神坂一先生の小説、スレイヤーズ第3部の続きが一向に発売されません。いったいどうしたのでしょうか。もう非常に気になって仕方ありません。割と定期的に、アマゾンでスレイヤーズの新刊がこっそり発売されていないかどうか、今もチェックしてしまうくらいです。
前回の単行本が発売されたのが、2019年10月。その前が2018年10月。そして今、2022年1月ということで、約3年と2か月が経とうとしています。
そこでふと思ったのですが、私がかつてスレイヤーズの小説をリアルで追いかけていた頃も、やはり同様に次回発売を非常に首を長くして待っていました。
つまり、もしかしたらこれくらい間が空くことは決して珍しいことではないのではないか?と思ったわけです。
ということで、スレイヤーズの過去の刊行ペースについて、ちょっと振り返ってみたいと思います。
スレイヤーズすぺしゃる8 恐るべき未来 (富士見ファンタジア文庫)
スレイヤーズ第3部とは
スレイヤーズ17 遥かなる帰路 スレイヤーズ (新装版) (富士見ファンタジア文庫)
1994年7月の「死霊都市の王」、2000年5月の「デモン・スレイヤーズ!」で、1部2部といったん完結を見せた長編シリーズですが、2018年10月に「アテッサの邂逅」で再びシリーズを開始、以降2019年10月に第3部の2作目「遥かなる帰路」が発発売されています。
内容としては、魔族との対決を終えたリナが、ガウリイを連れていったん実家に帰ろうとしたその途中、またしても魔族にケンカを売る羽目になり、結果異世界に飛ばされるというものでした。
まあ異世界と言ってもドラゴンに轢かれて転生するとかではなく(そもそもドラゴンに轢かれた程度ではリナは死んだりしないので)、魔族による魔法によって、リナたちが知っている地図の外側に転移させられてしまうというものです。
そもそもスレイヤーズのリナのいた世界は、魔族たちによって作られた、神の力が届かない閉ざされた世界でした。1000年前神の力を封じるために魔族が張った結界が、今もずっと残っていたのです(ただしリナたちの活躍によって魔族の力が弱まり、今はその結界がなくなっているという話もなくはないらしいですが)。
で、リナたちが飛ばされた世界は、その結界の外の世界だったというわけです。
なにせ結界によって1000年も断絶された世界ですからね。言葉も微妙に違うし、通貨や文化、風俗なども微妙に異なる世界。そして、リナの使う魔術が一般的ではない世界です。いわゆる異世界チートというやつでしょうか。いや……かつてのリナもずいぶん無双していたので、あまり変わりはないかもしれません(それにリナの魔術が効かないようなヤバい敵も出てきますし)。
ともかく、元の世界に帰るべく、リナとガウリイは当てのない旅を始める、といったお話なのです。
これまでのスレイヤーズの刊行ペース
スレイヤーズの発売日を並べてみたいと思います。
巻数 | タイトル | 発売日 | 発売までの日数 |
---|---|---|---|
1巻 | スレイヤーズ! | 1990/1/17 | |
2巻 | アトラスの魔道士 | 1990/8/20 | 215日 |
3巻 | サイラーグの妖魔 | 1991/2/18 | 182日 |
4巻 | 聖王都動乱 | 1991/10/17 | 241日 |
5巻 | 白銀の魔獣 | 1992/7/13 | 270日 |
6巻 | ヴェゼンディの闇 | 1993/3/12 | 242日 |
7巻 | 魔竜王の挑戦 | 1993/12/10 | 273日 |
8巻 | 死霊都市の王 | 1994/7/28 | 230日 |
9巻 | ベゼルドの妖剣 | 1995/6/20 | 327日 |
10巻 | ソラリアの謀略 | 1995/12/21 | 184日 |
11巻 | クリムゾンの妄執 | 1996/7/25 | 217日 |
12巻 | 覇軍の策動 | 1997/4/18 | 267日 |
13巻 | 降魔への道標 | 1998/11/27 | 588日 |
14巻 | セレンティアの憎悪 | 1999/7/21 | 236日 |
15巻 | デモン・スレイヤーズ! | 2000/5/10 | 294日 |
16巻 | アテッサの邂逅 | 2018/10/20 | 6737日 |
17巻 | 遥かなる帰路 | 2019/10/19 | 364日 |
今日 | 2022/1/14 | 818日 |
こうして見てみると、スレイヤーズってたった10年のシリーズだったんですね。なんかもっと長期間続いていた気がしたのですが…。
ちなみに前巻から次巻発売までの最短記録は、1位が「アトラスの魔道士」から「サイラーグの妖魔」までの182日、2位が「ベゼルドの妖剣」から「ソラリアの謀略」までの184日。
前巻から次巻発売までの最長記録(第2部から第3部までの期間は除いて)は、1位が「覇軍の策動」から「降魔への道標」の588日、2位が「アテッサの邂逅」から「遥かなる帰路」の364日です。
現時点で「遥かなる帰路」から現在まで818日…。こうしてみると、今回「遥かなる帰路」から次巻までの長さは最長記録更新ということになりますね。
17巻のあとがきから見る今後
そういえば17巻のあとがきで、L様と作者が面白いことを言ってましたね。
「こーなったら、月一くらいのペースで書くしかないわねっ!」
「……むしろオレが170歳くらいまで元気で長生きできれば仮に10年で1冊くらいの刊行ペースでもちゃんと完結までは届くぞっ!」
遥かなる帰路 あとがきより
まさか本当に、10年に1冊のペースで行く気なのではないでしょうけれど。
ただですね、あとがきでも何やら「まだこの巻ではちっとも出てない、あんなアイディアとかこんなアイディアとかあるみたいだけど…」とありましたが、刊行ペースを気にしてそれらをテキトーに突っ込まれるくらいなら、むしろじっくりゆっくり書いてもらいたいという気持ちもあるわけで。
ただ10年に1冊はちょっとやめてほしい、かな。
まとめ
スレイヤーズ第3部が始まって、割とすぐに次巻発売が滞っている状況ななか、とにかく我々にできることと言ったら、期待に胸を膨らませつつ、信じて待つことだけなんですよね。もうとにかくすごい楽しいみにしているので。
こんなこと言うと読者のわがままではありますが、どうか死ぬまでに完結しててほしいと願うばかりです。さすがに170歳まで生きる予定はないので、そのあたりうまく人間換算でお願いしたいものです。
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