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ダンジョン飯の序盤に張られた重要な伏線について考察する

この記事は約13分で読めます。

ダンジョン飯をよくよく読んでいると、非常に多くの伏線が散りばめられていて、非常に考察のしがいがあると話題です。もちろん、伏線やら考察やら、一切気にしなくても十分に面白いのですが、割とすぐに回収される伏線、後々になってようやく気づく伏線、それぞれ考察しながら読むことで、よりダンジョン飯の世界が広がるはずです。

ということで、今回は、ダンジョン飯の作中で散りばめられた伏線、特に序盤に張られていためちゃくちゃ重要な伏線をいくつか紹介していきます。

TVアニメ「ダンジョン飯」公式サイト
ダンジョン飯。それは、“食う”か“食われる”か――― シリーズ累計発行1400万部超!(デジタル版含む)TVアニメ第2期制作決定!
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絵画の中の道化師

絵画の中に入って食事を取ろうとしたところ、絵画の中の登場人物の1人に不審者扱いされて、慌てて戻ったことがありました。ダンジョン飯単行本2巻、『宮廷料理』です。

もともとあの絵画の中が、かつての黄金城にあった1コマであることは容易に想像がつきました。王様が生まれた場面、その王様が育って結婚を祝った場面、そして体感する場面と、絵画ごとに時の流れを感じるように配置されていましたからね。

けれどまさか、そこに登場した道化師が、この迷宮を支配する狂乱の魔術師だったとは、当時は思いもよりませんでした。4巻で初めて狂乱の魔術師が登場した時には、もう身震いしてしまいましたからね。あの時の子どもじゃん!って。

ちなみに、あの絵画の中はどういう仕組みになっていたんでしょうね。絵画の中でライオスに詰め寄った狂乱の魔術師は、現実の狂乱の魔術師シスルとリンクしているように見えますけれど、絵画の中でシスルを倒したら、現実のシスルはどうなるのでしょうね。ちょっと気になりませんか?考察のしがいがありそうです。

犬のモノマネがすごいうまい

ダンジョン飯3巻のとある一コマ。マルシル曰く、ファリンがライオスのことを尊敬すると言っていたようです。犬のモノマネが上手いところを。

犬のモノマネが上手いだなんて、当時はその場限りのオチだとしか思わないですよね。まあせいぜい、ライオスのちょっと面白い一面と、ファリンの天然ぶりを補完する情報、程度の扱いとしか思っていませんでした。

その後、実際にライオスの犬のモノマネが得意の描写が見られたのは、ダンジョン飯6巻でした。犬のモンスターであるシェイプシフターの幻覚魔法によって、パーティーが分解してしまいそうだったところ、ライオスがまさかの犬の吠えマネをし威嚇することによって、シェイプシフターの幻覚魔法を解除させたのです。

犬のモノマネにあそこまで真剣になるライオスの姿に思わずクスリとする場面ですけれど、同時に、まさかここでこのネタが出るのか!と変に感動してしまいます。

魔物に対する距離感

またもシェイプシフターの話になりますけれど、ライオスが魔物との距離感から仲間の偽物を見分けるの、なんかすごくライオスっぽくて好きです。

本物のチルチャックは木箱の上に無造作に座らない。これは2巻のミミック退治の時の教訓ですね。あの時も、チルチャックは、迂闊にも木箱の上に座ってうとうとしていたところを、足を切り落とされそうになっていました。

完全栄養食だからと言って、センシは決して卵を乱獲したりはしない。これは1巻のタルトの時や、3巻の蒲焼きの時のセンシの言葉からですね。殺し過ぎてはいけない、食べる分だけいただく。生態系を重んじるセンシの信念に反しています。

マルシルは……。3巻焼肉の時に煮え湯を捨ててウンディーネを怒らせた経験がまるで生きていませんでしたけれど、マルシルの場合はその間抜けさが、逆に本物だと断じるポイントになったとか。

いずれにせよ、犯人捜しをする上での材料はすでにそろっていたんですよね。しっかりと読み込んでいれば、まあマルシルのひっかけ問題はともかく、チルチャックとセンシのニセモノは特定できたわけです。こういうあたり、本当にさすがだなあと思うのではないでしょうか。

まず食生活の改善!生活リズムの見直し!そして適切な運動!

1巻ローストバジリスクにて、新人冒険者に強くなる秘訣を聞かれた時、センシがめちゃくちゃ鼻息荒く答えた内容がこちらです。いかにも、おじいちゃんの健康でいられるコツみたいな内容ですけれど、これがまさか最後の最後、悪魔に魅入られたマルシルを救う決め手のセリフになるとは、本当にその時になるまで全く想像がつきませんでした。

しかも1巻では、センシだけが主張していて、ライオスも若干引いていたんですよね。

それが12巻マルシルを説得する場面では、まあ多少の照れはあれども、ライオスとチルチャックも参加して、センシと合わせて3人で言ってるんですよね。そしてそれを聞いたマルシルがぽろっと涙を流してライオスのもとに駆け寄る、と。

食と生活リズムと運動で寿命が延びるなんて、そんなこと誰も信じてないんですよね。けれど、今回の旅を通して、様々な食事をしながら規則正しい生活を続けてきて、それってマルシルにとってもすごくいい思い出なんだと思います。だから、3人が叫んだ3つの至言が、マルシルの心に響いたんだと思います。

しっかりと3食ご飯を食べて迷宮を進む。それ自体が伏線になっていたと言ってもいいのかもしれませんね。

おれの考えたかっこいいモンスター

ダンジョン飯1巻にて、バジリスクの話題が出た時にライオスが、いくつかの獣が合わさった魔物の魅力についてしみじみ語っていたのですけれど、この「俺の考えたかっこいいモンスター」が、ダンジョン飯の中でも非常に重要な役割を示すことになるとは、当時は全く想像もつきませんでしたね。

「俺の考えたかっこいいモンスター」が次に出てきたのは6巻夢魔(ナイトメア)の時です。夢の中で「出でよ我が最強のしもべ」と叫んだところで出てきました。ライオスにとって、1巻で出てきたあの子どもの落書きみたいな「かっこいいモンスター」って、ただの思い付きとかではなくて、本当に前々からずっと思っていたんだなあと、その時になってしみじみ思わされましたね。

そしてその後13巻にて、悪魔によって魔物になる夢を叶えてもらう時に変身したのも、「俺が考えたかっこいいモンスター」でした。けれども1巻や6巻で出てきたものとは微妙に違います。皆さんも気づいていましたでしょうか。

1巻や6巻で出てきた「俺の考えたかっこいいモンスター」は首が2つなのです。それに対して13巻でライオスが変身した魔物は首が3つです。狼の首が追加されています。これが意味するところは、6巻から13巻までの間で、ライオスによって「かっこいいモンスター」がアップデートされているんですよね。

「欲望を消化することができる」

ライオスの「かっこいいモンスター」にその一文が追記されたことで、ライオスは悪魔に勝利することができましたけれど、ライオスが3つ首の魔物に変身した時点で、もともとライオスが考えていた「かっこいいモンスター」とは違っている、ライオスが何か書き加えたに違いない、と気づけるようになっていたというわけです。

1巻に張られた伏線がこういう形で読者に気づきを与えようとするの、本当に神がかっているなあと思わずにはいられませんね。

ファリン=レッドドラゴン

4巻で、ファリンがマルシルの古代魔術で生き返った直後、ファリンはだいぶ意識が混濁していたようでした。これ、ただ単に、生き返った時の反動かとも考えられましたが、よくよく考えると、レッドドラゴンと意識が混じり合っていて、それで混乱していたのでしょう。

ファリンは生き返った当初、片目をつぶり、首元を押さえていましたよね。これ、はじめ見た時は、単に血がのどに詰まっていたとか、そういうものかと思っていました。現にそのコマのちょっと前で、かなりむせていましたから。首元を抑えていたことに関して特に違和感はなかったのです。

けれどもよくよく考えてみると、これはレッドドラゴンがライオスにトドメを刺された時の逆鱗の位置と一緒です。また片目をつぶっているのも、チルチャックにナイフを投げられ、傷つけられた左側の目です。

ファリン自身にも、明確にレッドドラゴンの時の記憶があったわけではなかったのだと思われます。もしあったなら、もっともっと混乱していたでしょうから。だからきっと、あくまでも意識のベースはファリンで間違いないのだと考えられます。

ただそこに、体にしみ込んだ記憶とでも言いましょうか、復活した時に一番違和感を感じたのが、逆鱗の位置と、左目だったということなのでしょう。まさかこんなところにファリン=レッドドラゴンのヒントがあったなんて、本当に驚きでした。

味も知りたくなった

悪魔との最終決戦にて、ライオスは悪魔の「欲」を食べることで、悪魔を無力化し、消し去ることに成功しました。

やはりダンジョン飯の最大の伏線はここでしょう。

「知りたくなった。本来人知が及ばぬ程のキミが、ここまでして欲する”欲望”とは……」

「俺は魔物が好きだ。姿や鳴き声、どんな生態をしているのか。そのうち味も知りたくなった」

13巻にて悪魔の”欲望”を食べるときのセリフと、1巻の1番初め、魔物食をしようと仲間に伝えた時のセリフです。

どちらも「味も知りたい」というライオスの探求心からきた言葉です。実際に魔物を食べることについての深い関心と、抵抗感の薄さも重要なファクターではあったと思いますけれど。

ただ本当にこの、悪魔の欲望を食べて悪魔を無力化する、という行為は、ライオスだからできたことできた、ライオスにしかなしえなかったことでした。どんな魔物に対しても好奇心を失わず、常にその生態に疑問を持ち、その生物の立場になって思考を巡らす。

ただのオタクといってしまえばまさにその通りなのですけれど、そのオタク気質が世界を救うこととなったわけで、悪魔を倒し世界を救うのがライオスである必然性が、まさかのダンジョン飯1巻第1話に示されていたというわけです。

本当にすごい伏線ですよね。

まとめ

ダンジョン飯の序盤、主に1巻から4巻あたりまでに張られ、その後の物語に大きな影響をあたえた重要な伏線について、考察してきました。

もともとライオスの魔物に対する知識の深さと興味関心の強さは半端なく、そしてそれに対するナマリの信頼度や、カブルーの納得もすごく同意できるものでしたけれど、まさかそれがラスボスを倒すことにつながるなんて、さすがとしか言いようがないですよね。

しかも、ほかの人から散々「魔物バカ」とか、「魔物にしか興味ない変人」とか言われてきただけに、どうだ見たか!と、変にライオスを自慢したくなってしまいます。

もし、ほかにもこんな重要な伏線があったよ!という方がいらっしゃいましたら、ぜひともコメントなどで教えてくれると嬉しいです。

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