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天国大魔境

マルが持っていた薬は鬼を祀る集落からもらってきたか?

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天国大魔境序盤に登場して以来すっかり放置されている謎の一つに、マルが大事に持っている薬があります。ミクラ(上仲園長)から、天国にいるマルと同じ顔をした人間に投与しなさいと言われていたあの薬です。結局あれってなんなんでしょうね。現時点で分かっていることを整理してみたいと思います。

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マルとキルコは目的地に到達していた?

マルが託された薬の話をする前に、重大な考察を1つ。マルとキルコがずっと探していた「天国」に、実はすでに到達していたのではないかということです。青島と会話したことで、マルとキルコは目的地である「天国」をいずくのえ島だと確信しました。

けれどもそれがミクラ(上仲園長)の言う天国であるかはまた別の話でしょう。少なくともミクラはもはやいずくのえ島が天国だとは考えていなかったのではないでしょうか。住人を引き連れて逃げる時にミクラはこんなことを言っていました。

「天国は何度だって創れます、私たちが生き残りさえすれば!」

そしてマルとキルコが船山孤児院の院長船山通と会った「新天国」には、創始者三倉まなかを讃える像が設置されていました。きっとそれだけミクラは新天国の発展に寄与してきたのでしょう。たぶんミクラ、というか上仲園長にとっては自分が作って自分が認めた場所以外を天国とは呼ばないのではないでしょうか。

ちょっとメタ的な考察になってしまいますけれど、物語のプロット的には最初からいずくのえ島が最終ゴールで、けれどそこまで旅をするという2人の行動のために暫定的にミクラの天国という目標を与えておいただけな気がします。

つまり、新天国がミクラの言う天国であるかどうかはそれほど重要ではないということです。ただ実はほんのちょっと、新天国にトキオやヤマトがいるのではないかと思わないでもありません。その辺について、これから話していきますね。

マルの持っていたあの薬は何なのか

さて題名に戻って薬のお話です。これが何なのかということですけれど、やはりタラオやククやミミヒメがかかっていた病の特効薬と考えるのが妥当でしょう。体中に痣ができていずれは死に至る、場合によってはその後人食いの怪物になる、そんな病の治療薬です。今後誰もがこの病にかかる可能性のあるヒルコ達にとっては非常に嬉しいニュースになりますね。

もう1つ可能性があるとしたら、ヒルコではなくなる薬の可能性です。いずくのえ島施設にいたヒルコ達は全員がミーナの人口子宮から産まれたデザインベビーです。何かしらの特殊能力を持っていて、死後人食いの怪物になる可能性があります。それがそういった特徴がなくなるのだとしたら、ヒルコ達はどんな反応をするでしょうね。

特殊能力がなくなるのは嫌がるかもしれませんけれど、人食いの怪物にならなくなるというのは喜ばしいことなのではないでしょうか。

ミクラはどこで薬を入手したか

薬の出所についてですけれど、私は山奥で人食いの怪物を鬼として祀っていた一族の集落なのではないかと思っています。

大阪で新天国を創ったミクラは、最終的には東京に行きつきキルコにマルを託します。つまり大阪から東京まで移動してきたということです。その際にあの集落を通ったのではないでしょうか。むしろミクラは、あの集落を探していた可能性すらあります。なぜならヒルコたちが人食いの怪物になる要因の1つが、そこにあるかもしれないからです。

集落に住む住人たちは皆同じ顔をしていました。二重のたれ目パッチリで目力が強く、女性はそれに加えてまつ毛も長くて綺麗です。それもそのはず、実はこの集落は家族間でのみ子孫を増やしていると言われています。神社の裏手の祠のドアに描いてあるいかにも家系図のような図ですけれど、ちょうど男性が黒丸、女性が白丸で住人の数や世代が一致しています。

そしてこの集落の住人は、ヒルコたちもとてもよく似ています。またミクラも似ています。ミクラは脳は上仲園長ですけれど体はヒルコのナタですからね。

8巻でいずくのえ島でミーナがヒルコを誕生させるにあたって、精子と卵子の提供者が4人いるとありました。北多民君太、鯨井かすみ、トニー角、中島サラです。

そのうち1人北多民君太は7巻で、コンビニに置いてある週刊誌にて顔が出ていましたけれど、ミミヒメはこれをタカに似ていると評していましたし、もっと言うとどことなく雰囲気が集落の男性に似ていませんでしょうか。

いえね、仮に北多民君太が鬼を祀る集落の出身だったとすると、ヒルコが人食いの怪物になってしまうルーツがはっきりするんですよね。

鬼(人食いの怪物)はもともと人間だった。

その血を受け継ぐ一族がその血を薄めないためにひたすら家族間のみで子どもを産む。

そうやって産まれた子どもは生まれながらにして人食いの怪物になる素質を持つヒルコである。

けれどもその集落が嫌になって外の世界に飛び出した男がいる。それが北多民君太。ということです。

なのでその遺伝子をもとにいずくのえ島で作られた子どもは皆、人食いの怪物になる可能性があるという訳です。そういえば人食いの怪物になったククにアンズ、ナナキは3人とも黒髪で目もパッチリで、集落の女性たちとよく似ています。またオーマは髪の色明るいしそこまでにてないように見えますけれど、目はだいぶたれ目のパッチリさんです。

ただおかしいことが1つだけありますね。もしその集落の住人全員が人食いの怪物になりうる恐れのあるヒルコなのだとしたら、マルのヒルコセンサーに引っかかるはずです。けれどもマルが言うには、ヒルコはあくまでも神社の裏で鬼と祀られていた怪物だけとのことです。これはなぜか。

それはこの集落に、人体の中にある人食い怪物の気、ヒルコの気を消してしまう秘薬があるからだと思います。

何故そう思うかというと、マルとキルコが集落を出ようとしたときに、マルがふと何かを感じていましたからです。これはもしや産まれたばかりの赤ちゃんにヒルコの気を感じたからなのではないでしょうか。きっとこの後生まれたばかりの赤ちゃんは秘薬を投与されるのでしょう。そして人喰いの怪物にはならずに済むというわけです。

世界が崩壊する直前くらい、ミミヒメがコンビニでとある週刊誌を見つけていました。その中では北多民君太が特集されていましたけれど、もしかしたらそこに住所など個人情報を容易に推察できる一文が入っていたのではないでしょうか。それをたまたまミクラが見つけたのだとしたら、その集落に行ってみようと思うかもしれません。

薬の正体は人喰いの怪物にならないようにするためのもの

もしこの考えが当たりなら、薬の正体は人喰いの怪物にならないようにするためのものですね。予防薬的なものなのか、怪物になっていても元に戻せるのかは分かりませんけれど。

ただそうだとすると、トキオの子どもヤマトがどんな状態であるかも想像がつきますね。ヤマトはきっと怪物になりかけているのです。いや、もしかしたらヤマトだけではないかもしれません。

天国大魔境1巻では、マルが天国に行けば「みんな」が助かるかもしれないとありました。もしかしたらミクラの言う天国には、人喰いの怪物になりかけているヒルコたちがいっぱいいるのかもしれません。ミミヒメのような状態でしょうか。もしそこにトキオがいるのなら、みんなまとめて石にしているかもしれません。そうすればそれ以上病状が進行することはないですから。

だとすれば確かに、その状態を解除できるのはマルしかいないと思います。マルタッチはヒルコの核を壊す?潰す?技ですけれど、それを応用すればなんとなくトキオの石化能力は解除できるように思うんですよね。

あとはヤマトが、トキオがどこにいるのかということだけですね。2人は今いずくのえ島に向かっていますけれど、もともとトキオたちはそこに住んでいたのに住居を移したわけですから、またそこに戻るというのはちょっと考えにくいと思います。だとしたらどこに行ったのか。新天国結構怪しいと思うのですけれど、もう通り過ぎてしまいましたからね。

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