こんにちは、ゆっちです。
最近、「世界最強の魔女、始めました ~私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます~ 」という漫画を読んだのですけれど、いやこれ意外とすごいなって思っちゃったんですよね。
主人公のローナは辺境貴族ググレカース家の娘なのですけれど、スキル鑑定で「S」ランクのスキルを授かったことが分かって実家を追放されてしまいます。
わたしたちだったら「S」ランクといったらかなり強いなーって分かるところですけれど、どうやらこの世界ではSランクというのは、A、B、C、D、とずーっと続いて19番目、要するにクソランクだと思われてるらしいんですよね。そしてそのスキルの名前が「インターネット」ですって。

これもうなろう系に理解のある人ならピンときますよね。漫画のタイトルも相まって、ああそういうお話しなのねと一瞬で理解してしまうと思います。そう、なんでもかんでもインターネットで調べて無双する系のお話しだ!と。もうその通りです。それ以外の何物でもないです。
ただですね、そこで「ああいつもと同じやつか」と思って読むのをやめたらもったいないです。確かに人を選ぶことは間違いないです。ただそうですね、例えば家に帰って疲れてついショート動画をただ無心に見てしまうような人であれば、結構この漫画癒しになると思うんですよ。
なので今回はそのあたりちょっとお話ししたいと思います。
世界最強の魔女、始めましたのあらすじ

少しあらすじを紹介するとですね、家を追放されて森に捨てられたローナは早速このスキル「インターネット」を使います。ちなみにこのローナですけれど、特に現代から異世界転生したわけでもない純粋な異世界の子(という言い方正しいですかね)ですから、インターネットに触るのも当然初めてです。
わたしたちのようにすぐにぽちぽちとネットが使える訳ではありませんので、いろいろと矯めつ眇めつ操作してやって使い方が分かるようになってきます。その姿は、吊るされたバナナと棒を与えられた猿のようで、その試行錯誤の様子は、なんとなく普段からネットに触れてる私たちにとっては新鮮で面白く感じてしまいます。まあその辺はどうでもいいと言えばいいことですけれど。

さて、色々と調べた結果、自分のいる森の地図を閲覧できてしまい、魔物が潜んでいる位置もすべてわかってしまい、落ちているアイテムやお金も回収できてしまい、そして本来様々な冒険を経て、最終盤に訪れ、特定の合言葉を知らなければ入手することができないはずの超レアアイテムの杖を入手してしまいます。
レアアイテムを手に入れてしまっては、当然使ってみたくなるのが人情というもの。ローナはほんの軽い気持ちで杖を使ってしまい、結果森を焼き、森に生息する魔物をすべて倒し、そのおかげで一気にレベルが上がります。
で、まああとはだいたいお察しですね。
怪我をしてもはや一生冒険者としてはやっていけないと言われていた戦士の傷をいやしたり、冒険者ギルドの試験ではっちゃけて試験官を恐怖のどん底に陥れたり、エルフの国に蔓延している病気を治して、さらにその病気を広めていた悪い魔女を退治したりします。
チート無双科の物語なのにそんなにストレス感じない

なんだいつもと同じじゃないかと思いますよね。ええその通りですとも、よくある俺ツエー系のテンプレそのものです。何のひねりもないです。
ただ、主人公のローナがかわいい女の子ですので、男がいきってるところを見なくて済むというのはあります。そこは結構重要だと思っていて、急に強大な力を持ってしまってあたふたするの、男だとなんかムカつきません?女ならムカつかないかと聞かれるとまあムカつく時もないわけじゃないですけど。

ただこの主人公ローナは、あまりそういうのはないですね。まあこの辺は趣味の問題かもしれませんけれど、ピュアで何も知らない女の子がどんどんネットに毒されていく感じ、と言えば伝わるでしょうか。「草」とか「ググレカス」のようなネットスラングを「神の言葉」と信じ切ってしまったりとか、なんかそういうのなのですけど。
あとは主人公が女の子ですから、キャバクラハーレムが形成されないっていうのもいいですね。あれは見ていて耐え難い、度し難いですから。
度し難い。道理を言い聞かせても理解させられない、救いようがない 、という意味だそうです。初めて使いました。なかなか使う機会ないですよね。
ただ無双する”だけ”の物語

そして何より、これが一番の特徴だと思っているのですけれど、キャラの成長とキャラ同士の心の交流とか、そういうのが表面上でも一切ありません。
普通、例えばですけど、さっきちょっと話した冒険者の怪我を治したエピソードとかあるじゃないですか。あれも、その冒険者と色々と交流あるかというと、全然ありません。これからあるんでしょうかね。わたしまだ3巻までしか読んでないですから、もしかしたらこれからあるのかもですけれど、少なくとも今時点では何もないです。

エルフの国を救うエピソードも同じです。一応、森で幼い王女と出会って、その後エルフの戦士たちに疑われたりとか、疑いが晴れて女王と面会したりとかありますけど、その辺もう爆速で話が進むのです。特にそこに何かしらのドラマなどは一切ないです。
これがですね、なんというか、すごい潔いというか、そう思うんですよ。普通どうしたってそこにドラマ入れたくなるじゃないですか。何かしらの葛藤があったり、衝突があったり、そこでなにか人間的成長を描いたり。

でもこの物語ではそういうのはもうほとんど無視してるのです。ただ王女と出会うエピソードがあったことを伝えるだけ、エルフの戦士に疑われたという事実を伝えるだけ、女王と面会したという事実があるだけ。そう割り切ってる感じがするんですよね。
これってある意味画期的だと思っていて、なろう系のチート無双科の物語って、どれだけそういうドラマを入れようとしても、なんか陳腐になりがちじゃないですか。どうせチートで全部吹っ飛ばすから関係ないんじゃね?という。

だから敢えて全部、ただチートで全部吹っ飛ばすだけに振り切ってるのって逆に新鮮で、そこがこの物語の面白さだと思うんですよね。
ちょっとこれ、好きな人には怒られるかもしれないのですけれど、Youtubeのゲーム実況で、FFを石橋叩いて渡るシリーズあるじゃないですか。ストーリーはさわりだけ押さえて、 味方キャラのレベルをカンストさせて、ボスをめちゃんこ圧倒的な火力でコケにするやつ。
あの動画で語られてる解説と、この漫画のボスを倒す時のローナの立ち振る舞いがめちゃくちゃ似てると思うんですよね。真剣にやってるように演出してて、実はおちょくってるだけみたいな。
いやね、そう思って読んでると、ほんとこの物語、何も考えずにただただ見てられててすごくストレスフリーというか、癒しになるんですよね。
まとめ

主人公のローナがとにかくひたすら前向きでポジティブであまりなにも考えていないというキャラ設定なのも、結局のところこの、あまりほかのエピソードに気を割かないためのものなのかなと思うのですけれど、その底抜けに明るい性格というのもこの方針にすごくマッチしていると思います。
嫌な気分にならない、ストレスを感じない、とにかく何も考えないでただただ見ていられる。そういう、ほんと仕事とかで疲れてる時になんとなくダラダラ見ていたい感じのものって、Youtubeのショート動画みたいじゃないですか?いまこのめちゃくちゃ忙しくて自分の時間がなかなか取れない現代人に求められている、新しいスタイルの物語なのかもしれませんね。
ではまた。

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