前回に続きて、リコリス・リコイル4話の感想と考察です。
4話はほぼ日常回というか、大事件の前の静けさみたいなところがありましたね。
千束、一度も銃撃たなかったですし‥‥(一応売ってますけど、まあ訓練場でだけですから…)。
ただみのりはすごくありました。なにせあのたきなが、自ら変わろうって頑張ってる姿が見られたのですから。
ということで今回は、たきなの変化、利用される千束、裏切られる千束、についてお話ししていきます。
たきなの変化
前回フキをぶん殴って、ちょっと吹っ切れたたきなでしたが、今回はその続報という感じでした。千束が使っているゴム弾を使おうとしてみたり、千束に付き合ってパンツ買いに行ったり、あとスイーツも一緒に食べてました。
そういえば、ゴム弾って実弾に比べて当てにくいんですかね。実弾では百発百中だったたきなが、ゴム弾だとさっぱり当たらなくなっていましたので。前回の記事で「千束は射撃が苦手」みたいなこと書いてしまってましたけど、そうではなくて、射撃に適さない武装だったわけなんですね。
まあそれはともかく。
スイーツを食べておいしいと感じたり、空を見てゆっくり過ごす時間に想いを馳せたり、水族館では知らない海洋生物をいちいちスマホで調べながら回ったり、きっとこれまで一度も経験たことがない様々なことを、少しずつ飲み込もうとしているように感じました。
千束が言っていた、ほかに目を向けるって言うのを、やり始めているのです。
今までずっとDAで働くことが目標であり生きがいだったたきなが、他に目を向けてって、どういう感じなのでしょうか。今までずっと中高と部活一直線だった人が、いきなり引退前にその部活を取り上げられちゃうようなものに近いでしょうか。
他に目を向けなよって言われて勉強したり、バイトしたり彼氏とか彼女とか作ったりして、いつのまにか部活のことが過去のものになっていく、そんな感じでしょうか。でも時々部活のことを思い出して、ちょっとセンチメンタルになるんですよね。
利用される千束
今回、たきながやけに千束に突っ込んで色々話を聞いてきてました。なんでゴム弾使ってるいるのかとか、いつごろからそうなのかとか、なんでDAを出たのかとか…。
ここから色々と秘密が明かされるのかなって思ったのですが、結局はあまり情報公開されませんでしたね。
ただ千束がDAを出たのは、会いたい人を探すためなのだということが分かりました。自分にフクロウのペンダントをくれた人…。
フクロウのペンダント・アラン機関とDA楠木司令の考え
フクロウのペンダントは、天才を発掘して世に送り出すというアラン機関から、支援の対象となる人物に渡されるものです。つまり千束は何らかの才能を見出されて、アラン機関から支援を受けていて、自分にそのような施しをしてくれた人に会いたい、探したいがためにDAを出たというのです。
ただですね、本当にそれだけで、DAが千束を手放すでしょうか。そう簡単にDAを辞めて、外に出してもらえるのでしょうか。
もちろん、千束は普通のDAのリコリスとしてはきっと役に立たないでしょう。命令無視、命を奪わない、団体行動できない…。基本集団で行動するリコリスたちの中で、千束は完全に異端です。だから組織を放逐されるというのも、まあ分からなくもありません。
それでも、これだけの戦闘力を持つリコリスを、DAが簡単に手放しはしないと思うのです。あの楠木司令官を見ていると、とてもそうとは思えません。
つまり何が言いたいかと言うと、千束がDAの外に出て、喫茶リコリスにいることすら、楠木司令官の手の内というか、早い話利用されているのではないかと思うのです。例えば、千束が探しているというアラン機関の人物を、千束を通じてコンタクトを取ろうとしているとか。
なんというかですね、千束、大人の手の平の上で転がされているような気がしたのです。千束の想いを利用している大人がいそうだな、と。そしてなんとなくですが、千束もそれを感づいているとか…。
もしそうなら、あれだけ元気いっぱいなのに、たまにどことなくから元気っぽいところが見えなくもないことも、ちょっと納得がいくかなと思ったのです。
裏切られる千束
今回、なにやらとぉーってもいい雰囲気のバーみたいなところで、ミカと吉松がデートしていました。ただそこで語られていた、ほんの些細な言葉のやり取りに、なんとなく不穏なものを感じてしまいます。
まずアラン機関として、千束を支援した(そして千束が探している人物)のが吉松であることは、間違いないようです。そして本来、支援した後は決して会うことはないはずなのに、吉松はそのルールを破ってまで、千束に会いにきているということが分かりました。
ではなぜなのでしょう。
これ、やはり一番考えられるのは、千束を利用しようとしている、ではないかと思います。
真島のテロ行動と吉松の野望についての考察
4話の終盤で、地下鉄の駅のホームで、マシンガンを連射する事件が起きました。ここで出てくる緑色の髪の人、真島というらしいのですが、彼は1話の銃取引の現場にいた人物です。そしてその取引現場をDAに押さえられないように、ウォールナットにハッキングを依頼したのが吉松だったはずです。
真島は自分が銃を向けている相手が女子高生の姿をしていることに対して驚いている様子でした。ただしその後「あれが日本のバランスを狂わせてるやつらか」とつぶやいていることから、これから殺す敵について、誰かから事前に「日本のバランスを狂わせてるやつら」であるという情報を得ていて、けれどもその詳細については伏せられていたということになります。
まあ早い話、誰かから依頼された、もしくは扇動されたということです。ではだれが扇動したのかと言えば、やはりそれも吉松である可能性が非常に高いです。
吉松は千束のことを「殺しの天才」と評していて、それを「世界に届けなければいけない」と話していました。このことから察するに、吉松は、千束がただのリコリスとして喫茶リコリコにいることに不満を感じているのでしょう。必ず何かしらの方法で、世界の表舞台に示さなければいけないと思っているのです。
となると、まあ単純に考えるならば、吉松が、DAを「日本のバランスを狂わせているやつら」と断罪して、それを始末する役割を千束にやらせるというのが一番ありそうです。真島が起こした事件を機に、情報統制をかけてまで殺人を行うDAとリコリスを糾弾するきっかけを作り、世論からカルト集団的な扱いとして排斥運動を起こさせて、その平定に当たり千束を利用する、という筋書きでしょうか。
もちろん千束だってそうそう利用されることはないでしょうが、千束が会いたがっている人物が自分自身であることや、DAと確執があることをうまく利用すれば、子どもならなんとでも利用できそうと考えているのではないでしょうか。
まあどのような形で千束に接触するのかまだ分かりませんが、千束の想いや信念を裏切ることは、まず間違いないでしょう。
ただ、そんな極限の状態で選択を千束が迫られたときに、今度はきっとたきなが助けてくれて、また導いてくれるのではないかなと、勝手に想像してにやにやしています。
考察まとめ
ということで、4話の感想・考察は以上です。
結局のところ吉松が何を考えているか、に尽きるのですが、まあ、あまり「よくないこと」であることには変わりないでしょう。少なくとも、千束の笑顔を奪うようなことを企んでいることは、想像に難くありません。
あんな元気な笑顔を見せてくれる千束を利用するなんて、許せないですね。ぜひともここは、たきなにがんばってほしいです。
それはそれとして、今回は銃でバンバン撃つところなかったから、ちょっと消化不良です。ただここからきっと、物語が大きく動いていくのだと思います。これからが楽しみですね。
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