ライドンキングの4巻が発売されました。これまでの異世界転生ものとは趣が違い、主人公はただひたすらライドン(騎乗)が好きな大統領のおっさんです。けれどもその実力は、転生ボーナスが一切なくても十分に生身で戦っていけるほどのものなのです。
その力と勇気、そして大統領時代から培ってきたカリスマによって次々と仲間を増やしていき、今や小さな国家を作り上げるまでになりました。そして今、魔族との戦いが始まろうとしているのです。
前巻までのあらすじ
3巻では無敵のプルチノフ大統領がとうとうジェラリエを退け、廃村があった場所に巨大な城壁を建てるまでに至りました。人馬(ケンタウロス)の生き残りに魔狼(ガルム)たち、魔法の兵器まで揃え、さらには猪鬼(オーク)の軍勢を率いた魔族までも軍門に下してしまい、今や辺境の一大勢力となってしまうのです。
けれども一方で、ジェラリアの領地ゴルドーが魔族の将に襲われてしまい壊滅してしまいます。ジェラリアも奮闘しますが魔族の将の力の前にあえなく死亡してしまいます。
ただし死の間際、ジェラリエは魔族の将にこう語ります。
「覚えてお‥‥け‥‥魔族ども」
「お前‥‥たちを上回る‥‥より強い強者の名を‥‥」
「閃光魔術師(シャイニングウィザード)‥‥それがお前ら‥‥魔族に屈せぬ‥‥者の‥‥名だ」
完全にフラグです。プルチノフ大統領の集落が魔境の入り口に近いということもあり、やはり今後は魔族と戦っていくことになりそうな予感がひしひしとするのです。
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ライドンキング4巻のあらすじを簡単に紹介します。プルチノフ大統領が集落の体制を整え、ついに魔境へと足を踏み入れていきます。
ライドンキング4巻 第16話「大統領と宴の夜」
プルチノフ大統領はストレスが溜まっていました。もともとは様々な生き物にライドン(騎乗)したいだけの変態ですから、巨大な魔物が現れるたびに猪鬼や人馬たちが倒してしまい、様々な魔物にライドンしたいという欲求がいつまで経っても満たされないのです。
ただし集落の長としての役割はしっかりと果たします。人だけではなく人馬や猪鬼たちをしっかりとまとめ、子どもたちを教育し、防備を固めて、集落としての形を整えるのです。
ライドンキング4巻 第17話「大統領と魔法の大窯」
魔族の将に追われゴルドー領から避難してきた人民がプルチノフ大統領の集落に逃げ延びてきました。人民たちはこの集落の高い城壁とプルチノフ大統領の凶悪な面相に、ここが魔王城なのではないかと怯えます。
魔族の侵攻は人々にとっても、そしてもちろんプルチノフ大統領の集落にとっても非常に大きな問題です。けれどもプルチノフ大統領はなにより、魔境に行けば巨大な魔獣が数多くいることに心を動かされます。
プルチノフ大統領はまさにライドンキングごとく、自身のライドン欲を満たすために魔境へ踏み込むことを決めるのです。
ライドンキング4巻 第18話「大統領と混沌(ケイオス)の門」
飛竜蜂(クインメガホーネット)とそれに率いられた大鷲蜂(メガホーネット)の大群に襲われた一行ですが、プルチノフ大統領は嬉しそうです。さすがライドンキング、即座に飛竜蜂と心を通わせ、乗りこなしてしまいます。
とても嬉しそうです。こんなに嬉しそうな表情をするプルチノフ大統領は久しぶりです。
ライドンキング4巻 第19話「大統領と牛頭(ミノタウロス)の戦士」
プルチノフ大統領は魔境の入り口において、自身の10倍はあろうかという大きさの2体の牛頭鬼(ミノタウロス)と対決します。出会ってすぐに戦闘になってしまったことと、相手があくまでも紳士的であったことから、牛頭鬼にライドンしようと考える間もなかったようです。
ライドンキング4巻 第20話「大統領と混沌(ケイオス)の渦」
ケイオスの門の向こうは闇の精霊の渦でした。先も見えず何があるかも分からない、けれども飛び込めばどこかには通じているようなのです。
果たして一行は闇の精霊の渦に飛び込みます。するとなんと、プルチノフ大統領と魔族の捕虜ヨシュア、魔法使いのベルとエルフのカーニャと恐竜のキャルマー、そして剣士のサキとボッチたちと、パーティーが分散してしまいます。
それぞれのパーティーが敵に遭遇し、危機を迎えるという絶妙なタイミングで4巻は終了します。
今後の見どころ
魔族の動向
ゴルドー領を襲った魔族の将たちは次々と人間の地を落としていきますが、そのさなか弟のヨシュアが人間の地を落とすどころか混沌に向かっていることを聞き、引き返します。魔族の将の1人リィナは弟に対して極度に過保護なのです。
現在ヨシュアはプルチノフ大統領の捕虜になっています。いずれ魔族の将とプルチノフ大統領が出会うのも必然と言えるでしょう。
じわじわと最強の敵が迫ってくる中、どのような出会い方をするのか非常に気になるところです。
新たなライドン
魔境には様々な魔獣がいるようです。巨大な豪飛竜(エルダーワイバーン)や黒帯角竜(ブラックベルトプス)、そして魔獣同士が合成された合成魔獣(キメラ)など、いずれもプルチノフ大統領の未経験な乗り物ばかりです。
それを聞いたプルチノフ大統領の顔がいただけません。もはや恋する男の子です。
4巻はあまり目新しいライドンがなかったということもあり、5巻は是非とも期待したいところです。
従軍魔術師カーヴィン
はじめジェラリエの部下として登場した魔術師カーヴィンでしたが、ジェラリエがやられたあとはジェラリエの兄に、そしてその後は魔族の将たちに同行していました。ころころと主人を替え、各方面に愛想を振り撒く様はいかにもな悪役ですが、どうにもこの魔術師には裏があるように思えてなりません。
そもそも魔術院(タワー)から派遣された魔術師とのことですが、彼の動きが魔術院の指示なのか、それとも本人の野心なのか、判断がつきかねるところです。もし魔術院が黒幕ならば、プルチノフ大統領は最終的に魔術院と戦うことになるでしょうし、カーヴィンの独断ならば最後のボスにすらなりそうな存在感です。
今は魔族と分かれ、魔族の代わりに人の城を落とそうとしているようですが、果たしてどのように転がるのか、まだまだ目が離せません。
ライドンキング最新刊4巻のあらすじ。大統領はとうとう魔境へと足を踏み入れる!のまとめ
今回はあまりライドンが見られず少し残念でしたが、プルチノフの集落はどんどん成長し、今やゴルドーの騎士たちのほか人馬や猪鬼の軍勢までもまとめた一大勢力になりつつあります。魔族と人間の争いの行方も気になりますし、従軍魔術師カーヴィンの動向もまだまだ謎だらけで、読み応えがあります。
もしまだ読んでない方は、この機に是非ともご覧になってください。
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