なんと、あの魔術士オーフェンがアニメ化されるそうです。
魔術士オーフェンといえば、同じく富士見ファンタジア文庫のスレイヤーズとともに、90年代の代表作の1つです。
2003年に完結してはおりますが、その後2008年より作者の公式サイトにて後日談的な内容の小説が掲載されて話題になったり、2011年には20年後のオーフェンたちの様子を描いた新シリーズもスタート(2015年に全10巻で完結)、また同時期に前シリーズの新装版も発売されるなど、たびたびファン界隈では騒がせていました。
そしてとうとう、25周年という節目である2019年、アニメ化が決定したということです。
来年アニメ化される魔術士オーフェンとは?
1994年にシリーズ第1巻「我が呼び声に応えよ獣」が発売されて以来、累計1,000万部を超える発行部数を記録し、1998〜2000年にはアニメ化も果たした、当時としてはまさにライトノベルの一時代を築いたとも言える作品です。
シリアスな展開の「はぐれ旅」シリーズ、ギャグが中心の「無謀編」シリーズ、そしてオーフェンの過去を描いた「プレオーフェン」シリーズがあります。
魔術士オーフェンはぐれ旅シリーズ
主人公オーフェンと、弟子の少年マジク、そしてなんとなくついてきた少女クリーオウの3人でキエサルヒマ大陸を旅をするストーリーです。
アニメ化の情報を見てみても「はぐれ旅」とあることから、こちらのシリーズのアニメ化と見てまず間違いはないでしょう。
魔術士狩りを教義とするキムラック教会とのたたかい!魔術士オーフェンはぐれ旅第一部
魔術士をこれでもかというくらい嫌悪し、皆殺しにしようとするキムラック教会の話です。
普通に暮らしていればキムラック教会とはほとんど関わることはありません。
けれどもそこには世界の滅びに関わる重大な秘密があるとのこと。
そして死んでしまった大陸最高峰の魔術士であり、オーフェンたちの師でもあるチャイルドマンの秘密もまたそこにあるということで、オーフェンは自らキムラック教会に潜入するのです。
ただこの第一部の一番のテーマは、「オーフェンの成長」だと思います。
オーフェンは、大陸最高峰の魔術士であり暗殺者でもあるチャイルドマンの後継として、特に人を殺す技術を中心に教え込まれ、育てられてきました。
ですが周囲からその力は、チャイルドマンにも対抗できない可能性があると言われる姉アザリーの力を抑える…もっと言えば、いざという時にアザリーを殺せるための技術であるとされていたのです。
大好きな姉を殺す力に苦悩し、自らの力にブレーキをかけてしまうオーフェン。
ですが自身の過去を振り返り、現在を改めて見つめ直し、何より過去のチャイルドマンの記憶に触れた時、それが間違いだったことに気づくのです。
真の意味で姉を救う力であることを悟ったオーフェンは、キムラックの崩壊の末行方不明になってしまった姉を探すべく、再度旅を続けるのです。
世界を見捨てるドラゴン種族とのたたかい!魔術士オーフェンはぐれ旅第二部
大陸が危機に瀕していました。
外の世界から、神の力が大陸を滅ぼしに来るというのです。
それに対して、大陸の覇者であるドラゴン種族は他の全ての種族を切り離し、自分たちだけが助かる方法を模索していたのです。
そんなドラゴン種族に翻弄され、死闘を演じながらも、王都の宮廷魔術士やオーフェンやアザリー、他のチャイルドマン教室の面々が集結し、対抗するという話です。
ただこの第二部について一番の見どころは、オーフェンの友人たちの成長です。
オーフェンの弟子マジクは、魔術士として類い稀なき才能を開花させていきますが、魔術士としての人生経験が追いつかず、特に後半においては魔術の意義、果ては自身の存在意義について大変な苦悩を見せます。
それでもオーフェンの言葉や言動から、「特別なことは何もない、自分の出来る範囲で一生懸命死に物狂いでやるしかない」ということに気付き、ひとまわりもふた回りも大きな成長を遂げるのです。
またずっと旅に同行していたクリーオウも、フェンリルの森にて意気投合し、深く心を通わせることとなったディープドラゴンの子どもレキの絶望を知ることで、大きく成長を見せました。
そして最終的には多くの仲間の協力のもと、神の現出という大陸の危機を乗り越えるのです。
できれば今度こそ、原作の雰囲気を大切にしてほしい!!
さて、魔術士オーフェンのアニメ化に関して何より気になることといえば、「ストーリーはどうなるの?」と言うことです。
というのも、過去にアニメ化された魔術士オーフェン、および魔術士オーフェンRevengeは、原作のストーリーからは大きく乖離し、期待していたものとはかけ離れていたのです。
過去、魔術士オーフェンのアニメのストーリーは不評だった?
魔術士オーフェンの人気はただ単にオーフェンのキャラがどうと言うことだけではありません。
まさに今滅びに直面しているという閉塞感。
王都や牙の塔、トトカンタといった大陸の都市同士の政治的な対立と、それに挟まれ翻弄される人々。
大陸の覇者たるドラゴン種族が一切表舞台に出て来れない歴史的背景。
そしてどこか神秘的な匂いを感じさせられる神々とドラゴン種族の戦いの歴史など。
一言で言えばそういった世界観の上にたつ物語に、誰もが魅かれていたのです。
ですので、期待を膨らませて待ち望んでいたアニメがそれとは違うほぼほぼオリジナルストーリーであったことは、多くのファンが肩を落としたと言われています。
作画に対しても期待したい!
また作画についても、過去のアニメには否定的な意見が多かったように思います。
小説版の魔術士オーフェンのイラストを担当する草河遊也さんのイラスト、特にシリーズの中盤、ちょうどアニメ化が騒がれるようになった頃の絵柄は今見ても独特な色使いをしており、その雰囲気が上記の世界観にあまりにもハマりすぎていたのです。
ですのでアニメ化に伴って公開されたアニメ塗りのイラストを見て、「これは違う」と感じたファンも多かったのではないでしょうか。
2019年のアニメは期待できる?
まだ情報が何も出ていないのでなんとも言えないですが、私としてはぜひ期待したいと思っています。
公式ホームページを見るとキービジュアルが公開されていますが、イラストが草河遊也さんのイラストなのも嬉しいです(単にまだアニメの絵ができていないだけなのかもしれないですが)。
前回のアニメでは原作者の秋田禎信さんが「原作とは違うものを」との要望だったそうですが、その後原作と違っていたことに対して批判が出ていたことも十分にご存知であると思います。
そういったファンの要望の踏まえて、是非とも原作の雰囲気を大切にしたアニメを期待したと思っています。
アニメのオーフェンを演じるのは、前回と同じく森久保祥太郎さん!
アニメの公式ホームページにて、前回もオーフェンを演じた森久保祥太郎さんがコメントを出していました。
二十代の半ばの頃でした、オーフェンとの出会いは。
僕が声優としての自分のキャリアを語る上で、絶対に外すことができない作品。
それをまた時を経てこうして演じる事ができるなんて、こんな嬉しいことはありません。
またあの男に会える。またあの仲間達と旅ができる。
そしてまた叫べるなんて!感無量です!「我は放つ光の白刃!」
TVアニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」公式サイトより
他の声優さんの情報については何もわかっていませんが、これから少しずつ明かされていくのでしょうね。
ちなみに前作のアニメの際の声優さんは以下の通りです。
- オーフェン 森久保祥太郎
- クリーオウ 飯塚雅弓
- マジク 南央美
- アザリー 篠原恵美
- チャイルドマン 中田譲治
- ハーティア 置鮎龍太郎
- ボルカン 伊倉一恵
- ドーチン 椎名へきる
前回からの引き継ぎが他にもあるのか、あるいは全く新しいキャストを使うのか、今から楽しみです。
20年ぶりに魔術士オーフェンがアニメ化するらしい…!?のまとめ
魔術士オーフェンがアニメ化と言うことで、大変嬉しく思いますが、同時にどうなるんだろうと言う不安もあります。
やはり過去のアニメのトラウマが尾を引いている感は否めないのです。
ただここ最近、魔術士オーフェンが次々と改めてコミカライズされていましたが、それらの内容は今の所悪くないように思いますし、それが今回のアニメ化への布石だと言うのなら、以前のものと比べれば期待してもいいのかなと思っています。
何れにしても、今後少しずつ情報が開示されてくると思いますので、是非とも楽しみにしていきたいと思います。
なお、dアニメストアなら月額400円でアニメ3,000作品以上が見放題です。魔術士オーフェンもありますよ↓
dアニメストア