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葬送のフリーレン

葬送のフリーレン登場キャラについて解説や感想等

この記事は約30分で読めます。

葬送のフリーレンに登場するキャラクターについていろいろ解説したり感想述べたりしています。こうやってまとめて見ると、改めて葬送のフリーレンって登場キャラすごく多いなって感じますし、あとみんなそれぞれ個性的で面白いんですよね。

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フリーレン

言わずと知れた主人公、魔王を討伐した勇者パーティーの魔法使い、見た目は10代の少女でありながら、実に千年以上も生きているというエルフです。

フリーレンは生涯かけて、魔族を倒すために自分の魔力を制御しています。というのも、魔族は相手から迸る魔力を見て相手の角を決めるというか、まあ簡単に言うと魔力が弱いと見せかけていればいるほど魔族はこちらを舐めてかかってくれるらしいんですね。相手に対して自分が弱い魔法使いであることを誤認させるためだけに千年近くも自分の魔力を制御しているという、なかなかとち狂った魔法使いだと言えます。なお、様々な魔法を操ることができるのに、実際に誰かと戦う時には基本的な攻撃魔法と基本的な防御魔法しか使いません。

それだけ強い魔法使いであるにも関わらず、歴史の表舞台に立ったのはわずかほんの2〜30年前、勇者のパーティーに同行して魔王を倒した時のみです。それまではずっと自分の力を隠して、ひっそりと暮らしていました。

趣味は様々な魔法を集めることで、卵を割った時に殻を落とさない魔法とか、早口言葉を話す時に噛まないようになる魔法とか、しょうもない魔法を集めることに目を輝かせます。あとダンジョンに入るととにかく宝箱を開けたがって、宝箱の魔物に食われることもしばしば。人類最高峰の魔法使いであることは間違いないはずなのにどこか子どもっぽい、そんなかわいげがありますよね。食べ物の好き嫌いが多く、朝早く起きるのも超苦手、ともに旅をするフェルンからはだらしないとか散々言われています。

現在では、以前ともに魔王と戦った勇者ヒンメルの影響を強く受けていて、困った人がいたらなるべく助けてあげる、相手に借りだと思われないよう必ずなんでもいいから報酬をもらう、ダンジョンに入ったら各フロアを隅々まで探索するなど、もの凄く愛されキャラっぽくなってます。昔ヒンメルと会う前はそうでもなかったらしいですけどね。「ヒンメルならそうしてた」とよく話すのですけれど、そう言っているフリーレンはいつもとっても嬉しそうです。

魔王を倒した後50年近く1人で各地を放浪して、ヒンメルが老衰で死んでしまってから、自分はヒンメルのことを何も知らなかった、と、もっと一緒にいなかったことを後悔することに。そしてそれがきっかけで、フリーレンは魔族の跋扈する北部へ、死者と会うことができると言われる聖地を求めて、フェルンを伴い旅をするのです。

ヒンメル

魔王を倒した勇者です。ほとんどフリーレンの回想の中にしか出てこないんですけれど、そこで登場するヒンメルはいつもとても優しくて、些細なことやくだらないことでもはしゃぐような子どもっぽいところがあって、あと自分の銅像を立ててもらうにあたってそのポーズを決めるのにめちゃくちゃ時間をかけるような変なところもあります。

ただ各地で自分の銅像を作ってもらうことについては、自分のためというよりも、自分が死んだ後も何百年か、下手したら何千年と生きるかもしれないフリーレンを1人にしたくないという思いがあったようで。そういう意味で言うと、ヒンメルは何かと1人長生きするフリーレンを人一倍気にしていました。

同じく長寿のドワーフが橋を作るのを手伝い、その報酬はいつかこの橋を再び通るだろうフリーレンのために橋を完成させることだと言ったり、味に自信があると言うレストランの店長に、今後また訪れるかもしれないフリーレンのためにこの味をちゃんと引き継いでほしいと言ったり。

ヒンメル、フリーレンのこと好きだったんだろうなあって、じわじわ感じるんですよね。でも絶対に強引に話を進めようとはしないし、とにかくフリーレンの気持ち優先なんです。単に優しいっていうんのだけじゃなくて、なんかこう種族的な壁を感じていた部分はあったんじゃないかなって思うんですよ。自分は絶対にフリーレンを残して死んでしまう、そんな想いが足枷になってたんじゃないかなって。まあわかんないですけどね。

ハイター

ヒンメルの魔王討伐に同行した僧侶です。ヒンメルとは幼馴染とか、それに近い間柄だったっぽいですね。ヒンメルはハイターに背中を押されて勇者になったんですよ確か。

僧侶としての腕前はすごく良いらしいんですけれど、めちゃくちゃ酒飲みで、大事な戦闘なのにある二日酔いで使い物にならないとかそれなりにあったらしいです。ただ魔王討伐の冒険のあとはそれなりに良い僧侶を演じていたようで、地方の村で道を説いたり、戦災孤児を引き取ったり、もうめちゃくちゃいい話しか聞きません。まあ魔王討伐した勇者パーティーのことなんて誰も悪いこと言えないでしょうけれど。

でもまあそれを抜きにしても、例えばザインとか幼い頃に魔王討伐以後のハイターと会っている訳なんですけど、もうすげー僧侶っていうイメージしかないらしくて、酒飲みのイメージが定着しているフリーレンとは認識に齟齬が発生したりしていました。

まあいい僧侶か悪い僧侶かはともかく、少なくともフェルンにとっていいお父さんであったことには間違い無いんですよね。フェルンはすごくハイターを尊敬してますし、父として愛していますし、ハイターもフェルンを拾って育て始めてから死ぬまでずっと、間違いなくお父さんでしたからね。

アイゼン

勇者のパーティーの戦士です。ドワーフで人間よりはそこそこ寿命が長いです。と言ってもエルフには比べるべくもありませんけれど。勇者のパーティーの中では今のところ唯一仲間になった経緯がわからないキャラです(ヒンメルのハイターは幼馴染、フリーレンはヒンメルが幼い頃に出会っている)。

また、何にでも首を突っ込むヒンメルにくだらない魔法集めが趣味のフリーレン、しょっちゅう二日酔いになるハイターに対して、毎度ツッコミ役になるのもアイゼンです。まあただ「戦士とはどんなにやられようとも最後まで立っていれば勝ち」という超脳筋で、高いところから落ちても無事だったり瀕死の重症からいち早く立ち直ったり、生き物の枠をはみ出しているという点においては割とツッコミどころ満載なんですけどね。その辺はよくハイターが指摘していたらしいですけど。

他3人に対して呆れたり文句を言うことも多かったそうですけど、なんだかんだ言ってもそんな「くだらない」旅がすごく思い出に残っている、って弟子のシュタルクに話していたようですから、やっぱり勇者パーティーのこと大好きだったってことが分かります。

ヒンメルの死後ヒンメルともっと話をすれば良かったと後悔するフリーレンを手助けするため、生前のハイターと相談して死者と会話することができるという聖地へ向かうようその道を示してくれます。ほんと優しいというか、仲間思いのすごくいい人です。

フェルン

戦災孤児で両親の死後1人命を経とうとした時にハイターに拾われ、以後ハイターを父として慕っていました。ハイターの死後はフリーレンに師事して魔法を学び、フリーレンとともに死者に会うことができるという聖地を目指して北へと旅をします。魔法の才能は凄まじく、史上最年少で三級魔法使いとなり、多くの魔物や魔族との戦いを経て、若くして一級魔法使いへと昇格します。

フリーレンの教えに従って戦いの際には基本の攻撃魔法と防御魔法しか使わないのに、その魔法発動の速さや遠距離からの攻撃の正確さ、魔力を一点集中させ攻撃力を高める集中力など並外れていて、その戦闘力はフリーレンもしっかり認めています。というかフリーレンもフェルンもあまりに一般攻撃魔法しか使わないものですから、多分読者の大半は魔法ってこれしかないんだと思ってましたよ、きっと。

一級魔法使い試験が始まってほかの魔法使いの魔法見るようになって、やっと魔法って色んなのあるんだなって思いましたもん。でもホント、色んな魔法ある中でも全く見劣りしないというか、むしろ基本魔法で他の魔法使い圧倒する様は見ていてめちゃくちゃ気持ちがいいものです。

性格は基本優しいですけれど、フリーレンが1つの町に長期滞在しようとしたりするとムスッとした態度で拒否を表します。またシュタルクに対しては一層当たりが強く、割とちょっとしたことでむつけたり怒ったりしています。ただそれも徐々に軟化していって、出会って3年経つころにはすっかり気の合う仲間というか、パッと見恋人同士じゃん?とか思っちゃうほどに仲良しです。デートとかもしてましたしね。2人の関係性、ここまで仲良くなるのに3年掛かりという感じですけれど、そういうのを背中痒くなりながら見ていられたのは読者的にとても良い感じでした。

クヴァール

フェルンを伴って旅立ってから初めての強敵との戦いです。勇者のパーティーにいた頃にはあまりにも強敵すぎて倒すことができず、封印するに留まっており、この度その封印が解けるということで改めて対峙した形になります。

ただし、当時は倒すことすらままならない強敵でしたけれど、あれから80年経って時代は変わりました。当時余りにも強過ぎたその魔法は人間が、というよりもフリーレンががっつり解析して、人間でも使えるように改良して、相手に使われても対処できるように対策を打ち立てて、一般攻撃魔法と呼ばれるまでになりました。そう、当時の脅威はもはや脅威ではなくなってしまったわけです。

完全に時代に取り残されたクヴァールは哀れにもあっさりと、フリーレンとフェルンによって打ち倒されてしまいます。いやもう目覚めて3分ってとこでしょうかね。お湯入れてカップ麺できる頃にはやられているという。あまりのあっさりっぷりにちょっと悲しい魔族の将軍でしたと、そういう話です。

シュタルク

勇者パーティーの戦士アイゼンの弟子です。本人はとても臆病なところがあるのですけれど、その戦闘力は相当なもので、師匠であるアイゼンが怖いと感じてしまう程です。実際に村を脅かしている竜を一撃で葬ったり、それなりに格上の魔族の攻撃を散々受けていながらも立ち上がり反撃して倒したり、結構活躍します。ただ強敵を前にすると震えたりとかする弱さは割とずっと健在ではあるのですけれど。ただその辺は師匠譲りというか、フリーレン曰くアイゼンもやはりそういう所あったようで、それ自体は弱さではではないんでしょうね。

仲間になった当初大分フェルンに冷たくされたりしてましたけれど、年月が経つにつれてどんどん仲良くなっていって、まあずっと一緒にいるわけですし、お互いすごくいい子ですし、仲良くなれないわけがないんですよね。9巻時点ではもうすっかり仲良しで、息もぴったりです。

ちなみに子供から老人まで幅広く好かれるたちで、まあ子供と遊んであげたり老人の話聞いてあげたりするものだから、立ち寄る町や村で色んな人に囲まれたりまとわりつかれたりします。

紅鏡竜

とある村の近くに住み着いた竜です。かなりおっかない魔物として登場してましたけれど、まあ完全にシュタルクの引き立て役でした。シュタルクの攻撃一撃であっさりとやられてしまいます。

グラナト伯爵

北側諸国のグラナト伯爵領の領主です。北側諸国はフリーレンやフェルンがいた南部に比べると魔族との戦いが活発で、このグラナト伯爵領でもフリーレンが伯爵領に到着する28年も前から、魔族のなんか強い四天王みたいなやつ、七崩賢の1人断頭台のアウラの軍勢と戦争をしていました。ただ最近になって魔族側が和睦を申し出てきたようで。アウラの部下リュグナーとその配下がその使者として町に訪れているのでした。

グラナト伯爵、息子を魔族に殺されてめちゃくちゃ恨んでますし、完全に魔族を信用している訳ではなさそうなんですけど、流石にこれ以上戦争を長引かせたくないという思いから、その和睦を受け入れようとしている所でした。まあ、要は騙されているということですね。油断したところを一気に攻められるとも知らずに。

たまたま町にやってきたフリーレンの介入によって危うく難を逃れます。

アウラ

七崩賢の1人、断頭台の二つ名を持つ大魔族です。なんだっけ、自分の魂と相手の魂を天秤にかけて、魔力の強い方に天秤が傾く訳なんですけれど、すると魔力の強い方が弱い方を従える事が出来るという魔法を持っています。これによってどんな屈強な戦士だろうが何だろうが問答無用で自分の配下にしてしまうのです。なんかHUNTER×HUNTERの念能力みたいですね!そうやってメチャクチャな数の戦士を従えてグラナト伯爵領に攻め入ろうとしていたところ、フリーレンに阻止されてしまいます。

リュグナー

アウラの指示でグラナト伯爵領に乗り込み、部下らしい魔族2人と共に和睦交渉と称してグラナト卿を騙していた魔族です。多分アウラの腹心みたいな立ち位置なのでしょうね。耳障りのいい言葉を用いて非常に巧みにグラナト卿を謀り、町の防護結界を解かせようとしていました。けれども部下の暴走によって企みが明らかになり、すんでのところで計画が破綻、以後暴力によって無理矢理結界を解かせるよう動き出します。けれどもそれすらフェルンとシュタルクの介入によって失敗、最終的にはフェルンの圧倒的魔力によって滅ぼされます。

リーニエ

リュグナーの部下のような立ち位置で、リュグナーとともにグラナト領の町に入り込んでいました。得意な魔法は相手の体の魔力の動きを読み取ってそれを模倣できるというもので、シュタルクの師匠であり勇者パーティーの戦士であったアイゼンの動きを過去にトレースしていて、しっかりと模倣して攻撃してきます。要はゴリゴリの戦士タイプということですね。同じ戦士であるシュタルクと戦うことになるのですけれど、なんかシュタルクの「とりあえず戦士は最後に立ってれば勝ち」の根性論にやられてしまいます。

ドラート

リュグナーの部下です。こっそりフリーレンをやっつけようと単身挑んであっさり返り討ちにされてしまいます。あとこの戦いが原因でリュグナーの、ひいてはアウラの計画が明るみになってしまうという、とっても残念な魔族です。別に弱い訳じゃなかったんですけどね。フリーレンが強過ぎました。どんまい。

武道僧(モンク)クラフト

フラーレンたちが旅の途中で出会ったエルフのモンクです。めちゃくちゃ長生きで、その時間の多くを鍛錬に費やしてきたっぽくて、相当強いらしいです。あとどこかの村に、はるか昔世界を救った英雄として銅像があります。エルフなんで、それこそ魔王が誕生するずっと前に、本当に世界を救っていたのかもしれませんね。

49代目里長

勇者しか扱うことのできないと言われる剣。それが封じられている洞窟を守る一族の長です。小さくて可愛いのですけれど、ちょっと何歳なのか分からないですね。失礼なこととかちょっと過激なこととかを言って、「というのが先先代の遺言です」と締めるのが特徴。可愛いです。

ちなみに伝説では、魔王を倒した勇者ヒンメルはここで勇者の剣を手に入れて魔王を倒してと言われているのですけれど、実際には勇者の剣なんか抜けなかったそうです。本当の勇者ではないと剣に判断された、みたいな?けれどもヒンメルは結果的に魔王を倒しましたよね。まあ伝説なんてそんなもんです。

ザイン

一時的にフリーレン一向に加わった僧侶職のおじさんです。あ、本人はお兄さんって言ってましたけれど、まあアラサーですしね。僧侶としての能力はめちゃくちゃ優秀なのですけれど、ギャンブル大好き、綺麗なお姉さん大好きと、僧侶としての資質についてはさてどうかな?という感じの人物です。

人間としてはとってもいい兄ちゃんという感じの人物で、特にフリーレンが人の気持ちに疎いところがある中、よくフェルンとシュタルクのケンカの仲裁をしたりしてくれたりしてました。何せその頃はちょうどフェルンとシュタルクがちょっと微妙なお年頃的なギスギスとかがよくあったので‥‥。

ずっと小さい頃はハイターに憧れていて、親友と共に旅することを夢見ていましたけれど、いざその親友が旅立つ時になって、自分を育ててくれた兄に遠慮して同行を断り、以後ずっと村でうだうだしていました。そんな後悔とかそういうのを見透かしたフリーレンに尻を叩かれて、10年前に旅立った親友を探すため一時的にフリーレン達の仲間になったのでした。

旅の途中親友の足取りが掴め、さらに北に向かうフリーレン達とは目的の方向が別だったことで、パーティーを離れます。けれどもフリーレン達はその後も「うちのパーティーの僧侶はザインだよ」と、ザインを仲間と感じてるんですよね。なんかそういうのいいですよねえ。

混沌花(亜種)

周囲の生き物を眠らせる呪いを使う植物の魔物です。この呪いの前ではフェルンやシュタルクはおろかフリーレンすら抗うことはできないみたいで、無事なのは女神の加護がある僧侶のザインのみという状態。

魔物の「呪い」に対してはフリーレンすら無力であること、そしてそんな呪いに対抗する唯一の存在が僧侶であることを知らしめるために現れた魔物です。呪いって、魔法とはなんか全然違うらしいんですよね。

オルデン卿

シュタルクに死んだ自分の長男の代わりをやってほしいと依頼してきた男です。オルデン家は北側諸国の三大騎士の一つです。ここの長男ヴィルトは街の英雄で、けれどもひと月前の魔族との大規模な乱戦の最中命を落としてしまったそうなんですよね。三ヶ月後には周辺の有力者が集まる会合があるらしくて、士気を下げないためにもそこまでは生きているということにしたいため、そんな依頼をしてきたという訳です。なかなかに強引な人ですけれど、金払いはすごく良かったです。

フォル爺

とっても珍しいフリーレンの友人です。400年近く村を守り続けてきたドワーフの老人なんですけれど、いやもうなんかすごく強いんですよね。油断していたとはいえ一瞬でシュタルクを倒しちゃったり、まあそうでなくても400年ずっと村を魔物から守ってきた訳ですから。

ちなみにずっと村を守っているのは死んだ奥さん、人間だったそうなので多分ほんとフォル爺の人生の中では一緒にいた時間もすごく少なかったんでしょうけど、その奥さんとの約束なんだそうで。もう顔も思い出せないとか言ってますけど、それでもそうやって奥さんとの約束守っている、すごく素敵な人です。

戦士ゴリラ

ザインの幼馴染で、冒険を夢見て一人旅に出た男です。ザインの探し人でもありますね。世に名を残すために、覚えられやすいように自らゴリラと名乗っていたようです。ちなみにそれで言うと、ザインは僧侶アゴヒゲなんだとか。

ゲナウ

一級魔法使いの一次試験を担当した試験官です。もちろん本人も一級魔法使いです。冷たい感じの人で、というかゲナウ自身が冷たい人を演じてるような、そんな匂いがする人です。一級魔法使い試験の時にはその能力とか見せてくれませんでしたけれど、後になって再登場して、なかなかの実力者であるところを見せてくれます。魔法の黒い羽を背中に生やして、それで攻撃したり防御したりするのですけれど、言動も相まって、なんか厨二病の人みたくなってました。

ヴィアベル

一級魔法使い試験受験生です。長年北部の戦線で魔族と戦い続けてきた二級魔法使いで、北部魔法隊隊長を努めています。ファーのついた黒いジャケットを着てて、見た目ビジュアル系の30手前のおじさんです。犬でも蹴飛ばしそうな見た目をしている割に、お年寄りが困っているのわ助けたりとか、ギャップ萌え要員ですね。視界にいるものを拘束することができる魔法を得意としています。

デンケン

一級魔法使い試験受験者で、権力と陰謀の荒波に揉まれながらも勝ち残ってきた老獪な宮廷魔術師でもあります。その肩書きからどんな嫌味な感じのジジイかと思いましたけれど、蓋を開けてみれば無益な殺生は好まない、たとえ絶望的な状況でも醜く足掻く、腹を括れ男だろう、などなど‥‥。若ければ絶対主人公張れただろうなっていうくらい気持ちのいい男です。

魔族によって立ち入ることができなくなった街にある奥さんのお墓参りをするために一級魔法使いの資格が欲しいという、なんともロマンチックな動機で試験に参加しています。

魔法の実力的にも一級で、強力な魔法をバンバン使うだけでなく、動きも判断力もかなりいいです。一級試験を受けに来たほかの魔法使いたちからも、試験官たちからも、一級魔法使いにふさわしいみたいに思われていましたけれど、本人はそれに慢心することなく、真摯に試験に取り組んでいるようでした。その辺もなかなかいい男だなと感じます。ちなみに後述する魔王軍の幹部、七崩賢のマハトのかつての弟子でもあります。

ユーベル

一級魔法使い試験受験者です。2年前の二級魔法使い試験の時に試験官を殺してしまって不合格になったという経歴があります。まあなんか試験内容との相性が悪かったみたいですね。試験内容はその時の試験官が独自に決められるらしいですから。

得意な魔法は「大体なんでも切れる魔法」。切るイメージさえできれば本当になんでも切っちゃうんらしいです。例えばゼンゼというめちゃくちゃ強い超格上の魔法使いがいるのですけれど、そいつは自分の長い髪に魔法を纏わりつかれて攻撃してくるんですよ。もう鞭とか剣みたいに変化させて四方八方から。その魔力があまりにも強すぎて、誰も太刀打ちできないんですよね。

けれどもそんなゼンゼの魔法の込められた髪の毛をいとも簡単に、まるで紙切れのようにさっくり切っちゃった訳です。ユーベル曰く、髪は切るものでしょ?と。魔力がどうのとかの固定概念をぶっちぎって、ただ髪の毛は切るものというイメージだけで本当にぶった斬ってしまう訳です。ゼンゼ曰く、人として成立している精神状態だとは思えない。

ちなみに魔法の防御壁に対しては切るイメージが湧かないらしく、そういう普通の防御魔法を駆使する相手とは相性が悪いらしいです。

このキャラ大好きなんですよね。また出てこないかな。

ラヴィーネ

一級魔法使い試験の受験者で、一次試験にてフリーレンとグループを組むことになった若い魔法使いです。後述するカンネと同じ魔法学校出身の女の子で、試験で使う鳥籠をカンネと取り合ったり、何かにつけてカンネと喧嘩する等、澄ました見た目と裏腹に結構子どもっぽいところがあります。氷の魔法を得意としてますけれど、ぶっちゃけ一級魔法使い試験の受験者の中ではあまり強い方ではなさそうです。ただカンネとは結構長い付き合いのようで、息の合った連携技を披露したりします。

カンネ

一級魔法使い試験の受験者で、一次試験にてフリーレンとグループを組むことになった若い魔法使いです。先述したラヴィーネと同じ魔法学校の出身の女の子です。水の魔法を得意としていて、通常ではそこまで強くはないんですけれど、雨の日に限ると雨水を操って膨大な質量による攻撃で格上を圧倒します。

もともと臆病だそうで、よくラヴィーネに背中を押してもらっているようです。ラヴィーネのこと口では嫌いとか言いつつ、なんかめちゃくちゃ仲良しだし、信頼してるっぽいんですよね。二人一緒にいる時の掛け合いとか、お互いぽろっと見せるお互いへの想いとか、見てて思わずにやけてしまいます。

それにしてもこの子、いっつもこうやってお腹出してるんでしょうかねえ。

ラント

一級魔法使い試験を受験する若い魔法使いです。すごく冷めた感じの青年で、一次試験においてフェルンとユーベルと一緒のグループになっていました。得意な魔法は分身みたいな魔法で、実は一級魔法使い試験の間一度も現地に赴かず、ずっと分身を操り試験を受けさせていました。

ラオフェン

一級魔法使い試験を受験する若い女魔法使いです。口数は多くはないのですけれど、なぜかデンケンを「爺さん」と呼び慕って、というか懐いていました。得意な魔法は瞬間移動で、それによってフリーレンを出し抜いたりしていました。と言っても出し抜けたのは初回だけで、二回目以降は通じませんでしたけれど。

リヒター

一級魔法使い試験を受験者するおじさん魔法使いで、そこそこの実力はあるようです。あ、おっさんと言われて若干へこんじゃってましたので、まあそれくらいの年代のですね。一次試験ではデンケンとラオフェンと同じグループでした。生意気で、権力を馬鹿にするような態度をとり、必要とあれば格下の魔法使いを殺すことも厭わないようなちょっと嫌な性格ですけれど、なんかうまくデンケンにコントロールされていたなという印象です。

普段は街で魔法具店を営んでいて、ボロボロにぶっ壊れたフェルンの杖を一日で完璧に修理できるほどの腕前もあります。

シャルフ

一級魔法使い試験を受験する男魔法使いで、一次試験ではヴィアベルと同じグループでした。花弁を鋼鉄に変える魔法が得意のようですけれど、一次試験ではラントにあっさりといなされていましたし、まああまり目立った活躍してない印象の薄い魔法使いです。

エーレ

一級魔法使い試験の受験生で、ふんわりとした感じの女性魔法使いです。石を弾丸に買える魔法を使っていました。昔、まだエーレが子どもだった頃‥‥と言ってもまだまだ子どもみたいな見た目ですけれど、村が魔物に襲われた際にヴィアベルに助けられたことがあるそうです。

ゼンゼ

一級魔法使い試験二時試験の試験官です。魔力を込めた髪の毛を操る魔法を得意としていて、なんか実際めちゃくちゃ強いらしいです。小さくて見た目も可愛く、一見十代の少女に見えなくもないのですけれど実際のところ年齢不詳の女性魔法使いです。平和主義者というかなんというか、一級魔法使い試験で人が死ぬのを嫌がっていて、全然の考えた二時試験の内容はみんなで力を合わせてダンジョンを攻略しようというものでした。

メトーデ

一級魔法使い試験を受けに来た魔法使いで、すごく美人なおとなしいお姉さんという感じの女性です。小さくて可愛いものが大好きで、隙あればゼンゼやフリーレンを撫でたりぎゅーしたりしたい欲が滲み出ています。二時試験にて、フリーレンの複製体との戦いにあたり精神魔法関連の知見を述べていたことからそっち系に強い魔法使いかと思いきや、その後の登場でめちゃくちゃゴリゴリの戦闘肌であることが判明します。なんか北部高原で、魔族を倒すためだけに存在する一族なんだそうで。

トーン

一級魔法使い試験の受験者です。一次試験ではメトーデと同じグループでした。二次試験においてはデンケンがみんなで協力しようと言っている中、一番に反論し、さっさと1人で試験に挑戦していました。そしてその後姿を見ていません。生意気なこと言ってその後あっさりやられるパターンの人ですかね。

レンゲ

一級魔法使い試験の受験者です。一次試験ではメトーデと同じグループでした。背の小さい、ちょっと雰囲気がフリーレンに似ている感じの女性です。きっと一次試験ではメトーデに可愛がられていたんだろうなと思います。

エーデル

一級魔法使い試験の受験者です。見た目は少女なのですけれど、語尾に「〜じゃ」とつけるなど、お年寄りのような言葉遣いをします。一級魔法使い試験ではあまり活躍していませんでしたけれど、めちゃくちゃすごい精神魔法の使い手だそうで、魔族の幹部七崩賢のマハトから記憶を盗むという仕事を成し遂げていました。なんか人間と魔族じゃ精神構造が違うとかで、すごい大変らしいです、魔族から記憶を盗むの。フリーレンも「とんでもない程の精神魔法の使い手だ」と評していました。

ブライ

一級魔法使い試験の受験者です。修行僧みたいな見た目‥‥主に頭がですけど、そんな風貌の男性です。二時試験でゼンゼの複製体と戦っていたみたいですけど、どんな魔法使うとかは分からなかったですし、とりあえずなんとか生き残ったみたいでしたね。

ドゥンスト

一級魔法使い試験の受験者です。結構おじいちゃんみたいな見た目なんですけど、詳しいことはわかりません。髭を取るとレンネル一級魔法使いと判別つかなそうです。

ゼーリエ

すごーく昔から生きているエルフの魔法使いで、現在大陸魔法使い教会のトップの座にいます。一級魔法使いには望む魔法をなんでも与えるという約束をしているようで、みんなそれを目当てに一級魔法使い試験を受けに来るというわけですね。ただその代わりいろいろとゼーリエの仕事を受けなければいけなくなったりはするようですけど。

かつてはフリーレンの師匠であるフランメの師匠であり、フリーレン自身もフランメの弟子時代や、その後も何度か会ったことがあるようですけど、あまりウマは合わない感じらしいですね。というかお互い意地を張っているようにも感じますけれど。なんせこのゼーリエ、かつての弟子の一番好きな魔法である「花畑を作り出す魔法」をバカにしてたんですよ。けれどもその千年後、フリーレンが一級魔法使い試験を受けに来た時にはゼーリエが魔法で花畑を作っていたんですよね。

あいつはダメなヤツだとかなんだとか言いながら、結局ゼーリエは弟子の好きな魔法とかもちゃんと覚えていて、かわいがってたんだなってことがよくわかります。

しっかしこのエルフ、それだけの力がありながら魔王とは戦わなかったですし、今現時点においても魔王軍残党に人々が苦しめられているというのに、それを自ら助けようとはしないんですよね。魔法使い教会の人間を動かして間接的に働きかけはしてるんでしょけれど。

ゼーリエがいろいろ出張っていけばさっさと解決する問題もあるでしょうに。何なんでしょうね。

レルネン

本来なら一級魔法使い試験の最終試験の試験官になるはずだった一級魔法使いです。不測の事態により急遽ゼーリエが最終試験の試験官をすることになりましたけど。フリーレンが魔力を制御していることを一目で見破ったり、七崩賢のマハト相手に結構いい戦いをしていたりと相当な実力者なようで、ゼーリエ曰く、魔王軍との戦火の時代に生まれていれば名だたる英雄達とともに歴史に名を連ねただろうとのこと。

デンケンとは旧知の仲だそうで、政争に巻き込まれたときだかに必死に庇ってくれた恩を何処かで返したいと思っていたり、師匠であるゼーリエのために何かを残したいとフリーレンに喧嘩を売ったりと、そういうちょっと義理に熱い一面もあるみたいです。垂れ眉な顔からはなかなか想像つかないですけどね。

ファルシュ

一級魔法使い試験を受けに来たフリーレンを「なんか熟練の老魔法使いみたいな魔力してる人いる」と言っていた人です。この人自身そこそこ腕のある魔法使いなんでしょうけれど、フリーレンの魔力制御を見破ったレンネルのそばにいるとやっぱり見劣りしてしまいますね。そんな影の薄い魔法使いです。

南の勇者

ヒンメルよりも少し前に魔王討伐の旅に出た勇者です。実力は相当のもので、なにせたった一人で魔王軍の全線部隊を壊滅させた他、当時魔王軍の幹部である七崩賢全員を一気に相手にして、そのうち当時のリーダー格である魔族含め3体も葬っています。対してヒンメルとフリーレンの一行は4人いて討伐できたのは2体だけですからね。未来を見ることができるという力を持っていて、自分が七崩賢に討たれることも、その後フリーレンがヒンメル達とともに旅立って魔王を打ち破ることも予言していました。

ダッハ伯爵

北部を旅するフリーレン達に、魔族に盗まれた家宝の宝剣を取り戻すよう依頼した伯爵です。なんかヒンメル達とともに旅していた時も魔族に宝剣盗まれていて、やっぱりそれも取り戻してあげたんだとか。宝剣盗まれすぎですよね。

剣の魔族

ダッハ伯爵の宝剣を盗んだ魔族です。旅の僧侶のふりしてましたけれど、フリーレンにあっさり見破られた上、3人によってサクッとやられてしまいました。

ファス

お酒大好きなドワーフです。ビーア地方のとある街で200年間、皇帝酒なる最上の銘酒を追い求めていました。やっとこさ皇帝酒の収められた地下酒庫を見つけたというのに、魔法の扉に阻まれ困っていたところ、ちょうど昔馴染みのフリーレンが街を通りがかったという感じです。

ノルム

北部高原の流通を握るノルム商会の会長です。当時全く期待されていなかったヒンメル一行に無期限で資金を提供したノルム卿の孫にあたり、今回その借用書を盾に、フリーレンに銀鉱を探す手伝いをさせました。

まあこう言うとなんか悪い人に聞こえるかもですけれど、現在魔王軍残党の活性化によって崩壊寸前の北部の流通網を復活させるため、真摯にフリーレンにお願いしてるんですよね。銀鉱が発掘されれば、北部流通網崩壊によって飢えてしまう多くの民を救うことができるからって。この魔族跋扈する北部救おうと必死に足掻いている人です。

レヴォルテ

北部高原のルーフェン地方で村々を襲っていた4本腕の魔王軍の将軍です。二刀流ならぬ四刀流で、北部高原の防衛にあたる屈強なノルム騎士団の戦士達を、いともあっさりと全滅させていました。魔法で剣を作り、その重さを自在に帰ることができると言う特技を持っています。

マハト

魔王軍の幹部、七崩賢に名を連ねる魔族で、どんな物でも黄金に帰る魔法を使います。割とノータイムで使ってくるので、戦っている人間はいきなり、全く訳もわからずにいきなり黄金にさせられてしまいます。フリーレンも過去に一度戦ったことがあるらしいのですけれど、そのときは勝つことができなかったと言っていました。

人間に非常に興味があり、共存の道を探していると言っていますけれど、特段人を殺すことに全く躊躇いはなく、ホント何を言ってるのかよく分かりません。人が持ち魔族には持ち得ない「悪意」という感情を知るために、城塞都市ヴァイゼの領主グリュックに取り入り人間社会に溶け込んでいて、なんかヴァイゼではすごく歓迎されていて、それらを全部黄金に変えたら悪意という感情がわかるかもしれないって言って、城塞都市の全てを黄金にしていました。そこに住む人も含めて全部。

本気になれば北部高原全域を黄金に変えることすらできるそうなのですけれど、その後レンネルをはじめとする凄腕魔法使い複数人の手によって、中からは決して破れない結界に閉じ込められています。正義や悪意といった概念を理解することができない魔族の心理を理解するにあたって、マハトの存在はすごく興味深かったです。

グリュック

北部高原の城塞都市ヴァイゼの領主で、ヒンメルやフリーレン達が魔王を倒す前後あたりの時期に街を治めていました。政敵に暗殺されそうなところをたまたまマハトに助けられ、自分もそのまま殺されそうだったところを口八丁で切り抜け、マハトを自分の懐柔しています。悪意という感情を教えてやるから代わりに自分の手駒となって政敵を排除しろと交渉したんですよね。

グリュックは魔族を、そしてマハトをよく理解していたんだと思います。悪友だと言っていましたけれど、きっとマハトがグリュックに対してそんなこと思ってなかったことだって理解していたと思います。だから、マハトがいきなりヴァイゼの街をそこに住む人ごとまるまる黄金に変えだしても全然動揺してませんでした。

政敵を打ち倒して街を豊かにして、住人にとっては良い領主だったのだと思いますし、実際グリュック自身もそれを自分の使命としてましたけれど、決して正義の人間ではなかったんですよね。悪人ともまたちょっと違うような気はしますけれど…。まあそういう正義も悪も全て飲み込んで人間なんだと、そういうことなのかと思います。

フリュー

レンネルに頼まれて黄金郷と化したヴァイゼ内を調査していた魔法使いです。本当はもっとたくさん調査の魔法使いいたのですけれど、皆マハトに遭遇してやられてしまい、生き残ったのはこのフリューだけでした。

ソリテール

かわいい感じの魔族です。魔王軍幹部とかでもなく、将軍とかでもなく全くのフリーっぽいです。けれどもその魔力は非常に強力で、マハトを閉じ込めている結界を解析してぶっ壊したり、フェルンとシュタルクを一気に相手にしても、余裕の表情で2人を圧倒していました。

名前も知らない強い魔族には気をつけろとはフリーレンの言葉ですけれども、まさにこのソリテールがそれです。なぜ気をつけろと言うのかというと、それだけ強い力を持っているのに誰もそれを知らないということは、出会った人間はみんな死んでいるからだとのこと。確かに。みんなやられてしまってはその強さを伝える術がないですからね。

よく使う技は、突然ノータイムで空中に剣をたくさん作り出すこと。いやもうびっくり、フェルンなんかめちゃくちゃ警戒していたのに、魔法で作った剣を刺されるまで全く気が付きませんでしたからね。これ、やあこんにちはって声かけて次の瞬間にはその相手の胸に剣を突き刺してしまうことだってできるってことじゃないですか。怖っ。

あと得意な技はただ単に魔力をぶつけるだけとも言っていました。まあ一番単純で、一番簡単で、そして魔力が高ければ一番それが強いのかもしれませんね。

人と話すのが大好きだそうで、フェルンとシュタルクを適度に痛めつけながら一方的におしゃべりしていました。

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