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【漫画】最強陰陽師の異世界転生記6巻の感想|セイカをイジメていた次男グライが成長しすぎて驚きを隠せない!皇女の不思議も考察(ネタバレあり)

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最強陰陽師の異世界転生記最新刊6巻が発売になりましたね。最強陰陽師の異世界転生記6巻では、なぜか皇女がセイカにアプローチをかけていたり、なぜか意地悪次男のグライがちょっといいお兄ちゃんになっていたりと、不思議なことだらけでした。

特に意地悪次男のグライが頼りになる感じのお兄ちゃんになっていることには、本当に驚きを隠せません。次会ったら殺し合いが起きるかとも思っていたのですけれど…。むしろ兄妹の仲が深まったようにも見えてしまいます。

ということで、今回はそんなグライの成長っぷりを観察しつつ、最強陰陽師の異世界転生記最新刊6巻のあらすじや感想をネタバレ紹介していきます。

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最強陰陽師の異世界転生記最新刊6巻あらすじ

最強陰陽師の異世界転生記最新刊6巻のあらすじです。ネタバレがあります。ご注意を。

5巻までは、セイカが家族から、「アミュを連れて帰省しろ」との手紙を受けて、イーファ、アミュ、そしてメイベルを連れ立って実家に帰ることになりました。で、実際に帰ってみると、かつては努力を怠って地元のヤンキーさながらにダメ街道まっしぐらだった次男グライが、なんかそれなりに強くなっていました。

なにせ勇者であるアミュを、剣で膝をつかせたのです。あ、実際についたのは膝ではなくて尻もちでしたね。

ともかく、あのヘタレ次男が結構まっとうな騎士としての腕前を見せてくれたところで、5巻は終了していました。

皇女がセイカの実家にやってくる

セイカの実家には皇女フィオナが来ていました。理由は、勇者であるアミュに会うためです。表向きには。実際のところ、それだけではないようでしたね。そのあたりは後述したいと思います。

そもそもこのフィオナ、皇女であるはずなのに、あまりにも身軽で、気さくで、フットワークが軽すぎです。お互い立ったままの会話を許し、町を案内してもらうセイカの横に並んで道を歩いたり、何なら腕を組んで恋人のような振る舞いをすることすらありました。

また管狐のユキからは、「みょうちきりんな女」「大麻の煙を吸ってぼんやりしたような戯言」とも言われていました。実際にランプローグ家当主であるセイカの父も、だいぶフィオナの相手をすることを嫌がっていました。話がぼんやりしすぎていて、またつかみどころもなくて、とても話がしにくいらしいんですよね。天然といってしまえばまあそれまでなのですけれど。

アミュを落としにかかってくるセイカ

最強陰陽師の異世界転生記では、セイカがやたらとアミュを気にかけていました。いやまあ、なぜかアミュの方からセイカの自室に突撃してきたり、将来について語ろうとしてきたりするものですから、アミュの方も何かしら心境の変化みたいなものがあったのかもしれませんけれど。

ただそれ以上に、セイカのアミュに対する気持ちの受け止め方がどうも過剰なような気がします。将来について聞かれて、一緒に冒険に行こうとか言ってますけれど、これって卒業しても将来一緒にいようねって言ってるような、そんな誤解されたって絶対に文句は言えないですよね。

家族のセイカに対する態度が変わっている

あとやはり1番驚いたのが、いじわるな次男グライや、これまでずっと無関心の様子だった母親がセイカを気にかけるような態度をとっていたことです。

次男グライについては、かつてはセイカのせいで魔法学園に入学できなかったり、そもそも決闘でボコボコにされたりと、もうめちゃくちゃ恨みがたまっているんじゃないかと思っていました。実際に最強陰陽師の異世界転生記5巻ラストの再登場時には、「おれをコケにした恨みは忘れてねえ!勝負しろセイカ!」と怒鳴っていましたし。

けれども6巻に入って、実際にセイカと話しているシーンを見るに、戦ったところでセイカに勝つことはできないと、グライは自分を客観視できているようでした。また実家に大人数引き連れてきた理由を聞かれてセイカが、皇女の相手を分散させるためだと話すと、「気の利いたことを考えるじゃねえか」とぺしっとセイカの頭をはたいたのです。

これまでだったら考えられない行動です。これではまるでお兄ちゃんじゃないですか!

そしてもう1人は母親です。と言ってもセイカにとっては実の母親ではありません。セイカは妾の子なのですから。そして産まれて来てからずっと、セイカはこの母親に無視され続けていました。それなのに、今回の帰省では「もう少しまめに手紙を」と話しかけてきたのです。

これまで無視し続けてきたというのは、まあなんとなく分からないでもありません。この母親にとっては、セイカは自分の夫の不貞の証のようなものですから。まあこの世界の貴族の貞操観念がどのようなモノか分からないので何とも言えませんけれど。

もしかしたら、セイカの秘密について自分の夫であるブレーズから何か聞いたのかもしれませんね。

セイカは妾の子などではなく、ブレーズの弟の子です。今まで妾の子だと思って接していたのが、実は自分の甥であることを知って、このような態度になったというのは考えられますね。

イーファがセイカにあんなに砕けている理由が判明

イーファは初登場以降ずっと奴隷という立場でいましたけれど、その父親はランプローグ家につかえる解放奴隷であり、しかも領の経営を任されるほどに当主から信頼を寄せられている人物であることが分かりました。

しかも2人でいる時は、お互い敬語なしで遠慮なくビシバシ言い合う仲ですらあるようです。例えばい採用陰陽師の異世界転生記6巻では、イーファの父が主のブレーズに対して「我慢ならない」と話したり、「皇女の相手をしろ」と言ったり、果てはセイカを「忌み子」と呼ぶなど、本当に遠慮がないことが分かります。

けれどもこのシーンで逆に、イーファがセイカを呼び捨てで呼ぶことが許されている理由が判明しました。セイカの父とイーファの父もまた、お互い気兼ねなく名前を呼び合う仲だったからです。詳しく描写はされていませんけれど、きっとセイカの父とイーファの父も、割と小さいころから一緒に育ったのかもしれませんね。

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セイカをイジメていたグライが成長していて驚きを隠せない!

最強陰陽師の異世界転生記1巻において、ランプローグ家の次男グライは、あからさまにセイカの敵でした。セイカを見下して散々イジメていただけではなく、奴隷の身分であるイーファに対してもずっとひどい態度を取っていましたから。

そしてその後セイカに手痛いお仕置きを喰らい、ひどい目に合いました。要はスカッとする(させられる?)枠というわけです。実際にその一連の展開にスカッとした人は多かったでしょうし、それに加えてセイカの底知れない強さを感じることができたかと思います。

けれども最強陰陽師の異世界転生記6巻では、グライは完全にセイカの敵の枠を抜け出ていました。ここからはそんなグライの変貌ぶりにちょっとだけ焦点を当ててみます。

セイカやアミュの分まで串焼きを買う

セイカと皇女、アミュ、そしてグライで町に出た際には、あのグライがなんと、屋台でセイカの分まで串焼きを買っていました。普通に「ほらよ」と手渡されて、セイカはめちゃくちゃ驚いてましたね。

そしてセイカのこの嫌味ともとれるセリフに、「ケンカ売ってんのかてめえは」という言葉だけで済ませてしまっています。昔だったら絶対にカチンときて、大声で怒鳴りまくっていたのではないでしょうか。

セイカにアドバイス

実家に帰ってきた際に、イーファ、アミュ、メイベルという美少女3人を引き連れてきたことについて、グライが的を得たセリフを吐きます。お前も気をつけろよ、おれには破滅に向かっているようにしか見えねえぞ。まさしくその通りです。もう本当に、一般的に言って、このはっきりとしないハーレム状態って、破滅まっしぐらの光景ですよね。

それを適切に表現するだけでなく、そのことをちゃんとセイカに、しかも大真面目に話すのだから、本当にグライは変わったんだと感じます。そのちょっと前に、「女なんてクソだ!」と言っていることから、何かしら女性関連で痛い目に遭ったのだと推察されますけれど、それを受けてちゃんとセイカに忠告してあげてるあたりが、どうにもお兄ちゃんっぽくて驚きなのです。

いや、いいと思います。なんかほほえましいですよね。

騎士としてのグライ

いざ敵が現れた時の、グライの態度は見違えるものがありました。敵襲があってもすぐに飛び出さず(そして恐怖でさっさと逃げもせず……まあ1巻の頃よりは成長してるはずですので、そんなことはないでしょうけれど)。そして敵の矢による攻撃が収まってから反撃の号令をかけます。

グライにはセイカが単独で矢を無効化しているのを見ていたはずです。以前のグライであれば、それに対して対抗心を燃やし、先走っていたかもしれません。けれども今のグライはそんなことも一切ありませんでした。

本当に、相当騎士団で鍛えられたんだなあと、しみじみ思いますね。

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勇者が弱すぎる(セイカが強すぎる)

最強陰陽師の異世界転生記6巻の中でセイカが言っていましたけれど、勇者アミュが弱すぎます。どれくらい弱いかというと、いじわる次男のグライに敗けてしまうくらいに弱いです。

もちろん、グライだって騎士団に入ってからしっかりと鍛錬を積み、上述したようにいっぱしの騎士になって帰ってきました。だから言うほど弱すぎる、というわけではありません。けれども、伝説と謡われるほどに強いかと言われれば、決してそうとは言い切れないでしょう。

最強陰陽師の異世界転生記の世界において、勇者は魔族との戦いの切り札となる存在です。伝説では、魔族に対して無類の強さを誇っていたはずです。

確かにアミュは全属性の魔法が使えますし、剣の腕もいい方です。けれども、それはあくまでも学園の中での話であって、学園の外に出れば、まだまだただの『才能のある若者』の1人にすぎません。

もしかすれば、今後魔族との戦いを経ていく中でその才能を発揮し、めきめきと頭角を現してくるのかもしれませんけれど、今アミュが魔族との戦いの中に放り出されたとしたら、戦い抜くことはできないのではないでしょうか。

セイカは魔王かもしれない

というか、はっきり言えば、セイカの方がよほど勇者っぽいんですよね。戦う方法はなんだか邪道っぽい感じがしますけれど、圧倒的な実力と、隠そうとしても隠しきれない存在感、そして先を見越す深謀遠慮(まあ勇者とはどちらかというと無鉄砲の方がイメージに会っていますけれど)は、まさしく英雄のそれにふさわしいのではないでしょうか。

まああえて1つ指摘するならば、多くの人がセイカを恐れていることくらいでしょうか。アスティリアのエルフもそうですし、セイカの父ブレーズ・ランプローグの従者エディスもまた同じことを言っていました。というか、ブレーズ自身、セイカを魔族ではないかと疑っていたことがあるようですし…。

そういう意味で言えば、セイカはどちらかというと魔王の方が近いのかもしれません。蛟や牛鬼、大百足など、(今の世界にとっての)異世界から魔物を呼んで使役するというのも、イメージにピッタリです。自分は表舞台に立たず、アミュなどの英雄を陰から操りたいという腹黒さも、まさしく魔王の思考そのものです。

まあ性格的に、どうしても魔王になり切れない優しさみたいなものがちらほら見えてしまうのですけれど。魔王が人間に生まれ変わったら、きっとこんな感じなのでしょうかね。

実際は陰陽師の生まれ変わりですけれど。

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皇女はなんか怪しい

やたらとフレンドリーにセイカにベタベタする皇女は本当に不思議な存在です。天然っぽくふるまって、その実何を考えているのか全く分かりません。

いやまあ、一般的なハーレムもののなろう系だったならば、いきなり皇女に会って、いきなり気に入られて、いきなりデートをするというのも、まあよくある展開でしょう。ただこのフィオナ皇女の場合はあまりにも不穏すぎます。

フィオナ皇女には未来を視る力があることが語られています。そして非常に有能な政治家であるとも。ここまで材料を与えられれば、誰だって、フィオナがセイカやアミュを利用しようとしていると想像がつくでしょう。アミュは勇者ですし、セイカはその勇者を軽く超える実力を有しています。

この今の世界に転生したセイカの人生の目標が、『力のある人間を陰から動かして、自分には火の粉が降りかからないようにする』ことなわけですけれど、それをフィオナはもっとうまくやっているようにしか見えません。勇者とセイカを手駒にして、うまく使おうとしている、と。

これだけフレンドリーなのも、セイカにやたらベタベタするのも、アミュやセイカに良い印象を持たせ、いざという時に味方にするつもりだと考えられます。

そもそもフィオナは、結構微妙な立場にいるようです。現皇帝の唯一の娘であり、勇者と魔王の誕生を予言する一族の末裔でもあり、民衆にとってのヒロインでもあります。必要以上に目立っていることから、恐らく政敵も非常に多いことでしょう。そんな中、勇者と魔王っぽい存在を手駒として持っておけることは非常に強いアドバンテージになります。

誰のための力か

ただそんな腹黒さだけでフィオナ皇女を語るわけにはいきません。フィオナがとんでもない善人である可能性も捨てきれないからです。夜中セイカと語り合うグライはこんなことを言っていました。

「あいつの邪魔をするんじゃねぇってことだ。あいつはあれでも帝国の未来を見据えている」

かつてはただの乱暴者のバカだったグライも、今や確かな実力と、大人としての気遣いを身につけたいっぱしの騎士です。語る言葉はとても常識的で、しっかりと先を見据えた考えを持っています。そんな成長したグライが、フィオナのことを『政治家』と揶揄しつつも、とても信頼している様子を見せているのです。

またフィオナとセイカがチェスをしているシーンでは、フィオナから、数々の驚きの言葉を聞くことになりました。曰く、遠い未来では政治家は民におもねるようになる、と。つまるところ、未来において、政治は民主主義になると言ってるんですね。

またフィオナは、王族を蚤だとも語っていました。民の生産する作物や資源を、税という名目でただくすねるばかりだ、と。自身が王族であるにもかかわらず、その存在を否定するような発言ばかりを行うのです。

もちろん、これらの発言自体が、セイカを味方につけるための嘘である可能性は否定できません。また民衆が政治を動かすと言いつつも、その民衆の支持を集めたうえで、自在に操ろうとしているとも考えられます。実際に、フィオナは聖皇女として、民衆から強い支持を得ているわけですから。

ただそれでも、もしフィオナの言葉を信じるなら、フィオナはアミュやセイカといった駒を、自分以外の誰かのために使おうとしているとも言えるのです。

未来を予見してる?フィオナ皇女

ところで、フィオナはセイカとのチェスの勝負の最後に、こんなことを言っていました。

「わたくしは例えるならば助けたいのです。子どもが草原で遊んでいるとします。でもすぐ近くに大きな穴が開いていて、その子は気づいていない。わたくしはそれを助けたいのです」

きっと何かが起こり、誰かの未来が閉ざされることを予見しているのでしょう。セイカはそれを帝国のことだと感じたようです。けれども、どうやらそれは間違いですね。フィオナの表情がそう言っています。

今回フィオナは表向きアミュに会いに来たことになっていますけれど、なんとなくアミュだけでなくセイカも目的の1つだったように感じます。ともすれば、実際に穴に落ちそうになっているのはアミュかセイカかもしれません。フィオナがもし仮に善人であるならば、フィオナはアミュやセイカを助けるために会いに来たという可能性もあるわけおです。

事前に面通ししておくことで、自分を信頼させておくことで、いざという時にアミュやセイカがフィオナを頼れるようにということもあり得るのではないでしょうか。

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まとめ

最強陰陽師の異世界転生記6巻は、未来を予見できるフィオナ皇女の登場によって、より物語が不穏な方向へと傾いていく予感がひしひしとする巻でした。何かが起こる前触れのようなものでしょうか。

今後成長したグライの出番も増えてきそうですし(反対に長男はもはや空気でしたけれど)、次の巻も、後アニメの方も、ぜひ楽しみにしていきたいと思います。

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