冒険者ハジメと孤児のリルイのまったりファンタジー29歳独身中堅冒険者の日常のあらすじネタバレと感想です。
どうもさめきちです。
29歳独身中堅冒険者の日常、結構好きで、毎回単行本を買ってるのですが、この度別冊少年マガジンを連続して購入する機会があったので、せっかくなので記事にしたいと思います。
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29歳独身中堅冒険者の日常(10) (週刊少年マガジンコミックス)
29歳独身中堅冒険者の日常は、派手な冒険をするわけでもなく、心揺れる恋愛をするわけでもなく。ダンジョンに潜ったり、村のちょっとした問題を解決したり、用事があってちょっと遠出したり、とにかく冒険者の淡々とした日常を描いた漫画です。
なんというか、RPGの世界を勇者以外の一般的な冒険者の目線で描いた物語、と言えばわかるでしょうか。世界の危機とか、どろどろとした政治とかとも一切関係なくて、ほのぼのと安心して読める漫画です。
29歳独身中堅冒険者の日常10巻までのあらすじ
29歳独身中堅冒険者の日常10巻は洋館迷宮編です。ハジメ、リルイ、アニャンゴ、コッコ、そしてドラゴン(ペットの鳥)は、山の見回りの最中大雨に降られ、仕方なく立ち寄った洋館で雨宿りをさせてもらうことになります。
といってもその洋館、人の気配はあるものの、誰も出てきません。それどころか、壁に血色の手形とともに「魂をよこせ」と書いてあったり、呪いの人形らしきものが置いてあったりと、何やら不穏です。
そして明らかに怪しい雰囲気の中、ちょうどハジメとリルイたちが離れた際に、リルイのもう1人の人格であるサキュバスクイーン(以下クイーン)が呪いの人形の中に閉じ込められてしまいます。そしてそれと同時に、洋館がダンジョン化。
ついで現れたパペッターという魔物に、アニャンゴとコッコが人形にされてしまい、人形の中に閉じ込められたクイーンとともに連れ去られてしまうのです。1人取り残されたリルイですが、連れ去られたみんなを取り戻すため、パペッターと戦うことを決意します。
またハジメはハジメで、リルイたちと合流しようとするさなか、迷宮のボス・スプーキーと遭遇するのです。
29歳独身中堅冒険者の日常10巻以降(58〜60話)のあらすじネタバレ
人質をとられたハジメ
スプーキーと激戦を繰り広げるハジメ。自身の背丈の5〜10倍近い大きさの敵を相手に、ハジメは持ち前の力と素早さで圧倒します。けれどもあともう一歩というところで、スプーキーは人形になったアニャンゴとコッコを人質にとり、ハジメを無力化してしまいます。
一方、人形にされてしまったアニャンゴとコッコを助けるため、クイーンはドラゴンとともに、こっそりとパペッターを追いかけます。どうやらパペッターの持つカゴの扉を開けると、人形にされてしまった仲間の魂が取り戻せるようです。
けれどもパペッターに気づかれてしまい、戦闘に突入。そこにリルイも遅ればせながら登場し、リルイとクイーンの協力戦が始まるのです。
リルイとサキュバスクイーンの協力戦
作戦は、リルイがパペッターの気を引きつけて、その隙にクイーンとドラゴンが、アニャンゴとコッコの魂を助けるというものです。
「あの人形にする能力は怖いけど、速さはそうでもないのだ。よく見ればよけられる!」
リルイ:別冊少年マガジン2021年2月号
リルイは相手を注意深く観察して、パペッターとの戦い方をシミュレート。サキュバスクイーンがカゴに近づくことでパペッターの気がそちらに逸れます。そしてその隙を見逃さず、リルイは一気にパペッターに近づきます。
そして相手の攻撃をうまくかいくぐって懐に入り込み、リルイは必殺の一撃を食らわせます。同時にクイーンとドラゴンは見事アニャンゴとコッコの魂を開放させることに成功します。
一方、人質を取られやられ放題なハジメ。けれどもスキル「流血の闘神」のため、攻撃を受けるほどプレッシャーが強くなっていきます。
「ナンデ死ナナイノノコ人!‥‥ト言ウカ、コッチガ攻撃スレバスル程、ナンカ圧力ガ強クナッテナイ?」
スプーキー:別冊少年マガジン2021年2月号
一方的に攻撃しているスプーキーの方がたじろぐほどです。
そしてそのさなか、アニャンゴとコッコが人形から元の姿に変身します。リルイとクイーンが2人の魂を開放したからです。
2人の無事を確認したハジメは攻勢に転じます。というか瞬殺と言っていいでしょう。流血の闘神のスキルは、血を流せば流しただけ強くなるというものです。それでなくても、アニャンゴとコッコを人質に使ったスプーキーが許せなかったのだと思います。
ハジメと老魔法使い
ボスを倒し、仲間を助け、ひと段落したハジメたち。けれどもそんなハジメたちの前に、いきなり老魔法使いが現れます。ハジメが先制攻撃を仕掛けるも、なんともない様子。それどころか、人形の中に入っていたクイーンの意識を消してしまったのです。
怒るハジメ。そして逃げる老魔法使い。
「実験には成功したし、なんと、懐かしの能力まで持っている冒険者にも出会えた!」
老魔法使い:別冊少年マガジン2021年3月号
意味深な言葉を吐いて、また最後に巨大な魔物を召喚して、老魔法使いはまんまと逃げおおせます。魔物から逃げるさなか、クイーンはなんとか無事意識を取り戻し、全員で無事村へと帰還するのでした。
その夜、リルイたちが皆寝静まったあと。宿屋の食堂でハジメは1人酒を飲んでいます。宿屋の娘ナタリーちゃんが話しかけても、ハジメは不機嫌に短く返事をするだけです。
それもそのはず、仲間を危険な目に遭わせ、しかも敵から喧嘩を売り逃げされたのですから。
「‥‥なんにせよ、相手は虎の尾を踏んだわね」
ヴェロニカ:別冊少年マガジン2021年3月号
ハジメを昔から知るヴェロニカがボソッと呟くのでした。
感想
リルイが冒険者としてとても成長している!
やはりなんと言っても、リルイ成長したなあ、に尽きるでしょう。初登場時はスライムにすらやられていましたし、感情のまま生きているものだからすぐに我慢ができなくて敵に突っ込んで行ったりしたものです。
それが今回のパペッターとの戦いでは、たとえ仲間が人形にされてしまったとしても、決して慌てず、無闇に突っ込まず、冷静に状況を分析して最適な行動を取ろうとしていました。
普通、仲間がやられてしまったらついつい飛び出してしまいますよね。それを、息を殺してなんとか生き延び、機会を伺いつつ自分のできることを探りながら敵と戦っていたのです。
そして戦いのさなか、敵の攻撃を冷静に分析して反撃の糸口を掴みます。
「モンスターはよく観察するクセをつけろよ」
ハジメの教えをしっかりと覚えていて、それを忠実に実行しているのです。また敵を冷静に分析することで、ただ逃げるだけではなく、敵の攻撃の隙をつき一気に間合いを詰めて攻撃しているのも、成長の証でしょう。
パペッターを倒した直後の堂々とした立ち姿は、1巻からずっと追ってリルイを見てきた身としては、感極まるものがあります。
リルイとサキュバスクイーン
そしてこの洋館迷宮編のもう1つの大きな見どころとしては、やはりリルイとクイーンの仲です。もともとリルイにとって、クイーンはいきなり自分の中に現れたもう1つの人格です。そしてクイーンにとってリルイは、支配して屈服させたい相手でした。
けれども今回の冒険では、特にクイーンのリルイやその友だちを想う気持ちが溢れたなと思います。。
「これ以上我の仲間に手を出すなら‥‥ボコボコにしてやるからな!」
「我だって、もっと‥‥友達(アイツら)と一緒にいたいのだ!」
サキュバスクイーン:別冊少年マガジン2021年2月号、3月号
2つともクイーンのセリフです。リルイやアニャンゴ、コッコを仲間であり友だちだと、明確に言葉に出しているのです。
そういえば10巻、洋館迷宮編の冒頭で、リルイはハジメとアニャンゴとコッコに星のペンダントをプレゼントしていました。リルイの仲間の証として、です。
「チッ!何が仲間の証だ。阿呆らしい‥‥」
サキュバスクイーン:29歳独身中堅冒険者の日常10巻
そう言いながらもクイーンは、夜リルイが寝た後、わざわざそれを胸につけて外を出歩いていましたね。口では生意気なことを言っていますが、やっぱりリルイたちの仲間で、友だちでいたかったのかな、と。
人形に中に意識を閉じ込められて、もはや新しい体を得た状態のクイーン。結局その意識は人形に入ったまま村まで戻り、リルイとクイーンははじめて別々の体で夜を過ごすことになったわけですが。クイーンが目を覚ますと、なにやら胸元に星のペンダントが。
これ、リルイがもともとクイーンの分まで買っていたのか、それとも自分の分をあげたのかわかりませんが、要はリルイもクイーンを仲間として認めたってことですよね。
リルイは何も言いませんが、そんなリルイの気持ちがひしひしと伝わってくる場面です。
今後はあの老魔法使いを倒しに行く?
老魔法使いにコケにされて怒っているハジメ。今後はハジメが老魔法使いを倒すため、探しに行ったりするのでしょうか。けど老魔法使いもどうやらハジメに、正確にはハジメのスキルに興味津々だったようです。
「馬鹿な!流血の闘神だと!?そのスキルは‥‥!!」
老魔法使い:別冊少年マガジン2021年2月号
老魔法使いはどうやら流血の闘神のスキルに覚えがあるようで。どちらかというと老魔法使いの方がハジメにちょっかいをかけてくることもあるかもしれません。
いずれにしても、もしかしたら今後はハジメのスキルの秘密、もしくはハジメの荒れ狂う冒険者時代の話が見れるかもしれないですね。いつものほのぼのとした雰囲気が好きなので、あまりギスギスしたのは見たくはないですが‥‥。でもちょっと気になる‥‥。
29歳独身中堅冒険者の日常10巻の続きの感想|リルイはとっても成長したなあ(58〜60話ネタバレ)のまとめ
別冊少年マガジンに連載中の29歳独身中堅冒険者の日常について、現在発売されている単行本10巻以降のあらすじネタバレと感想でした。すごくペースがゆっくりな物語で、リルイもずっと小さな子どものままなのかなあと思いきや、本当にすごい成長していてびっくりしました。
それとリルイとクイーン、仲直りできてよかったね。クイーンは新たな体を手に入れた形になるけれど、これはどうなんだろう。1つの体を奪い合っていた頃よりは健全な気もするのですが、人形の体に不満もあるでしょうね。
その辺りも今後進展があるのかもしれませんが。ともかく今後もまだまだ見どころいっぱいのようです。もし読んだことがない方いらっしゃったら、是非とも一度読んでみてはいかがでしょうか。
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