2024年夏アニメの擬似ハーレムをちょっとだけ見たのですけれど、いやもう脳みそバグるんじゃないかと思いましたね。簡単にいうと、私は一体何を見せられているんだ?となってしまうアニメです。
恋愛もの、というかラブコメに当たるんでしょうかね。ハーレムという男の夢をたった1人の女の子が叶えてくれるという、というかほんとただ1人の女の子が自身の演技でいろんなタイプの女の子になりきって魅せてくれるという、そんなお話です。
何を言ってるかわからないでしょうけれど、まあ少なくとも嫌な気分には全然ならないし、なんなら通勤中イヤホンでこっそり聴きながらニヤニヤしてると月曜日の憂鬱がちょっとだけ減るかなとも思いますよ。
ということで今回は擬似ハーレムについてのお話です。
擬似ハーレムとはどんなお話か?
疑似ハーレム(4) (ゲッサン少年サンデーコミックス)
演劇部の大道具係である2年生の北浜瑛二と、同じく演劇部で1年後輩、北浜に密かに思いを寄せる七倉凛の交流を描いた漫画です。
まあ交流というか、完全にイチャイチャです。一応お互いまだ付き合ってはないですけれど、七倉か先輩の北浜が好きなことは誰の目から見ても明白ですし、北浜だってまんざらでもないというか、むしろ割とちゃんとそれを受け止めているように見えます。
ただ「付き合う」とはっきりしていないだけで、実際は付き合っているのとほとんど変わりありません。なので「先輩に私の想いは届くんだろうか」とか、「この気持ちに素直になっていいのだろうか」とか、そういう恋愛系の物語によくあるようなドキドキとか悩みとかはほとんど無縁の物語と言っていいです。
では何が楽しいかというと、それはヒロインである七倉凛です。もうこの七倉凛だけが全てと言っても過言ではありません。七倉は、自分の思いを寄せる先輩北浜が「ハーレムは男の夢だ」だなんて言うのを受けて、自らの演技力で様々な女の子になりきります。クールちゃんとか小悪魔ちゃんとか、ツンデレちゃんとか甘えん坊ちゃんとか。んでまあそれがとってもかわいいんですよ。
例えば、北浜が部室でスマホをなくしてしまった時に、スマホを鳴らすのを口実に番号ゲットできると考えた七倉。
「私が鳴らしてあげてもいいけど、先輩に番号知られちゃうしなー」
「は、早く教えなさいよ、鳴らしてあげるから。今回だけなんだからね!」
とまあーいろんなパターンを見せてくれて、北浜も付き合いいいものですから、「そんなに嫌なら仕方ないか‥‥、ツンデレちゃんに頼もう」などと七倉の演技に合わせて小芝居をしてくれるのです。
もうひたすらその繰り返しです。七倉の七変化と、それに合わせて北浜が小芝居するのをただずっと見ているだけです。びっくりするぐらいそれだけです。
ただですね、2人の小芝居のバリエーションがあまりにも豊かで、それになんと言っても七倉がコロコロと表情と口調と自分の設定を変えてアタックしているのが微笑ましく思えるんですよね。確かに退屈といえば退屈かもですけれど、だからこそ得られる安心感というか。
脳みそがバグると言うのはまさしくそうで、なんでこんな仲良さげでいかにも既に付き合っていそうなのに付き合ってない男女のイチャイチャを見せられているんだと虚無になってしまうこともあるかもしれませんけれど、そんな2人のイチャイチャからしか摂取できない成分みたいなのも確かにあるわけで。仲のいい2人のちょっと独特な日常についニヤニヤしたい人、ぜひ募集中です。
北浜先輩の魅力
擬似ハーレムは間違いなくヒロインの七倉凛のキャクター性に支えられているお話です。ツンデレちゃんやクールちゃんなど様々な性格の女の子を、その特徴をうまく誇張して演技する様はとにかくかわいく、その一生懸命さはついつい応援したくなってくるほどです。ただそんな七倉の魅力をしっかり支えているのは間違いなく先輩の北浜瑛二だと思うんですよね。
まあハーレム云々言い出したのがまず北浜だって言うのはありますけれど、それにしても付き合い良すぎません?七倉が場面ごとにコロコロ自分のキャラを変えて演技してくれているんですけれど、これがずっと続いている訳ですから、普通の人なら「ハイハイ」って流しちゃったり、「もういいよ」ってなっちゃいそうじゃないですか。
演劇だったか漫才だったか落語だったか忘れましたけれど、そういった仕事は観客がいてこそ成り立つって誰かが言ってました。まさしくそうなんですよね。演技する側だけでは成り立たないんです。それがちゃんと受け止められて、反応があって、レスポンスが返されて、やっとはじめて演技が成立するんですよ。
で、北浜はずっと七倉に対して返しているんです。というか、確かに演技が素晴らしくて魅力的で目立つのは当然七倉なんですけれど、それに対して、それぞれのキャラクターに対してちゃんとそれぞれレスポンスを返している北浜もまたすごいんですよ。すごいというか、そういう部分ですごく息がぴったりというか。結局のところお互いの趣味が合うというか、感覚が近いというか、まあお似合いだということなんですけれど。
物語自体は七倉あってこそですけれと、その七倉は北浜あってこそなのだということを言いたかったのです。
まとめ
とにかく演劇部の2人がイチャイチャしているところをひたすら見せつけられる擬似ハーレムについてと話してきました。特に今放送されているアニメについては、なんの不安もなく、感情を掻き立てられることもなく、もうほんとただニヤニヤと癒しだけを求めたい時にとてもいいなあと思います。ただ他人が幸せそうにイチャイチャしてるのを見るのが辛い人には向かないかもしれませんね。漫画は単行本6巻で完結しています。もしよろしければこの機会にぜひ読んでみてくださいね。
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