仕事だとか学校だとか、心がささくれ立ってきた時はやっぱりほのぼのほっこりする漫画を読むに限りますよね。ということで今回は、特にあんまりみんな知らないだろうなーっていうほのぼの恋愛漫画をつらつらとおしゃべりしていこうと思います。
新婚のいろはさん
新婚のいろはさん : 1 (アクションコミックス)
恋愛漫画と言ってるのに一発目から新婚かよ、と思わないでもないですけれど、まあお話を聞いてくださいな。新婚と言っても実はこの2人、恋愛期間がほぼゼロの新婚さんなのです。
そこそこ売れてるっぽい漫画家の軒並ライジ・本名新妻始が小さなアパートでいそいそ漫画を描いているところにいきなり田舎の年上幼馴染の彩葉がいきなりやってきて結婚するという、なかなかドラマチックな再会を果たした2人の物語。新婚の2人は、まるでお互い離れ離れだった数年間を埋め合わせするように、なんかすっごくイチャイチャします。
物語の始まりが、ちょうど結婚して新しいマンションを買ったばかりの時点で、少しずつ家具を買い足して行ったり、近所を散策したり、お気に入りのラーメン屋さんを見つけたり、車を買ってドライブしたり、少しずつ2人の生活を作っていく感じがとても愛おしいんですよね。
地元の田舎にいた頃から家も近くて、一緒に帰ったりよく遊んだりもしてて、と言っても漫画家を夢見てちょっとクール、というかぼっちで若干厨二病気味に人付き合いを避ける始に、彩葉にちょっかいばかりかけられる、そんな少年時代を振り返って、実は彩葉にちょっかいかけられるの嫌じゃなかったとかふとした拍子に告白したりとか。
家庭の事情とかで昔からちょっと影があって、けれども中学生の頃にはもうすでに田舎を出て自分のやりたいことをやるんだって遠くを見つめる始になぜか無駄にちょっかいばかりかけていた彩葉。そんな自分を振り返りつつ、大人になった今の旦那さんを抱きしめて「私昔から始くんにこうしてあげたかったんだ」ってふと彩葉が気づいたりとか。
少しずつ、地元で幼馴染だった頃を思い出しつつ離れていた空白の時間を埋めていく感じがなんかすごくいい漫画です。この話読んでるとなんか無性に結婚とかしたくなっちゃいますよ。
現時点で7巻まで出ていますね。
イチャイチャするとお金が湧いちゃう2人の話
イチャイチャするとお金が湧いちゃう2人の話【電子特典付き】
ボロいアパートで隣同士に住む、超絶めちゃくちゃ極貧生活を送るアキとハルが、イチャイチャするとなぜかお金がチャリーンと湧いてくるというお話です。
はじめはですね、引っ越してきたアキがお隣さんであるハルの部屋に「引っ越してきました」ってココアを持って行ったんですけど、そこで初めて出会った瞬間にチャリーンってお金が落ちてきたんですよね。まあ効果音はチャリーンなのに突然降ってきたお金は1万円札というあたりなんとも不思議ではありましたけれど。アキはハルが落としたと思ったし、ハルはアキが落としたと思ったんですよね、最初は。
で、後々2人で色々と検証してみた結果、どうやら2人でイチャイチャしたりするとお金が湧いてくるということが判明。で、超絶極貧生活を送ってる2人はこれ幸いとイチャイチャして、湧いたお金をシェアするのです。
そして1番の萌えポイントは、お互いがお互いに片想いしているのに、お互いが、あくまでもお金のためにイチャイチャしてるって思っているところです。まあただですね、割とお互いの気持ちに気づくのは早いんですよ。ただそれと同時に、今度は一線を越えようとすると金が湧いてこないことも判明(後に間違いだと気づくのですけれど)。今度はお互い両想いなのに、湧いてくるお金に頼った余裕のある生活が手放せずにもだもだするという感じです。
展開早くて2巻で完結しています。
仲の悪い許嫁の話
仲の悪い許嫁の話 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスpixiv)
私達は親に決められた許嫁だ。けれど、仲は良くない。この許嫁は記念日には必ず大量のプレゼントを渡してくる。親に仲良くしろと言われているのだろう、形式的に選ばれて積まれた物達と、澄ました顔に虫唾が走る…
「あ、これ好き‥‥かも」
「だろ?そのデザインが一番似合うと思ったんだ。悩んだかいがあっ‥‥」
かああああっ……(赤面)
私達は親に決められた許嫁。そこに愛なんてない。
……はずなのに。
とまあここまで話せばだいたい分かるかなと。会社の会長の御曹司蛍(けい)となんか関連っぽい会社のご令嬢の朝陽(あさひ)。親の会社の都合で許嫁になって、月に1回形式的なデートと称する会食をして、その間殆ど会話らしい会話もなくて…。
でまあこのカップル初めのほう、蛍の方は結構まんざらでもないというか、冷たくされてて嫌だなあとは思いつつもそこそこ好意がある感じなのですけれど、朝陽のほうはもう蛇蝎のごとく嫌っている感じがします。いや蛇蝎はちょっと言い過ぎかな。ただもともと姉が許嫁になるはずだったのが事情があって朝陽がなってしまって、先方からはどちらでもいいみたいな回答があったらしく、ああ別に家とのつながりさえできればどっちでもいいのね、ってすねちゃったってのが発端っぽいんですよね。
気持ちは分かんなくもないですけど。ただ蛍が自分の気持ちに気づいてきて、朝陽もそれに気づくようになってくるんですけど、なんかお互い「嫌いじゃなきゃいけない」みたいなのから少しずつお互いの気持ちを確かめ合っていくってのが、なんかとても良いんですよねえ。
全3巻で完結しています。
現実もたまには嘘をつく
現実もたまには嘘をつく【電子特典付】 (中経☆コミックス)
現実と書いて「リアル」って読みます。不登校でずっと家にこもってネトゲばっかりやってる女子高生の七海(ななみ)がゲーム中で仲良くなった女の子とリアルで会う約束をして、けれどもいざ会ってみたらネカマの男子高校生薫(かおる)だったという話。まあ七海は七海でアバターが男性だったものだから、薫はてっきり男性が来るものだとばかり思っていたわけなので、お互い様なんですけど。
でここからが大変で、実は七海めちゃくちゃ引きこもりだったわけで、今回友人に会いに行くって話になった時にお母さんがめちゃくちゃ喜んじゃって、ぜひ家に来てねって準備して待ってたんですよね。さすがにそれは無下にはできない、けれども男の子を連れて行くわけにもいかないってことで、七海あろうことか薫に女装させて家に連れて行ったのです。しかも薫結構線は細いし割と小柄めだしで、なんとかごまかしちゃうわけなのです。まあもしかしたら七海のお母さん気づいてたんじゃね?と思わないでもないですけど。
もともとゲーム内ではすごく仲良くて、あとしかもニッチな趣味(なんかのキャラ?)も一緒で、リアルで会ってもほんとすごく気が合う感じで、結局そのまましょっちゅう七海の家で一緒にゲームしたり、一緒に外出したりするようになるのです。この薫がね、すごくかわいいのです。女装しててもしてなくても。あとめっちゃいい子。
七海、最初薫に不信感バリバリだったのが…ってまあ不登校引きこもりからすればネットで会う約束した異性なんてたいがい警戒するもんでしょうけれど…それがだんだん薫について外に出るようになって、なんか保護者と子どもみたいに背中に隠れている感じだったのが、そこを離れて少しずつ自分の世界を広げていく感じ。そういう、七海がなんか少しずつ成長していくというか、雛が巣立っていく様子を暖かく見守りたい人なんかにお勧めなお話なのです。
現在単行本4巻まで出ていますね。
お近づきになりたい宮善さん
お近づきになりたい宮膳さん 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
金髪ツンツンのバリバリのヤンキーで中学校の頃からその名前が知れ渡っているほどの松林が、前の席のめちゃくちゃお嬢様の宮善を気になって気になって仕方ないっていう物語です。松林、その風貌からめちゃくちゃクラスメイトから距離を置かれてて、若干クラスて浮いてるくらいだったんですよね。そんな中前の席に座る宮善だけは、そんなこと気にせずに話しかけてくれていて、しかもなぜか松林の好きな極道映画とか、なんかそういうのに詳しいのです。で松林ええ?ってびっくりしちゃうという。なにせ宮善、とびっきりのお嬢様ですからね。
一方宮善は宮善で実は松林のことが気になっていて、なんとか会話のきっかけを作ろうと松林の好きな極道映画とかを研究して話題にしようとするんですけれど、松林が「いやいやお嬢様の宮善がそんなこと知ってるわけないよな」ってスルーして、結果うまく噛み合わないというか‥‥まあこれまで育った環境がまったく違って、属性もまったく違いますからね、会話がなかなか噛み合わないなんてこともまああるんでしょう。それでも少しずつお互いすこーしずつ知っていって、歩み寄っていって、いろいろともだもだしながらも関係を深めていくと言ったお話しです。
この松林がすごくかっこいいんですよね。だいたいラブコメの主人公って鈍かったり、なんか大事なところで一歩が踏み出せなかったりと、たまにイラっとくることってありません?私はすごくあるんですよ。まあなるべく長く連載するためには、主人公なんて察しがよくちゃいけないんでしょうけど。で今回のこの松林なんですけど、人並みに察しがよくて、なによりここぞという時にしっかりと一歩を踏め出せる男の子なんですよ。
いやほんと、もだもだしていつまで経っても告白しないアホちんどもに見習ってほしいくらい。まあその分展開は決して遅くはなく、全4巻で完結しています。最後の最後まで男気を見せてくれる松林に惚れること間違いなしですよ。
予知能力まんが九能ちよ
予知能力まんが・九能ちよ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)
予知能力を持っている女子高生久能ちよと、その彼氏の岸田のお話です。予知能力と言ってもすごく精度がいいわけでもなく、例えば9時に電話がかかってくることを予知したと思って夜寝ないでずっと待っていたのに、実は電話来るのは朝の9時だったとか、そんな雑な感じの予知能力です。
ただこの久能ちよがその予知能力にとにかく振り回されるんですよね。高校のうちに付き合うと卒業後速攻で結婚して子どもが生まれる予知をしてしまったため両想いなのにあえて岸田と付き合わなかったり。あともう少し影響範囲小さめな予知で言うと、観覧車に乗るとうっかりキスしちゃうから乗らないとか、恋愛映画見ていい雰囲気になっちゃう予知をしたからあえてホラー映画にするとか。別に速攻で結婚して子ども産まれてもいいじゃんと思わないでもないですけど、やっぱりそれは将来設計的によろしくないって、久能ちよが無駄に苦悩する感じのお話です。
ただですね、そうはいっても結局久能ちよ、すでに岸田と結婚すること前提なんですよね。結婚自体は別に嫌じゃない。ただ今後の将来を考えて高校卒業後すぐに子どもはマズイと思っているだけで。というかそういう歯止めがなかったらとっくに一線も二線も超えちゃいそうなくらい、べた惚れのラブラブなんですよ。
ちなみに恋の相手であるこの岸田、見た目とか言動とか結構チャラい感じに描かれているんですけど、久能ちよに対する態度を見ているたびに、こんなに誠実で優しくてちゃんと想いを言葉に表してくれる男がいるんかと驚きを隠せなくなります。いやもうこれは惚れるわってなくらいに。
なので予知能力を発揮したりそれが役に立ったり立たなかったりはするものの、基本的には久能ちよがとにかく照れて照れて照れるだけの漫画って言ってもいいかもしれません。そんな照れている久能ちよを見ているだけでも結構満足できると思います。
ダンジョンの幼なじみ
ダンジョンの幼なじみ 1 (MFコミックス アライブシリーズ)
難攻不落と名高い地下ダンジョンにて勇者を待ち受ける黒竜王。
「って、ちょっとめっちゃ汗かいてんじゃん」
「ダンジョンの外暑くてさー。ちょっと(翼で)扇いでくんね?」
「えー。ハイ」バッサバッサ‥‥。
こんなゆるいやり取りを交わすくらい気楽な関係の勇者ヴァンと、ダンジョンに君臨する魔王リューカのお話です。もともとヴァン、結構遠い街から毎月リューカに会いにダンジョンにやってきていたのですけれど、最近近くに引っ越してきたということで、まあわりとしょっちゅう、というかほぼ毎日?リューカの元に通うわけです。で一緒にゲームしたりおやつを食べたりと、ほぼほぼ付き合ってんじゃね?みたいな感じなのに、まあそこは幼馴染ゆえの慣れのせいか、お互いそういうの言い出せずにもだもだしているのです。
ここまでだけだとまあよくある勇者と魔王のお話なだけなのですけれど、ここに魔王の腹心である四天王達が絡んできて2人を盛り上げます。ぶっちゃけこの四天王達、ヴァンとリューカをめちゃくちゃ推してるんですよね。
「幼馴染‥‥いい‥‥」
「うん‥‥青春だねえ」
と陰で見守っているわけです。ただ一応「仕事に私情を挟むわけにもいかんだろ」ととりあえずやってくるヴァンに立ちはだかりまして、まあヴァンありえないくらい強いのでほぼ1コマで4人全員一気に吹っ飛ばしちゃう訳で。遊びに来るたびにぶっ飛ばさなきゃいけなくて、ヴァンなんか申し訳ないとか言ってますし。そんな一応表面上は対立している勢力のトップ同士のラブラブもだもだ幼馴染と、そんな2人を暖かく見守る四天王達、そして時たまやってくるほかの冒険者や魔物達とのドタバタがほんわかほっこりすること請け合いなラブコメなのです。
単行本は今のところ2巻まで出ていて、今後まだまだ続きそうです。
純情戦隊ヴァージニアス
純情戦隊ヴァージニアス 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
もう名前からして笑ってしまいますけれど。純情であればあるほど強い力を発揮する、まあつまるところ、性体験を未だ知らない少年少女にて構成される戦隊のお話です。で主人公のレッドも当然そういう属性を持っている訳なのですけれど。彼、ヴァージニアスのリーダーとして結構長くこの戦隊に君臨しているんですよね。今年で33歳。ほかのメンバーがどんどんヴァージニアスを卒業していく中、1人悪と戦うために戦隊に残り続ける‥‥まあ言葉を飾ったところでどうにもならないんで言っちゃうと、彼女いない歴=年齢のおっさんな訳です。
「レッドさんはモテないからこの戦隊に居続けるんじゃなくて、戦いのために恋を捨てたの。ね、レッドさん」
メンバーの中でも、あとぶっちゃけ敵からもそういう目で見られる訳で、気を遣われているのすら逆になんかいたたまれない、それでも必死に使命を背負って戦っているという、そんな話なのです。
で。実はそんなリーダーが他人とはとても思えないヴァージニアスピンク28歳。恥ずかしいので周りには17歳で通しているのですけれど、まあまあレッド以外には結構バレてたりなんかもして、でも本人はちゃんと隠してるつもりなんですよね。親近感あって、なんならもっともっと仲良くなりたいのに10代自称してるせいでなかなかレッドからは避けられたりとか。
あと敵がですね、どうにかレッドの力を削ぎたい訳なんですけど、どうすれば力を削げるかって言ったら、やっぱり純情じゃなくなればいいってことで、やたらとピンクとくっつけようとするのもまた面白くて。敵対してるはずなんですけどね、レッドとピンクをくっつけようとするために、恋を応援するヴァージニアスのメンバーと仲良くなったりとか、何が敵で何が味方なのか分からない、あとやたら女装男子が出てくる、そんなカオスな漫画です。
5巻で完結しています。
水女神は今日も恋をするか?
水女神は今日も恋をするか?(1) (少年サンデーコミックス)
とある砂漠の王国が深刻な水不足で滅亡しかけていて、それをギリギリ支えているのが、体から水を出すことができる水女神のアクレア。成長するに従って少しずつ水を出す力も弱まっていく中、アシャという同年代のお世話係の少年に恋のときめきを覚える時だけはめちゃくちゃ水が溢れ出すようになります。そしてそれを知った国の水管理局・公務員みたいなもんですかね、その面々が、アクレアから溢れ出る水のために一生懸命ときめかせようと、アシャを教育するという感じの話です。
アクレア、めっちゃいい子なんですよ。水出すのすごい大変で、毎回毎回専用の貯水場?みたいなところで必死に水を出してるんですけど、なかなかうまくいかないでやつれてたり青ざめてたり。それでも自分が頑張らないと国の人が死んじゃうからって、みんなが見てないところで頑張って水を出してて、どのみちアクレアが倒れちゃったらみんな死んじゃうんですけど。そして周りも、アクレアが隠れて無理をしていることなんかとっくに知っていて、けれど無理をしてくれなければ国が滅んでしまうことも理解しているから、無理をしないでと止めるわけにはいかないという。
そんな状況下で判明したアシャに対する恋のときめき。アクレアに無理をさせずに水を出すことができて、国を救うことができる。これはもうアクレアただ1人の恋バナには止まらない、国の存亡をかけた一大プロジェクトになる訳です。ただ肝心のアシャがどうにも自分に自信がないというか奥手というか、すごーく優しくて誠実な子なんですけどね。
女の子をときめかせるのにもうものすごく悩んだりと。そしてそんなアシャくんを囲んで大の大人達がああしようこうしようと、10代の少女をどうやってときめかせるかガン首揃えて会議しているという。よくよく考えると相当シュールですよね。まあ設定は突拍子もない感じですけれど、展開はラブコメの王道を行ってる感じで、ある意味安心して読めるお話です。
全3巻で完結済み。最後の方駆け足になっちゃってたのがちょっと残念でしたけど、綺麗な終わり方してました。
まとめ
だいぶ好き勝手紹介してきましたけれど、いかがでしたでしょうか?もし気になったのあればぜひ読んでみてくださいね。
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