進撃の巨人最新刊33巻を読んでいると、どうやらアニとアルミンがいい雰囲気です。前回はいつアルミンがアニを好きになったかを考察しましたが、今度はアニの番です。
大方の見方では、アニは硬質化していた間ずっと話しかけにきてくれたから、アルミンが好きになってしまったとされていますね。けれども本当にそうでしょうか?
アルミンがアニを好きになった理由を考察した際にも少し触れましたが、アニは硬質化する前からアルミンを好きであった可能性があります。
今回はそんなアニの恋についてです。
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「ずっと話しかけてもらっていたから」だけではない
4年間ずっと硬質化したアニに語りかけていたアルミン
アニがアルミンに恋してしまった1番の理由として挙げられるのが、硬質化していた4年間ずっと会いにきて、話しかけてくれたからというものです。
硬質化していた間もアニはずっと意識があったようで、アルミンと同室のヒッチが話しかけにきてくれたことに感謝していると語っていました。
ザイアンスの法則というものがあります。繰り返し接すると高緯度や印象が高まるという効果で、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが発表した論理です。単純接触効果とも呼ばれます。
営業マンの心得や恋愛の必勝法などでもよく引き合いに出されるので、知っている方も多いことでしょう。
硬質化したことによってアニはずっと身動きすら取れず、孤独でした。そのような中、何度も会いにきて話しかけてくれたアルミンに対して好感度が上がるのも無理はないというものでしょう。
ザイアンスの法則の穴
訓練兵は皆訓練兵団を卒業する時、憲兵団、駐屯兵団、そして調査兵団のどれかを選ぶことになります。そんな中、アニはアルミンに「アルミン、あんたはどうなの?」と聞くシーンがありました。
またアルミンが調査兵団を選んでいることを知って、アニがうつむくような描写もあります。
けれどもこのザイアンスの法則には1つ大きな欠点があります。それは、もともとその相手に悪印象を持っていた場合、接触の回数が増える程悪い印象が強くなる可能性があることです。
たとえば高校や大学など、一度先生に対して悪印象を持つと、毎回その先生の授業があるたびに嫌な思いをするようなものです。
もともとアニにとって、アルミンは滅ぼすべき敵であるはずでした。しかもアニにとってアルミンは、自分の正体を看破し、調査兵団の前に敗北することとなった原因でもあります。
つまりアニにとって、アルミンは調査兵団の中でも、特に憎むべき敵であるのです。そしてザイアンスの法則を引き合いに出すならば、そんなアルミンが何度もアニのもとを訪れ話しかけていたことは、アニにとって何にも耐え難い苦痛であるはずなのです。
けれどもアニはそれを嫌だとは思いませんでした。それは即ち、アニはアルミンを嫌っていなかった根拠と言えるでしょう。
そう、アニはもっと以前から、アルミンに対して好意を抱いていたはずなのです。
アニがアルミンに好意を抱いていたシーン
アニは僕にとって悪い人になるね
調査兵団が憲兵団からエレンを逃す作戦の際、アルミンがアニに協力を要請したシーンです。そしてこのセリフは、アニがアルミンに対して好意を抱いていた可能性を示唆する最も大きな根拠の1つです。
アルミンは、アニが自分に対して好意を抱いていることを知りつつ、それを利用したと言われています。
もちろん、ただ単に訓練兵団時代の仲間として、「悪い人」になるのが嫌だったということも考えられます。アニ自身いくら周囲から距離を置いていたとしても、やはり訓練時代の仲間を見捨てられなかった可能性は大いにあります。
加えて、アニはエレンに格闘術の手解きを行っていました。エレンに対して情があったという可能性も大いにあるでしょう。
けれどもアニがアルミンに好意を抱いていたと考えられるシーンはこれだけではありません。他にもいくつか、その根拠となるシーンが作中で描かれているのです。
アニはアルミンの配属先を気にしていた
訓練兵は皆訓練兵団を卒業する時、憲兵団、駐屯兵団、そして調査兵団のどれかを選ぶことになります。そんな中、アニはアルミンに「アルミン、あんたはどうなの?」と聞くシーンがありました。
またアルミンが調査兵団を選んでいることを知って、アニがうつむくような描写もあります。
アニはその後、巨人化して調査兵団に戦いを挑み、実に多くの調査兵団団員を殺害して行きます。この時のアニの暗い表情は、調査兵団となったアルミンと戦いたくない気持ちが表れているのではないかと言われています。
調査兵団を多く殺害する中アルミンだけは殺さなかった
アルミンが初めて調査兵団として壁外調査に出た際に、調査兵団は女型の巨人となったアニの襲撃によって壊滅的な打撃を受けます。その際に、アルミンは完全に追い詰められた状況にありながら、殺害されずに見逃されていました。
他の調査兵団の団員がいとも簡単に殺害されていたのに、です。ライナーもまた女型の巨人(アニ)に捕まっていながら逃れることができていましたが、それはライナーがアニの仲間だったからです。
調査兵団の中で、間違いなく追い詰められた状況にありながら殺害されなかったのは、アルミンだけなのです。
まとめ
ここまで、アニが以前からアルミンに好意を抱いていた根拠となるシーンについて列挙してきました。こうして探してみると、意外とそういうシーンはあるものなんですね。
アニがアルミンのどんなところに惚れていたのか、そこまでしっかりと描かれているシーンは今のところ見当たりません。けれども改めて読み返して、そういうシーンを探してみるのもまた悪くないかもしれないですね。
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