17年前事故に遭って以来昏睡状態だった間、実は異世界を旅していたという異世界おじさん。昏睡状態から目覚め、無事き異世界から帰還を果たしたわけですが、残された人たちは果たしてどうなってしまったんでしょうか?
一部では、未だ異世界でおじさんを探しているとか、既に現代日本にやってきているとか、色々噂されています。が、その真相はまだ誰にもわかりません。
そこで今回は、おじさんが異世界から帰還したその後の、異世界の住人たち‥‥特におじさんと親しかったエルフ、メイベル、アリシアについて考察してみたいと思います。
おじさん去りし後の異世界のエルフの将来
正直なところ、エルフの将来についてはそこまで悲観することはないかと考えられます。なぜなら、彼女にはもともとの旅の目的がはっきりしているからです。
まずはその辺からおさらいしていきます。
エルフの旅の目的‥‥古代魔導具を探すこと
もともとエルフは、古代魔導具を回収するために、単身エルフの里を出てきたという経緯があります。なぜ1人で里を出ることになったのかは定かではありません。使命感に駆られてなのか、それが彼女の一族の義務なのか、もしかしたら何かの罪を犯し、その償いとして古代魔導具を収集しているのかもしれません。
ただ1つ言えることは、エルフ自身がその仕事を自分自身の使命とし、全うしようとしています。そしてそれを行うだけの実力も、十分に備えています。よほどのことがなければ、彼女はきっと、その使命に背くことはないのではないかと考えられるのです。
おじさん去りし後も、そのまま古代魔導具を探す旅を続ける
ゆえに、おじさんが異世界を去った後も、その使命を全うするべく旅を続けているのではないかと考えられます。ただし、相当粘着質におじさんの跡を追いかけていましたので、旅のさなか、どうにかおじさんに出逢えないか、苦心しているかもしれません。
未だおじさんがどうやって現代日本に帰ってきたのかは明かされていませんが、ものすごい力と力のぶつかり合いによって、異世界からの扉というか、歪みのようなものができるということが、単行本7巻で示されていました。
おじさんがエルフの見ている前で帰還したのか、それともエルフの知らないところで帰還したかにもよるかもしれませんが、エルフも同じことを試そうと、より強い古代魔導具を求めて旅を続けている、という可能性は大いにありそうです。
いずれにしても、きっと彼女はあの異世界の大陸を、1人彷徨っている可能性が非常に高いのです。
おじさんが去った後は国に帰った可能性
1つ可能性として、おじさんが異世界から帰還したのち、一度エルフの里へ帰ったという可能性も否定できません。
これはおじさんが帰還したことをエルフが知っていると仮定しての話になるのですが、もしおじさんが異世界から消えたのだとしたら、エルフはそれこそ必死になって、おじさんの世界(異世界の間ではニホンバハマルと呼ばれていましたが)へ行く方法を探す可能性があるからです
ではどうやっておじさんを探すのかというと、もちろん異世界の大陸中をくまなく旅して回るということもありそうですが、より有力な手がかりを求めるというムーブもありそうです。
そしてもしその手がかりがあるとすれば、多くの伝承や古代の遺産ご集まっていると思われる、エルフの里なのではないでしょうか。
凍神剣のメイベルの祖先がニホンバハマル出身であることや、そこからいかにして凍神剣の伝説が生まれたかという、メイベルしか知り得ないような過去の伝説すら、エルフの故郷では普通に書物で確認することができたそうです。
なので、もしエルフが異世界から帰還したおじさんを本気になって探そうとするならば、まずはエルフの里に戻ることが何よりの早道と考えられるのです。
エルフが死んでいる可能性
あまり考えたくはないですが、エルフが死んでしまっている可能性も否定できません。なぜなら、おじさんが異世界から現代の日本にか帰還するには、非常に強力な力と力の衝突が必要になる可能性が高いからです。
エルフはいつもおじさんをストーキングしていました。おじさんにとってみれば、異世界において1番長く時間を共にした仲間なのではないでしょうか。なので、おじさんが異世界から帰還する際にも一緒にいた可能性が否定できないのです。
となると、おじさんが異世界から帰還する際に、必要とされる強大な力の衝突に巻き込まれている可能性があるのではないでしょうか。
あくまでも推察でしかないですが、そうだとしたら、とても悲しいですね。
これについては以下の記事で詳しく書いてますので、もしよければ見てみてください。
おじさん去りし後のアリシアの将来
さて、ではアリシアはどうでしょうか。アリシアは教会と王国軍司令部の陰謀によって、無理やり勇者にさせられたという事実があります。
ただ、もともとは冒険者志望で村を飛び出していますし、勇者という肩書きを利用して、今までには入れなかったダンジョンの攻略にチャレンジしたりと、それなりに勇者であることを納得して、また利用している節がありますね。
アリシアは勇者として冒険者を続ける
おじさんがいなくなってから1番ありそうなのが、勇者として冒険者を続けるというものです。なにせもともと、おじさんと出会わなくても、勇者として冒険を続けていましたし。
おじさんのことを尊敬していたり、若干惚れていそうなところも見え隠れしていましたが、エルフのようにおじさんに固執するようにも見えません。おじさんがいなくなった後には、きっと幼馴染のエドガーやライガとともに、「おじさんに負けないように頑張ろう」と旅を続けるのではないでしょうか。
アリシアは、おじさんと出会う以前は、勇者という肩書きに対して実力が伴っていませんでした。けれどもおじさんと共にダンジョンを攻略して入手した「救世のワンド」の力によって、エドガーとライガと共にいれば、今ではそれなりの実力を発揮するに至っています。
そこそこの実力者として、冒険者として名を上げることが期待できますね。
王国軍に入る可能性
王国軍に入るという選択肢も、決してなくはないと言われています。が、この可能性は極めて薄いと言えるでしょう。
そもそもなぜ王国軍に入るのかというと、それは王国軍司令官の負い目によるものと考えられます。実力がないにも関わらず、王国軍司令部と教会の都合により、アリシアたちは半ば生贄のような形で、勇者の称号を与えられました。
けれどそのことについて、司令官は反省しているようでした。少なくともおじさんが「なぜ3人を犠牲にする形で勇者にさせたのか」と問い詰めた際に、司令官はそのことについて相当苦悩しているという話を、周囲の騎士たちが話していました。
その負い目から、司令官がアリシアたちに高待遇を提示しないとも限りません。そして、少なくとも単行本7巻時点で、アリシアたちはそれなりの実力を有しています。
またアリシアたちが王国軍にて特別待遇を得られるかどうかという点については、あのな究極ニートのようなメイベルを、実力だけで雇用していたことからも、決してあり得ない話ではありません。
以上より、王国軍に特別な待遇で迎え入れられるというのも、ないとは言い切れないのです。
ただし、それをアリシアたち3人がよしとするかどうかはまた別問題と言えるでしょう。
少なくともアリシアたち3人は王国軍に入ることを目的にはしていませんし、彼ら3人が憧れているのは、あくまでもフリーで活躍する傭兵ドルドールです。軍の規律に収まるよりも、自由な冒険者の立場を取る可能性の方がはるかに大きいのではないでしょうか。
将来的にどうなるかはまた別問題ですが、今のところは、王国軍に入るという選択肢は、除外しても差し支えないと考えられます。
おじさんがいなくなったメイベルの将来
実はメイベルが1番、おじさんがいなくなった後将来が不安なキャラだと言われています。なにせメイベルには、帰る故郷がありませんし、王国軍への伝手も信頼も失っています。ヒロイン3人の中では断トツに文化的な生活ができずおり、野垂れ死ぬことはないにしても、それに近い生活を余儀なくされそうではあるのです。
メイベルは故郷に戻れない
とは言っても、別に故郷が滅んだとか、そういうわけではありません。単に、メイベルの身から出た錆であるだけです。
メイベルはおじさんに出会うまで(というかおじさんが勝手に魔炎竜を倒してしまうまで)、凍神剣の使い手だからと言って、ずっと働きもせずにニート生活を満喫していました。その件について故郷の村人たちはいろいろと思うところがあったようですが、魔炎竜を封じることができる凍神剣の使い手だからこそ、許されていた部分があったのです。
けれどもおじさんが、メイベルの力を借りずに1人で魔炎竜を倒してしまいました。その瞬間、メイベルに凍神剣の使い手としての価値がなくなってしまったのです。これまで許されていたいろいろなことが許されなくなってしまい、メイベルは働かざるを得なくなります。けれども、メイベルは全く働く気がありませんでした。
結果、メイベルは村人たちと仲違いしてしまいます。自分を無理やり働かせるか、追い出そうとした村人たちに、メイベルは強烈な仕返しをしたのです。
「凍神剣で全村人の足元固めて、首筋に翠滴たらして逃げてきた…」
これでは故郷に帰れなくて当たり前です。
メイベルは王国軍にも戻れない
メイベルは一時期王国軍に所属していました。凍神剣の使い手ということで、結構優遇されていたようです。少なくとも、正規の騎士であるにも関わらず、戦いの際に鎧の着用を免除されていましたし、というかみんな集まっているのに遅刻しても何も言われないで、それどころか「やっと来てくれた」みたいな反応されていたのですから。
野営していたところを狩られかけ、逆にやり返して実力を買われ、さらには伝説の凍神剣の使い手ともなれば、正規騎士としては非常識でも、ちゃんとまっとうな福利厚生のもと働けたというわけです。
ただし、それもおじさんと再会するまでの話でした。魔炎竜を倒すほどの実力者であるおじさんと戦いたくないがために、氷の魔法で幻影を創り出し、おじさんと戦うことを避けたことから、おじさんのスパイであると容疑をかけられてしまったのです。
というか実際におじさんが去った後、おじさんと仲良くしていたことが原因で、正規騎士を解雇されていました。なので、一度王国軍に籍を置いていたメイベルですが、再度王国軍に戻ることは難しいかと考えられます。
文化的な生活から1番遠いメイベル
メイベルはずっと故郷の村人たちに食わせてもらっていたわけですから、基本働くことができません。少なくとも、まともな職に就くことなどできず、ゆえにお金を稼ぐ手段がほとんどないのです。
ではどのように生活していくかと言うと、メイベルはほぼ野宿です。
故郷を去ってから王国軍に拾われるまでも野宿をしていましたし、王国軍を解雇されてからもやはり野宿していました。それも人間らしい野宿なのではなく、かぶると獣に見えるローブを使って、ほぼ獣のように野宿をするのです。
とは言っても、それほど悲壮感はないんですけどね。氷の魔法を使って簡単に食べ物を採取できるようですし、本人も行ってましたが、「王都の空は私には狭い」んだとか。まあ人の規律の中で生きていられるなら、そもそもニートにはならないですからね。
そういう意味では、メイベルは生きていくうえで支払わなければいけないコストが非常に安い、要はどこでだって生きていけるということなのかもしれません。
エルフに飼われるという可能性
これはいかにもありそうなのですが、エルフに飼われる可能性が、決して低くはありません。以前一度、働きたくないと宣うメイベルに対して、おじさんが提案したことがあったのです。エルフに養ってもらったらどうか?と。
その時は、まあ確かに恥ずかしそうではありましたが、選択肢として決してないとは言い切れない様子でした。
この提案は、実はエルフにとっても決してメリットがない提案ではないのです。
メイベルは非常に強く、古代魔導具を探す旅を続けるエルフにとってもよい助力となるでしょう。さらには、すでに権力側から見放されている立場でもあるため、何かの折に邪魔されることも少なそうです。ともに力を合わせて強大な敵と戦った実績もありますから、少なくとも見ず知らずの冒険者に比べればずっと信頼できるはずです。
ただし、メイベルは朝が苦手なので、朝早くから旅に出ようとするエルフと、時間感覚が合わない可能性があります。その辺をメイベルがどう折り合いつけるかが、エルフに養ってもらえるかどうかの瀬戸際になるかと考えられますね。
まとめ
ということで、エルフ、アリシア、メイベルそれぞれの、おじさん去りし後の将来像について語ってまいりました。正直語ったところで仕方のない話ではあるのですが、こうやって語れるくらいには、3人それぞれキャラが確立されていて、面白いのです。
これだけ魅力的なキャラクターが、異世界から帰還しようとするおじさんと今後どうかかわっていくのか、これからも楽しみで仕方ありませんね。
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