あせびと空世界の冒険者とは?
あせびと空世界の冒険者の概要
月刊COMICリュウで2014年から連載されている冒険ものの漫画です。
空に浮かぶ陸で人が生きる世界で、人外の領域には竜魚という巨大な魔物が飛び交っています。そんな竜魚から人々を守る衛士の資格を取った青年ユウが、少女の姿をした人型モジュール(ロボットのこと)あせびと一緒に、過去に栄華を誇ったウォルデシアの時代の古代遺産を求めて旅をする物語です。
未知の領域に踏み出す少年の冒険もの漫画で、美少女のヒロインがいて、ライバルと戦い、時には共闘し、ヒロインのライバルが主人公に言い寄ってきたり、そして何より迫力のある戦闘シーンと、正統なファンタジー漫画といえます。
あせびと空世界の冒険者の9巻までのあらすじ
ウォルデシアの首都、古代島ブラントを目的として、ユウとあせびは仲間を集いつつ旅をします。空の賢人と呼ばれる腕利きの飛空挺乗りハイトとその娘のかえで、定空域の冒険者ダイン、技術者リコリス…。
しかしその行く手には、同業者であり名のある冒険者のグラムや、ウォルデシアの首都ブラントへ近づくものを排除しようとするウォルデシアの保安部隊たち、そしてあせびのことを知っているあせびとうり2つの謎の女性など、多くの障害が立ちはだかります。それらをなんとか排除し、またくぐり抜け、一行はとうとうウォルデシアの首都ブラントのすぐ近くまで接近するのですが、ウォルデシア保安部隊によりグラムの部隊とともに窮地に追い込まれ、さらには仲間の裏切りによってあせびが犠牲になってしまいます。
「もう1度あせびちゃんに会いたいならブランドまで来なさい!」その言葉を信じて、ユウは最後の冒険に向けて踏み出そうとしていました。
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あせびとうり2つの少女は一体何なのか?
所どころでユウたちの邪魔をする、あせびと全く同じ顔の少女あやめ。そしてともにいる壮年の男性カイリ博士。2人は戦争によって汚染された世界が浄化されるまで休眠している8,600人の古代ウォルデシア人のポッドを定期的に検査し、管理する役割を持った科学者でした。もちろん、600年間ずっと起きて管理するわけにはいかないですので、定期的に休眠と覚醒を繰り返していたようなのですが。
けれどもカイリ博士とその娘あやめは、その古代ウォルデシア人を裏切ります。休眠中の8,600人全員の記憶を別人に書き換えてしまい、休眠から目覚めた時には自分が古代ウォルデシア人であることを忘れてしまうよう、現在進行形で計画を進めていたのです。
記憶を入れ替える。それは言い換えれば、元の人格を消し去ってしまうことに他なりません。8,600人を対象とした非人道的な抹殺計画でもあるのです。
竜魚を操るウォルデシア保安部隊の人型モジュールたちの狙いとは?
人型モジュールはロボットであるため、原則ブラント所属の人間に逆らうことはできません。なので非人道的な計画を立てるカイリ博士を止めようとしても、プログラムによりそれを実行することができないようになっているのです。
だったらどうすれば良いか。
カイリ博士と同様の地位のある人間、つまり古代ウォルデシア人を探して仲間にし、その権限で命令を書き換えれば良いのです。そうすれば、カイリ博士を止め、現在休眠中に記憶を書き換えられかけている8,600人の古代ウォルデシア人を解放することができるのです。
通常古代ウォルデシア人は皆休眠状態です。起きている古代ウォルデシア人は今の所カイリ博士とあやめのみ。しかしブラントに近づく冒険者たちの中から、彼らは古代ウォルデシア人を発見します。休眠途中で目覚めてしまい、現代の社会で古代ウォルデシア人であることを隠して生きる、技術者リコリスです。保安部隊のモジュールたちはリコリスを懐柔して仲間に引き込み、その権限でカイリ博士に真っ向から戦いを仕掛けるのでした。
あせびの正体とは?
9巻にて、頭に埋め込まれたコア(記憶や人格を司るユニット)を撃ち抜かれ、もはや修復不可能の状態にされてしまったあせび。ブラントの奥深くの休眠装置の中でその目を覚ましますが、その身体に何か異変を感じます。
撃たれた前のボディだった頃にはすぐに作動した身体制御システムや各種センサー類にアクセすることができず、また外部刺激の認識機能、いわゆる痛覚などの感覚がより鋭敏になっているのです。
混乱するあせびに、あやめが真実を告げます。実は休眠装置から目覚めたあせびのボディは人型モジュールではなく本物の人間の体だと。そして撃ち抜かれたと思われていたコアは、実はコアではなく単なる量子同調レシーバーであり、人間であるあせびが休眠装置で休眠しながら人型モジュールのあせびを操っていたというのです。
そして何より驚愕の事実は、目の前にいる自分に似た少女あやめがあせびの妹であり、古代ウォルデシア人の記憶を書き換えるという非人道的な計画を立てているカイリ博士の娘でもあるということでした。そしてその計画の一環として、あせびは自分の記憶を封じ、休眠しながら人型モジュールを操る役目を負ったというのです。
それを聞いたあせびははじめ、記憶を書き換えるという計画に対して強い嫌悪感を示します。5年前計画が始まった当初むしろあやめより計画に強く賛同し、自ら記憶を書き換えるテストに志願したあせびでしたが、現在ではその時の記憶はありません。だからこそ、あせびはこの後非常に深く悩むことになるのです。
様々な思惑が入り混じる一触即発な状況!
あせびと空世界の冒険者のラストにて、それぞれ異なる信念と目的を持った人たちが一堂に会します。古代ウォルデシア人の記憶を書き換えようと計画するカイリ博士とあやめ。
その計画を阻止しようとする古代ウォルデシア保安部隊。保安部隊に請われマスターとなりともにカイリ博士たちを止めようとする古代ウォルデシア人のリコリス。
リコリスの気持ちも理解でき、しかし過去の自分の判断も無下にできないあせび。そして、ウォルデシア保安部隊から目覚めさせられた、自分以外の命や意志など何とも思わない、古代ウォルデシアが滅んだ元凶でもある皇帝。
古代ウォルデシア人を休眠ポッドから目覚めさせるスイッチのある場所で、それぞれがお互いの主張をぶつけ合い、また葛藤する最終局面です。そしてそこに、とにかくあせびを助けたい一心で飛び込んでくるユウの存在が、硬直した事態を動かすこととなるのです。
パーティー
古代ウォルデシアの冒険からちょうど1年が経った頃、ニューブラント島という島にてパーティーが開かれます。ユウたちの冒険によってもたらされた様々な古代ウォルデシアの技術や武勇伝は、島1つを新たに開拓するに十分な資金を集めることに成功し、その工場操業セレモニーがちょうどその日というわけです。
そしてそこには冒険を引退して、島の責任者としてパーティーに参加するユウの姿も。ヒゲを生やし、参列する出資者などえらい人たちに威厳を示すなんてことも言っています。
その場に古代ウォルデシア人の技術者リコリスがいなかったり、逆にウォルデシア保安部隊の生き残りのモジュールがいたり、まだまだ今後ひと波乱はありそうな予感を残しつつ、物語はひとまずの幕を引くことになります。ただ何より1番良かったのは、何と言ってもあせびがとても幸せそうだったということでしょう。
人型モジュールの体でありながら人間の社会で暮らすことに、もしくはユウの隣にいることに不安を覚えながら暮らしていた時期。そして古代ウォルデシアと深い関わりがあり、自分の身が他の誰かの意志で動かされることに嫌悪感すら抱いていた時期とありましたが、やっとそれらから解放され自分の意志で生きていけるようになったのです。
ハッピーエンドで本当に良かった…。
あせびと空世界の冒険者のその後を考察
科学技術が発展し、一時的には経済が活性化する?
見事ブラントを発見し、その古代技術を持ち帰ることに成功したユウは、最終巻のラストで「英雄」と言われていました。もともとあせびと空世界の冒険者の世界が古代遺産の技術によって成り立っていたことは述べられていましたが、今後はさらにその科学技術が発展することでしょう。
例えば、どんな傷でも一瞬で治癒させてしまうナノマシンの医療技術や、空間に展開することで巨大な竜魚の体当たりをも防げてしまう防御シールド、600年もの長い年月が経った後でも解除すれば以前と同様に生活することができるコールドスリープ技術など、その技術発展への貢献は計り知れません。
おそらくその後しばらくは、好景気が続くことでしょう。技術だけ手にしても、それを解析して商品化、実用化できるまでには各技術ごと時間差があるでしょうから、その世界の住人にとってみれば毎年技術革命が起こるようなものに近いかもしれません。人々は新しい技術と文明の発展に大いに湧くことが予想されます。
しかしそれらの技術革命が落ち着いてきたらどうなるでしょうか?こつこつと技術の土台を固めていき、その上に咲いた技術革命の花であれば、今後も伸びる可能性は大いに期待できるでしょう。ただあくまでも他人の技術を持ち込んだに過ぎない技術革命に、その先があるとはなかなか思えません。よしんばそこからさらに技術の発展があったとしても、一度ものすごい速さの技術革命を見てきた人々にとって、失速した技術発展にどれだけ意義を見出せるでしょう。
そう考えると、借り物の技術に湧く経済をどうコントロールできるのかが、今後の重要な課題になってきそうです。
産業の変化がもたらすものは?
そもそもあせびと空世界の冒険者の世界の主産業は飛空挺関連や軍事関連の産業であるように見受けられます。空とそこを飛び交う竜魚によって分断された島々を結ぶ手段が飛空挺のみであり、それなしでは産業、技術、教育、経済、政治が回らないことは一目で明らかですし、島々を行き来する飛空挺は竜魚から身と財産を守るための防衛手段が必要になるからです。また人々の生活水準や建物などを見るになんとなくですが、産業革命から第1次世界大戦程度の文明のようにも見受けられますので、なおさら重工業の発展と関わりが深い時代かと思われます。
しかし今回の騒動で、竜魚をあやつり空への進出を妨害していたウォルデシアの勢力が崩壊しました。それによって古代ウォルデシア文明に近づくものに対する竜魚の組織的な妨害は無くなるわけですから、今後竜魚からの防衛ということでの軍事関連産業は廃れていくことが予想されます。作中には出てきてないのでなんとも言えないですが、他に外敵がいない状況であれば、今回のユウたちの冒険でもたらされた軍事関連の遺産による技術発展で、その産業は頭打ちになることが予想されます。技術進展の必要性が薄いからです。
ではどうなるか。おそらくそこで余ったは分のコスト(人員やお金)は領土の拡大の方面へ使われていくことと考えられます。せっかく竜魚による邪魔が弱まり、飛空挺関連、軍事関連の技術が向上しましたので、人々の活動範囲は格段に広がります。しかもそこはまだ桑もろくに入れられていない未開の土地なのです。おそらく産業は飛空挺や軍事関連から、土地の開拓やインフラの整備の方面に生かされていくよう、変化していくのではないでしょうか。
ユウとあせびの今後について
大企業の社長として、冒険者の英雄として君臨
あせびと空の冒険者のラストで、ユウはウォルデシアの技術を持ち帰った英雄として、そしてカルフォーク社(ユウの叔父が経営)の次期社長としてパーティに出席しています。これはすごいことです。
もともとカルフォーク社はウォルデシアの古代遺産でひとやま当てた会社です。つまり掘り起こされた新しい技術を加工して世に出し、流通させ、それで財を成すノウハウがあるといことです。
そこに、技術をもたらした本人がたとえ神輿だったとしても社長として君臨すれば、もはや世界でも一握りと言える大財閥になることが保証されているようなものです。ユウ自身、自身を冷静に分析する客観性も、攻めるときは一気に決断する積極性も持ち合わせている有能なリーダーですので、もはや会社の発展は誰にも止められることはないでしょう。
為政者と対立する可能性
そこで考えられるのが、ユウは果たしてそのままいち会社の社長の席に収まっているのか、ということです。元来スリルを楽しみ、冒険が故郷と言い切る性格だったユウが、言葉通りその身を未開拓の地への冒険の舞台に舞い戻らせるというのであれば、ある意味問題はないでしょう。
ただそのスリルと冒険をほかの舞台に求めるようになってしまったら、ちょっと危ういような気もします。そもそもこのカルフォーク社がユウを神輿として担ぎ、技術発展の起点、要となっていくことになると、当然ほかの同業や、下手をすれば王国から目をつけられてしまうことも考えられます。
特に王国としてはこの新しい遺産の技術を国の事業として発展させていきたい、というか辺境の技術屋に握られたくないという思いが強いでしょう。国として技術革命の手綱を握れれば、税のかけ方やコストの配分によっていくらでもコントロールすることが可能だからです。
ユウを神輿として、あくまでも会社として技術革命を起こしたいカルフォーク社と、国の政策として技術革命をコントロールしたい王国はどこまでも水面下で交渉や話し合いを行うことでしょう。そのような中、冒険好きなユウがその手の世界の冒険に足を踏み入れてしまうことが、決してナイトは言い切れません。
ユウは、政治家になるのではないか、ということです。
王国の新たなる脅威の筆頭はユウ?
ユウは冷静なように見えて、どこか破滅主義というか、一種滅びに向かうのを止められないような危うい印象を受けることがあります。その一端が垣間見れるのが、あせびと空の冒険者4巻の、あせびが古代兵器に取り込まれてしまうシーンです。
あせびが取り返せないなら、あせびもろとも古代兵器を爆破し、周囲の敵もろとも自爆するというのです。しかも脅しなのではなく本気の様子が見られました。また相手がどんなに強大な力を持っていてもまっすぐに立ち向かったり、冒険が故郷などと言うその様は、一見勇気のようにも見えますが、反面無謀とも取れる行動です。
またユウはどれだけ周囲から反対されようとも、決して自分の信念を曲げることはありません(間違いを認めることはちゃんとあります)。もしユウの方針と王国の方針とが違っていたら、そしてその対立がユウをどこかスリルを求める方向へ目覚めさせてしまったら、もしかしたらユウが王国の脅威になる可能性は否定することができないのです。
しかもユウには、もはや戦闘の機能は付いてないにしても、力と運動能力がずば抜けている人型、あるいは準戦闘モジュールたちが付いているのです。彼らの古代兵器への適応力や個人の戦闘能力は作中でも散々見せつけられました。
そしてそれに加えて飛空挺や軍事関連の最新技術も握っているのです。ここまで揃っていれば、王国にとってもはや脅威以外の何物でもないでしょう。
あせびと空世界の冒険者の国王は優秀
あせびと空世界の冒険者8巻で登場した10~12くらいの少年、それがこの世界の国王であることが最終巻にて明らかになりました。けれども、いかにも意味ありげに登場し所どころで意味深な笑みを浮かべていたのですが、実際のところ目立った活躍はなし。
もちろんページや話数の都合であったのでしょうが、そのため「この人一体何だったんだろう」感がどうしてもぬぐえません。そこで、この国王について、ちょっとだけ触れたいと思います。
国王の初登場
初登場は上述の通り、あせびと空世界の冒険者8巻です。強大な力を持つウォルデシアの戦闘モジュールに大苦戦を強いられたユウたちは、各々のスキルアップや体制強化を図ったのち再度ウォルデシアの首都ブラントへと向かいますが、その際に出港を邪魔したのがこの国王でした(登場当初はグラム船団の学者トールの従者という立ち位置でしたが)。
ただしその頃からトールが、その少年の指示を受けユウたちを襲わせたり、あるいは非常に気を使っている場面が多く見られ、只者ではないことは早くからほのめかされていたました。グラム船団の隊長であるグラムを「一介の衛士」と言い切ってしまうあたり、もはや一般人ではないことはよういに想像がつきます。
グラムに対してこのような態度を取っていた人となると、あとは4巻に登場した領主付の軍人(隊長クラス)だったので、それ以上の立場であることは間違いなかったのでしょうが、当時はまさか少年の姿の国王が登場するなど考えも及びませんでした。
国王の狙い
あせびと空の冒険者最終巻、グラム船団がウォルデシア保安部隊に敗北し撃沈した際に、国王はトールを伴ってグラムの船を後にする描写が見られていました。もはや動けないグラムの船を見限ってユウたちの船に乗るのかと思いきやそれもなく、そのまま行方をくらましていましたが、ラストの書き下ろし補足エピソードにて再びその姿を見せます。
結局のところ彼が最終決戦の間何をしていたのか、一切の描写がないままでしたが、ある程度想像することはできます。隠れてユウたちを追跡し、また古代ウォルデシア人のカイリ博士や保安部隊とのやり取りを見ていたと推察されます。
追跡といっても、さすがに国王の身で危険極まりないブラントへ行くなど国王としてどうかと思いますのでなかったとは思いますが、そこで気になるのが、国王の周囲にプカプカと浮かぶ機械(ガンダムシリーズに出てくるファンネルみたい!)たちが代わりに追跡して、映像や音声を国王の元に送っていたということはあるかもしれません。
目的は、恐らく古代ウォルデシア人との交渉です。これまでの報告からも、国王は冒険者たちが古代ウォルデシア文明の中心、首都ブラントに限りなく近づいていることを察したのではないでしょうか。
滅んだはずの古代ウォルデシア人の生き残りがそこにいて、古代ウォルデシアに近く現文明の人間を攻撃していることは、グラムからも報告を受けていた(グラムはもともと王国からの援助で冒険をしていたはずですので、冒険の詳細を報告していないわけがない)はずです。となると、現国王としてはブラントの住人を国外の未知なる存在として、無視するわけにはいきません。
可能ならば古代ウォルデシア人の代表者交渉をして、どうにか戦争などを起こさず穏便にお互いが共存できるようにと考えていたのかもしれません。
あせびと空世界の冒険者のユウとはどんな人?
あせびと空世界の冒険者に登場する主人公のユウは一見、普通の冒険に夢見る少年にしか見えません。しかし物語が進むにつれて、彼が非常にエリートな人間だったことが判明します。
ユウはエリート家系
まずユウの家系は、少なくとも祖父の代までは冒険者であったことがわかっています。実際に冒険者として手ほどきを施してくれたのは、すでに固めと片腕を失い引退したユウの祖父でした。
また父も非常に優秀な冒険者ではあったのですが、作中ですでに冒険によって命を失っていたことが語られています。そしてその父の弟、ユウの叔父にあたるサモンが冒険者である兄の持ち帰った技術で商売をし、国で1〜2位を争う造船会社カルフォーク社を立ち上げたのです。
ユウ自身、冒険者の家系であると同時に、2つとない大きなスポンサーのパイプを持っているのです。
ユウのこれまでの生い立ち
ユウはもともと冒険者の家系に生まれます。祖父、そして父、母ともに冒険者で、2歳までは両親の乗る冒険者の船にいたことがわかっています。その後は叔父のサモンに引き取られ、会社の跡取りのような扱いで育てられたのですが、いつの頃からかやはり父親と同じように、冒険者に憧れるようになってしまいます。
10代中頃には祖父から冒険者として手ほどきを受け、同時に古代ウォルデシアの話を聞きに、あせびの養父のところにも遊びに行っていたようです。あせびの養父から「衛士になったら古代ウォルデシアの秘密を話す」との冗談とも取れない言葉を真に受けて実際に衛士の資格を取りに訓練所に入所。
2年間の厳しい訓練を経て見事衛士の資格を取り、あせびの養父の元へと帰ってくるのでした。その時には残念なことに、すでにあせびの養父は亡くなっていましたが、代わりに古代ウォルデシアの秘密を握るあせびとともに冒険の旅へと出発することになったのです。
なお、衛士の資格を取得した直後あたりにはすでに叔父のサモンに、冒険のスポンサードについて交渉していたようで、「古代ウォルデシアの地図を入手し優秀な船乗りを仲間にすることができたのならスポンサーとして援助する」との約束を取り付けていました。
そしてその約束を果たす為、空の賢人ハイトの元へと旅立ちます。それがまさしく、1巻の冒頭に繋がるのです。
あせびと空世界の冒険者のラストのまとめ
あせびと空世界の冒険者の概要からあらすじ、そして最終巻のラストやその後の考察について紹介してきました。ちょうど10巻で完結ということで、全巻揃えたり一気読みしたりするのに非常によいボリュームです。
よく10巻程度で読めるオススメ漫画は?という話題がありますが、正統派冒険物まんがとして絶対にお勧めできる漫画です。是非とも一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
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