もうすぐ進撃の巨人最新刊(30巻)が発売になります。実はエレンたちが大人になってからちょっと微妙な感じで、失速したかなーとも思ってたのですが、ここに来てまたワクワクする展開になってきたかと思います。
そこで今回は、進撃の巨人最新刊(30巻)発売を目前にして、29巻で気になったところといくつか上げていきたいと思います。
ジークを助けた巨人は誰なのか?
リヴァイ兵長と戦い瀕死の重傷を負ったジーク。ほぼ下半身がすべて爆散してしまい、息も絶え絶えの状態の中、さすがに死を覚悟します。
けれどもそのとき巨人が現れて、自身のお腹を裂き、その中にジークを突っ込んでしまったのです。その後その巨人から水蒸気が発生してジークは体が完全に治癒した状態で復活します(おそらくこのとき、ジークを腹に取り込んだ巨人を吸収したものと考えられますが)。
ジークを腹に取り込んだ巨人
ちなみにこのジークを治した巨人、特別な巨人なのかと思えばそうでもなく、ジークの脊髄液を飲んで望まぬ巨人化をさせられたリヴァイ兵長の部下の1人なんですよね。なのでジークの方に特別な要因があったと見るべきなのでしょうが。
巨人の腹に詰め込まれている間、ジークは夢を見ます。ボロボロの服を着たまだ年端もいかない少女が、土をこねてジークの体を治しているのです。
ジークが無意識に巨人を呼び寄せ治癒させた?
これまでそれだけ大きな怪我などをしたことがなかったから知るよしもなかったけれど、実はジークには秘められたる力があったのではないでしょうか。危機に陥ることでジークの秘められた力が解放され、無意識に近くにいた巨人を呼び、治させたのです。
もともとジークは巨人を操る術を持っていたわけですから、可能性としては十分にあり得ます。エレンもはじめは硬質化の能力を知りすらしなかったですから扱い様もなかったですが、1回知れば何度でも硬質化することができるようになりました。
ジークも今後この能力を使いこなしていくのかも知れません。
夢の中に出てきた少女は?
体が治癒されている間、ジークは自分の体を土から作っている少女の夢を見ます。これは果たして誰なのか?
はじめはユミルかと思ったんですね。巨人の寿命は13年、それはユミルがユミルが巨人として生きた年月でもあります。
つまりこの少女は死ぬ直前(もしくは死後)のユミルなのでは?と。ですが、よくよく読んでみると、13年というのはユミルが力に目覚めてから死ぬまでの期間なんですね…つまり生まれた瞬間に巨人の力に目覚めたので無ければ、ユミルは13歳で死んだわけではないということです。
「原初の巨人」ということを考えると、ユミルでもいいと思うのですが…ただ確かに、調査兵団にいたユミルとは似ても似つかないですね。
なぜエレンはミカサとアルミンを突き放したのか?
28巻で、エレンはミカサやアルミンに対して酷い言葉を投げつけ、自ら突き放そうとしていました。ミカサに対して「嫌いだった」って、結構キツイ…ずっとエレンのことだけ考えてきたミカサにとってはこれまでの人生を否定されたも同然なのではないでしょうか。
アルミンはエレンを信じている
ただアルミンだけは、エレンの言動に違和感を感じていたようです。
エルディア人が子供を一切作れなくなることをエレンが望んでいるって…みんな本気でそう思ったの?
進撃の巨人29巻 アルミンのセリフより
正直これは感動しました。なんだかんだいったって、アルミンはエレンのことを信じているんですね。
エレンの行動理念
でも確かに、エレンは常に「自由であること」を目標にしていました。自由であるために巨人を駆逐したい、囚われているのはうんざり、そんな強い意志でここまできていたのです。
それが今更になって、子どもが産めない体になることを素直に受け入れるでしょうか。エレンの思考パターンで言うと、世界のために自分たちの体を変えるのではなくて、自分たちのために世界のあり方を変えてやろうと思う方がよっぽど自然です。
自由になるためには
そんな中、アルミンはふと数年前のことを思い出します。初めて海に来たときのことです。
エレンは海の向こうを指差して、向こうにいる敵をぜんぶ殺したら自由になれるのか?という旨の発言をしています。エレンは最初から、そのことしか考えてなかったのではないか?アルミンはそれに気づいたのではないでしょうか。
普通であればそれは不可能ですのでなんとも思わないですが、エレンにはその力があります。ジークと接触することによって起こる地鳴らしです。
ジークは少しだけ地鳴らしを発動させて周辺諸国を恫喝できればいいと考えていますが、エレンは全ての巨人を解放して完膚なまでに周辺諸国を滅ぼそうと考えているのではないでしょうか。そのために、ジークやイェレナに賛同したフリをして、騙しているのです。
ミカサやアルミンを突き放すのは、自分のやる大罪に巻き込みたくないから?
そうなればエレンはきっと、世界を滅ぼす史上最悪の殺人者になるでしょう。そんな史上最悪の殺人者になろうとしているところに、ミカサやアルミンを巻き込みたくないと考えているのではないでしょうか。
そういう視点で見ると、意図的に、誰からも分かるように、ミカサやアルミンと決別している風を装っている、そんな印象すら受けてしまうのです。
ミカサがマフラーを置いていった真意とは?
今回、今までずっと大切にしていたマフラーをミカサは置いて出撃することとなります。ちょっと複雑そうな表情ですが、ただエレンから嫌われたから、という理由ではないように思えます。
マフラーは、言ってしまえばエレンを好きなミカサを象徴するようなアイテムです。それは依存に近いものでしょう。
ですので、その依存を断ち切り、再度自分の意志でエレンに面と向かいたい、という気持ちの現れなのではないかと思います。
イェレナの顔
エレンとジークが今まさに接触しようとしているところ、マーレ軍が総力を上げてそれを妨害していました。そこに現れるミカサやアルミン、ジャンといったいつものメンバー。
ジークがここにいることを不思議がるメンバーにイェレナは、ジークを拘束していたリヴァイとハンジは死んだことを匂わせます。一瞬怒りに顔を歪ませるメンバーですが、アルミンはあくまでもイェレナに同意しているフリをします。今はまずはエレンとジークを助けよう、と。
その時一瞬ですが、イェレナはアルミンにものすごい顔を見せます。まるで仇敵を見つけたかのような睨みです。
イェレナはアルミンを信用していない?
ここより以前の場面でも、アルミンはイェレナの話すエルディア人安楽死計画に対してものすごく同意を示すような態度を取っていました。あまりにもあからさますぎてバレるのではないかと思ったほどですが、やはりイェレナはそれも見通していたのでしょう。
だからエレンとジークを助けようと言ったアルミンに対して睨んだのだと思います。あの場面でもしイェレナがアルミンたちと戦うことになったとしたら、多大な犠牲を払うことになるでしょう。
イェレナとしても、アルミンがそう言っている以上うかつに妨害するわけにもいかないでしょうし、そんな苛つきが顔に出たのではないでしょうか。
イェレナの正体
話が少し飛躍してしまうかも知れませんが、イェレナは単なるいち勢力のまとめ役にとどまらない、もっと大きな役割があるのではないかと勘ぐっています。例えば、ジークの遠い親戚にあたるだとか…つまり王の血筋ということです(もちろんあくまでも例えですが)。
なぜそう思うかというと、やはり行動に関して迷いがなく、その割に同期が薄いように感じるからです。ピークの話から、イェレナは相当なジークの信奉者であることが示されていますが、なぜそこまで心酔するようになったのか、船を持ち上げられただけでは説明がつかいようにも思うのです。
何かしらそれ以外の、ジークを信奉する理由があるのではと気になってします。ちょっと飛躍しすぎですが。
進撃の巨人の単行本最新刊(30巻)の発売はもうすぐ
実のところ、ここで考察した内容は既に雑誌連載の方で判明していることなのかも知れません。それでも私はあくまでも単行本派なので、単行本しか読んでいない立場として進撃の巨人29巻を考察してみました。
どちらにせよあと1週間もすれば答え合わせです。今から楽しみで仕方ありません。
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