2018年クリスマス、魔術士オーフェンがアニメ化されるというニュースが流れました。
魔術士オーフェンといえば1990年代、同じ富士見ファンタジア文庫のスレイヤーズとともにその時代のライトノベルを牽引した傑作です。
2003年に一度完結しておりますが、2011年に20年後の舞台を描く形で復活、その新シリーズも2015年に全10巻の物語を完結しています。
ここでは、アニメ化されると言う旧シリーズの内容について、1巻1巻ネタバレ紹介していきたいと思います。
魔術士狩りを教義とするキムラック教会との対決。魔術士オーフェンの第一部ネタバレ
オーフェンと魔術の弟子のマジク、じゃじゃ馬娘のクリーオウとともに、キエサルヒマ大陸南西から時計回りに、北端のキムラック領まで旅をします。
我が世び声に応えよ獣
初めて見たときはこのタイトルに度肝を抜かされました。
なんだろうこれ、と。
ところで話の内容は、オーフェンの姉アザリーが、大大大好きなチャイルドマン先生を殺してしまう話です。
後々の巻で、やれ伝説の魔術士だとか史上最高の戦士だとか言われるのですが、この時点では生徒に殺されてしまうちょっと間抜けなおっさんでした。
我が命にしたがえ機械
オーフェンが男の娘に言い寄られる話です。
それと古代種族の忘れ形見、戦闘人形(はちゃめちゃな強さです)に、オーフェンがやたらめったらボコボコにされます。
我が胸で眠れ亡霊
オーフェンが妖艶な暗殺者に言い寄られる話です。
しかも言い寄られた挙句、タダで怪物退治を引き受けることになってしまいます。
オーフェンがただの口の悪い金貸しではないことが少しずつ語られてきます。
我が森に集え狼
オーフェンが魔術士狩りを教義とするキムラック教会の暗殺者の男に言い寄られる話です。
少しずつ、「キムラック教会がなんかやばいぞ」とか、「ドラゴンって実は犬なんだ」とか、物語の核心に迫っていきます。
「俺に殺せないものはないんだ!」というオーフェンのセリフが印象的です。
本当は逆なのにね。
我が過去を消せ暗殺者
オーフェンが姉に言い寄られる話です。
アザリーではなくて、もう1人のお姉さん、ティッシです。
ティッシはヒステリーですが、そこがイイと、個人的には思っています。
我が塔に来たれ後継者
オーフェンが昔の先生であったおじいさんに言い寄る話です。
牙の塔のおじいさんのクラス(暗殺者の集団)を相手取り、オーフェンが獅子奮闘します。
最終的にはオーフェンの(というかチャイルドマンの)クラスの仲間たちがそれを助けてくれるのですが、その時の「私たちのクラスを相手取ってるのにオーフェンしか見てないなんて迂闊にもほどがあるわねほほほ」的な展開が胸熱でした。
家族、というものとは少し違うのでしょうけれど、それでも助けてくれた2人にとっては、やはりオーフェンは可愛い弟なんですね。
我が遺志を伝えよ魔王
世界の滅びについて語られています。
この話単品だと何を言っているかよく分からないのですが、この先の第二部あたりですごく鍵になる話です。
あと、アザリーがめちゃくちゃ強いことがさらっと書かれていて、ちょっと嬉しくなります。
我が聖都を濡らせ血涙
キムラック教会に侵入します。
チャイルドマンの秘密を知るために。
そして世界を脅かす「何か」を確かめるために。
我が神に弓ひけ背約者(上・下)
第一部の集大成で、オーフェンの成長がテーマです。
なんと初めて人を殺してしまったことで魔術が使えなくなっていまい、キムラック教会のクオ(暗殺者の長)にボコボコにされてしまい、精神的にも肉体的にもボロボロになってしまいます。
最後には自分を取り戻しクオを倒すのですが、神の現出によってキムラックは崩壊してしまいます。
世界の滅び=現出する神々との邂逅。魔術士オーフェンの第二部ネタバレ
一向に新たにロッテーシャという女の子が加わります。17歳、剣術道場の師範、人妻と、萌え要素をふんだんに盛り込んでいる女の子です。
我が夢に沈め楽園(上・下)
よくある「お色気回」というやつで、温泉郷が舞台です。
表紙もクリーオウの水着姿です。
我が運命導け魔剣
今後のメインキャラクターである剣術師範の少女ロッテーシャ、コルゴンというオーフェンの同級生、そして頭のネジが外れているレッドドラゴン種族というのが登場します。
とにかくひたすら暗さだけをばらまくような巻です。
我が心を求めよ悪魔
この巻と、次の「我が絶望つつめ緑」は続きものになります。
ロッテーシャが自分を殺そうとした元夫(コルゴン)に復讐するために、鬱々とオーフェン一行に同行します。
一方、オーフェンたちは生まれついての暗殺者であるレッドドラゴン種族に狙われるようになり、泊まっていた宿は爆破され、一緒にいたマジクやクリーオウとも離れ離れになってしまいます。
我が絶望つつめ緑
オーフェンが暗殺者としてさらなる高みへとステップアップする様子や、ディープドラゴンと精神を入れ替えてしまったクリーオウとレッドドラゴンの戦いなど、見どころが満載の巻です。
アーバンラマという大きな都市が半分近く崩壊してしまうほどに大規模な戦いの行方はオーフェン陣営に軍杯が上がりますが、そこで受けた傷、とりわけクリーオウの受けた心の傷は大変大きなものでした。
そして何よりこの頃から、オーフェン、マジク、クリーオウの間に僅かな不和が生じてくるのです。
我が戦場に踊れ来訪者
広い荒野でオーフェンたちが幻影に惑わされまくる巻です。
オーフェンたちよりも、オーフェンたちを囲む各勢力の動きがそれぞれの思惑を持ち、非常に複雑に絡み合ってきます。
我が庭に響け銃声
王都から来た宮廷魔術師、牙の塔の魔術士、最接近領の領主、聖域、そしてオーフェン陣営と、それぞれが1つの戦場で戦いを繰り広げます。
そういえば魔術士同士のガチな戦いが繰り広げられたのはこの巻が初めてではないでしょうか。
思った以上に地味というか、非常に死を感じさせられる戦闘シーンでした。
我が館にさまよえ虚像
元夫婦のロッテーシャとコルゴンが痴話喧嘩をします。
そういえばアザリーとティッシも喧嘩腰でした。
そういえば後にディープドラゴンのレキも同族たちと喧嘩をしてしまいます。
マジクとクリーオウもオーフェンと喧嘩しますが、こちらはちゃんと仲直りしていました。
我が聖域に開け扉(上・下)
最後の戦いです。
宮廷魔術師の長プルートーを倒し、聖域屈指の暗殺者ジャック・フリスビーを倒し、そしてコルゴンまでも倒して、オーフェンはとうとう、大陸最強の男チャイルドマンの後継者となってしまいます。
しかも第二世界図塔によって召喚された魔王の力までも使えるようになり、もはや大陸にオーフェンの敵はいないのではないかという状態です。
ただ正直オーフェンが云々よりは、
今まで「困った弟子」枠だったマジクが少しだけ「頼れる男」に成長してきたりとか。
今まで自分勝手でトラブルしか起こさなかったクリーオウが本気で悩む姿とか。
そういう2人の成長に思わず目を細めてしまうような展開が、非常に印象に残っています。
アニメ化決定!ところで魔術士オーフェンってどんな話?のまとめ
以上、非常に簡単ではございましたが、これまでの魔術士オーフェンはぐれ旅の第一部から第二部までをネタバレ紹介してきました。
どうであれ、どれもこれも非常に印象に残っていて、自分にとっては青春そのものじゃないかというくらいのめり込んでいた作品です。
今回のアニメ化にも、ぜひとも期待していきたいと思います。