便利屋斎藤さん異世界へ行くがアニメになるそうですね。Twitterでオムニバス形式で漫画がアップされていた頃からずっと追いかけていた身としては、非常に感慨深いものがあります。うれしい…!
異世界転生したのにチート能力がない、本当にただの、少し手先が器用なだけの一般人が冒険する話で、はじめ漫画を見た時には、うわあ新鮮だなあと思ったものですが。そんな斎藤さんは、6巻になってもやっぱり、手先が器用な一般人のままです。
けれども、だからこそいろいろ工夫して、準備して、もはやパーティーにはなくてはならない存在になってるんですよね。
ということで、今回発売された斎藤さん異世界に行く最新刊、6巻の感想など綴っていこうかなと思います。
便利屋斎藤さん、異世界に行くのあらすじ
5巻までのあらすじ
黄金の鎧をまとったデュラハンを探しにダンジョンに潜る斎藤さんのパーティー。少々危険な冒険になりそうですが、それでも黄金の鎧となれば、危険な冒険者を引退したっておつりが来るレベルです。
けれどもやはりというか、そう簡単にはいきませんでした。
悪魔の罠によってラエルザがパーティーから引き離され、斎藤、モーロック、ラファンパンがそれを追いかけます。けれども戦闘の要であるラエルザが抜ければ、斎藤たちのパーティーは戦力が激減します。
それでも、モーロックがちゃんと呪文を唱えることができれば、まだまだ大迷宮奥深くでも通用するでしょう。けれども通常のモーロック…今回のモーロックはまるで役に立ちません。というかどちらかというと足手まといなくらいです。
一方ラエルザは、悪魔に襲われたところ、カドレアという戦士に助けられていました。大迷宮を監視する、国が認める強力な騎士団、七士騎の1人です。
ただ残念なことに、カドレアもまた仲間とはぐれ、道に迷っていたところでした。マッピングなどを任せっきりにしていたのは、ラエルザも同じです。果たして、方向音痴な2人はパーティーを組み、それぞれの仲間を探すため大迷宮を探索するのでした。
便利屋斎藤さん6巻のあらすじネタバレ
大迷宮の奥にてラエルザとカドレアが、それよりももう少し浅い層にて斎藤、モーロック、ラファンパンが、それぞれ仲間を探してうろついているころ、大迷宮の外ではとんでもない大物が動いていました。
大迷宮を監視する、国の認める強力な騎士団、七士騎たちです。
彼らは、黄金のデュラハンが、かつて大迷宮の魔王を封じた勇者であること、そしてその勇者がすでに命をなくしていることを知っていました。七騎士は死霊になった勇者を止めるために、それからカドレアを助けるために大迷宮へと向かいます。
それはつまりどういうことかというと、デュラハンの黄金の鎧を手に入れたい斎藤たちと、七士騎が衝突するということです。
果たして、大迷宮の奥深く似て、両者は激しくぶつかります。特に、デュラハン(勇者)に思い入れが強いカドレアと、黄金に目がくらんだラエルザは、まさに命を懸けた死闘を繰り広げます。
便利屋斎藤さん6巻の心に残るシーン
力が欲しいか?
ラエルザと七士騎がぶつかったとき、斎藤の耳にそう声が聞こえたのです。
どこかで聞いたようなセリフですが、きっと気のせいでしょう(笑)。仲間を守る力が欲しいだろう?と、声は語り掛け、斎藤はその声に身をゆだねてしまい。
そして七士騎に斬りかかっていくのです。
魔王というだけあって、人の心を揺さぶって支配するその手管は見事でした。タイミング的にもちょうどよかったんですよね。
ラエルザを欠いたパーティーは攻撃面で非常に不安がありました。普段なら余裕で勝てる敵に対しても、背中を見せざるを得ない状況が、余計その事実を浮き彫りにしていました。
そして斎藤は、そんなパーティーの中で、自身の力のなさを痛感していたのです。
右に饒舌なラファンパン、左寡黙なラファンパン
実はラファンパンが呪文を唱えているシーンって少ないんですよね。モーロックが呪文を唱えるシーンは結構出てくるのですが。
この魔法、すごい楽しそうで好きです。もっと出してほしい。
力なら最初からあるじゃないか
声に体を乗っ取られ、声の主にラエルザが食べられるところをただ見ているしかない斎藤に、別な声が語り掛けてきます。
確かに斎藤は力は弱いし、そもそもレベルも20前後です(ラエルザとラファンパンは40前後、モーロックは80超え)。普通に戦うことで役に立てるはずもありません。周囲からは「荷物持ち」「仲間に恵まれただけ」などと、陰口をたたかれることも多いようです。
けれども、実は誰よりも、斎藤の仲間たちが斎藤を当てにして、頼りにしているんですよね。そんなの1巻からずっとわかっていることなんですけど。
それを再確認させてくれるとってもいいシーンです。
魔王もろとも爆破せよ
王様はかなりの非道だったようです。大迷宮より出でし蛇の魔王を倒すにあたり、人間爆弾をやれというのですから。これには仲間もドン引きです。
理由は皆目見当もつかない
斎藤は、黄金の鎧を着ることで、体を操られていました。逆に言えば鎧を強制的に脱がせてしまえば、斎藤は声から解放されるのです。そして強制的に鎧(服)を脱がす魔法は、モーロックが何よりも得意とする魔法だったのです。
理由は、皆目見当もつきませんが。
私たちからサイトウを奪おうとするなら敵だ
大迷宮において、冒険者同士の戦いは厳禁です。特に王の勅命を受けた七士騎への攻撃となると、もはや生きて陽の光を見ることすら叶わなくなるかもしれないほどの、大罪にもなりかねません。
それを指摘されて、けれどもラエルザは迷いなくそう答えるんですよね。
「勅命?知るか」と。
けがを負った斎藤を背に、そう力強く言い放つラエルザはかっこよすぎです。
触らないで!サイトウは私が癒すんだから
神聖魔法「大回復」は、どんな傷でも一瞬で快癒させる魔法です。たとえ死にそうな傷であったとしても、死んでさえいなければノータイムで回復させられるそうです。
斎藤が大けがを負った際に、カドレアは大回復を使おうと買って出たのですが、それに対してラファンパンが突っかかっていきました。
散々、守銭奴とか、金がない奴には回復魔法を使わないとか言われていますけど、実はとっても仲間想いなんですよね。
いえ、実際に過去には仲間を見捨てて1人逃げてきたこともあったようです(ラファンパンがそう自らを振り返っていました)。けれども今は、危機に陥った仲間を見捨てられないほど、今のパーティーが好きになってしまったようなのです。
というか、斎藤のことが好きになってしまったというか…。
そのあたりは5巻でちょっと語られていますね。
…ずいぶんマシな最期じゃないか?愛する男の胸で眠れるのなら…
七士騎の1人カドレアと対決したラエルザは、相手に大きなダメージを与えるも、自身も首に致命的な一撃を受けてしまいます。
ラエルザはいつも、覚悟はしていました。モーロックはうまく魔法が使えないですし、ラファンパンは守銭奴として有名です。モーロックに足を引っ張られ、ラファンパンには見捨てられ、大迷宮の中で死ぬことだって、当然ないはずがないのです。
どんな惨めな死に方をするか。ラエルザはいつも想像していました。
ネズミの餌なのか、アンデットとなって大迷宮をさまようのか…。
それに比べれば、なんと幸せな死に方かと。
便利屋斎藤さん、異世界へ行く最新刊6巻の感想のまとめ
斎藤とラエルザの関係がなかなか進展しない…と思っていたら、いつの間にか死にかけているラエルザ。斎藤は毎回死にかけているのですが、ラエルザが、というのは初めてかもしれませんね。
ところで、この便利屋斎藤さん異世界に行くの世界では、女性が完全なアタッカーであることが多いですね。ラエルザもそうですし、カドレアもそうですし、もっと言えば魔獣狩りのリリーザやエルフのフランリルもまた女性です。
戦う女性は美しくてとても良いですね。
アマゾンで無料で読めるお話もありますので、もしまだ読んでない人は、ぜひともこのアニメ化を機に、読んでみてはいかがでしょうか。
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