みこが入院した病院があまりにもヤバすぎて、入院するのが怖くなる一冊、見える子ちゃん8巻の感想をつらつらお話ししていきます。
みこが入院した病院の怪奇現象
車に轢かれかけてみこが入院することになります。そして入院と言えば当然、奴らがいっぱい出てくるのです。
一条みちるから逃げようとしてトラックに轢かれかける
そもそもの発端は、みこがみちるから逃げようとしたのが始まりでした。といってもみちるが何かをしようとしたわけではありません。みちるに憑いているナニカがみこに絡みついてきて、前が見えなくなってしまったのと怖いのとで、みこが突然走り出してしまったからです。
ただこれ、みちるは別にみこに何か悪さをしようとしているのではないというのがポイントですよね。みちるがみこに好意を寄せれば寄せるほど、まるでみちるの意思を反映しているかのように、みちるに憑いているナニカの触手が必要以上にみこに絡みついてくるのです。
そうして走り出して、みこ触手から解放されたみこが見たのは、猛スピードで迫ってくるトラックでした。触手のせいで前が見えなかったため、目の前が道路であったことすらも、みこは分からなかったのです。
病院にはヤバいモノがいっぱいすぎる
検査のため入院することになったみこは、病院でたくさんのヤバいモノに遭遇します。
診察室で診察してるナニカ
診察室では、優しそうな先生のすぐ後ろに、医師らしきナニカと患者らしきナニカが立っていました。この2つのナニカが診察らしきことをしているため、みこには先生の話がまるで聞こえてきません。うっかり後ろの医師らしきナニカに「具合悪いです」とか言ってしまうと、そのまま手術されそうですよね。
共用スペースで電話を注意するナニカ
通話OKの共用スペースで、電話する人間にひたすら注意する危ないナニカが登場します。
後ろから「でんわ切って」と言われて思わず答えそうになるみこ。こんなの完全に罠ですね。みこの最強スキル「見えないふりスルー」がいかんなく発揮されます。
病室で回診しているナニカ
また医師っぽいナニカが出てきます。診察室にいたやつとはまた別物です。同室に入院していた患者さんがこの「体調どうですか?」に答えているように見えたため(実際はボケてて1人で喋ってた)、みこはうっかり本物の医師かと勘違いしてしまいました。
なにせ胸のあたりにいるやつ最初は見えなかったんですよ。いやホント、同室の患者さんボケてるのギリギリで気づいたのでなんとかスルー出来ましたが、そうでなければどうなっていたことか。
夜の廊下で車いすを押しているナニカ
夜トイレに行きたくなってしまい、廊下に出たところ遭遇したやつです。車いすを押す……もはやなんと言っていいか分からない貌をしていますね。首(?)のところの裂け目から見えるのは目玉でしょうか。この車椅子に乗せられたら最後、どこにつれていかれるか判ったモノではありません。
しかしこの病院、これまで出てきたのはまだ人っぽい(?)ナニカばかりでしたが、夜になったことで本気を出してきたようです。もう完全に人外です。
夜の廊下をさまよう団体さん
車椅子から逃げていたら、今度は廊下の向こうから団体さんが現れました。見た感じ看護師さんの霊なのかなと思わないでもないですが、ちょっと定かではないですね。
しかもこれ怖いのは、けっこう奥までギッシギシに詰まっているということです。どれだけ怨念が詰まってるんだこの病院はと思わずにはいられません。
まあ病院を職場として考えると、医師にせよ看護師にせよ、いかにも怨念が溜まりそうな場所ではあります。それだけキツい職場環境であるとは聞いてますので‥‥。
団体さんを刈り取るナニカ
上で紹介した団体さんの頭部(らしき手)を切り取り、集めているらしいヤバいナニカです。
以前からこういった、ナニカを始末する系のヤツってちょくちょく出てきますが、こいつも同じということなのでしょうか。であればみこに対してもそこまで危害は加わらないのではとも思いますが。
それにしても、よく見ると足も全て手なんですね。よほど手にこだわりがあるようです。
優しそうなおばあさん
夜寝る前にベッドの横に現れた優しそうなおばあさん。みこが反応を返したところ即座にこのような素顔(変顔?)を見せてきました。どんなに優しそうでも、普通そうでも、疑わしきは触れないのが一番ですね。
一条みちるはお友だちになりたい
見える子ちゃん7巻でもすでにだいぶ、みこに対していきすぎた好意を示していた一条みちる。8巻てはその行為がさらにエスカレートしていました。
みこをストーキングする一条みちる
みちるがみこの部屋に侵入します。まあそのまんまですね。けれども実はこの画像のちょっと前のシーンで、夜中みこの家の前まで来たみちるが、「やっぱりこんな時間じゃ迷惑よね、もっと、仲良くなってから‥‥」と引き返しているのです。
やっぱり我慢できなくなって部屋まで来ちゃったのか。
それともみちる以外のナニカがみちるの代わりに部屋にきたのか。
ちなみに翌朝、みこの部屋のローテーブルにはプリンが置かれていました。みちるにせよ、みちる以外のナニカにせよ、みこに対して悪意を持っているわけではないことがわかります。
いえ、悪意がないからこそ不気味で怖いというのもあるのですが。
加えて、病室にて、みこに襲いかかってきたナニカからみこを守るように現れた触手たち。これは間違いなく一条みちるに憑いてるナニカで間違い無いでしょう。
そしてよく見るとベッドの下から尋常でない感じのモヤが出ています。まさかずっとみこのベッドの下にいたのでしょうか。
しかもこの件について、後日みこが直接みちるに確認してるんですよね。
「みちるちゃん‥‥病室には来てない‥‥よね?」
それに対するみちるの反応がこちら。
いやいや、目を逸らしましたよね?ということは「来た」ということなのでしょうか。みこの家以上に外部から侵入する手立てがなさそうな病室に、しかもそのベッドの下に、まさか潜んでいたりなどはしてないとは思いますが。この反応を見るとちょっと疑わしい気がしてきます。
そもそも、みちるはみこに対して尋常ではない興味を示しています。みこと仲良し(?)のユリアをトイレに監禁してみこに関する情報を聞き出そうとしたり、みことハナの間に無理やりグイグイ横入りしようとしたり‥‥。
ただし、なんとなくですが、悪い人ではなさそうな気もします。なんというか、距離感がバグっている、みたいな?
どちらにせよ、今後まだまだみこに対して異常な執念を見せてくるのだろうなということは容易に想像がつきますね。
マネージャーである姉の存在
今回、8巻の後半ではみちるの姉が登場します。どうやら姉はみちるが芸能関係の仕事をする上でのマネージャーをやっているようです。
この姉に対して、みちるに憑いているナニカが異常な反応を示していました。目がカッと見開かれて、体の触手を太いとげとげに変形させ、まるで威嚇しているように見えます。
この時、ちょうどハナが、みんなで写真撮影をしようと言い出した時でした。しかしみんなを撮ることは姉によって阻止されました。プライベートでの写真はNGだから、と。
なんというか、きっとずっと昔から、みちるの行動は姉によって制限されていたのかもしれませんね。
ドーナツを食べてはいけない。
プライベートで写真を撮られてはいけない。
もしかしたら他にも、あれはしてはいけない、これはしてはいけない、とずっと言われ続けていたように思います。そしてそれが、きっとみちるに憑いているナニカになっているのではないかなと思うのです。
「大丈夫?みちるちゃん」
「なにが?」
心配したみこが声をかけたのですが、みちるは笑顔でそう答えました。ですがその笑顔も、なんか作られたというか、外面だけつくろったようにしか見えませんでした。
気のしすぎかもしれませんが。
見える子ちゃん8巻感想とネタバレまとめ
ようやくみちるの核心に触れてきたなあと思いました。善先生の時もそうでしたが、はじめは悪人とか、危ない人に見えて、実は重い何かを背負っていた、みたいな展開になるのかなと思います。今回は、みちるに重い影を背負わせているのは、マネージャー兼姉の存在、と言うことになりますね。
ただ今回は姉が実際に生きている人なので、単に除霊されればいいというものではありません。どう解決していくのか、果たしてみこは今後みちるにどう関わっていくのか、もっと仲良くなれるのか、あとハナとみちるとの三角関係はどうなるのかも、先の展開に期待したいと思います。
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