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営業の場においてPDCAはもう古い?PDCAサイクルの問題点を紹介

この記事は約6分で読めます。

1990年代後半より爆発的に広まった業務遂行における1つのフレームワークであるPDCAサイクルですが、このPDCAサイクルはもう古い、問題点だらけだと話題です。そもそも世界のどこを見ても、PDCAを仕事に使っているのは日本だけとも言われています。

日本独自の文化として根付いているPDCAサイクル。そのため、世界のビジネス市場において日本が大きく遅れをとっているのは、日本の多くの企業が未だにこのPDCAサイクルを採用しているからだという声すらあります。

そこで今回は、営業の場におけるこのPDCAサイクルについて、なぜ古いと言われるのか、どこが問題点なのかを簡単に紹介していきます。

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PDCAサイクルが営業の場でうまく回らないのは「P」に欠陥があるから?

計画を立てる人
StartupStockPhotosによるPixabayからの画像

PDCAサイクルとは、P:Plan(計画)、D:Do(実行)、C:Check(評価)、A:Action(改善)の4つのフェーズから成り立ちます。その中でも特にP:Plan(計画)は非常に重要とされています。

しかしながら、PDCAサイクルの問題点を考える上でも、まさにこのP:Plan(計画)が何より一番重要でもあるのです。

P:Plan(計画)が問題視されている理由を以下に示します。

計画は完璧でなければいけないから

多くの日本人に言えることですが、計画に完璧を求めすぎる傾向があります。特にプロジェクトの規模が大きくなればなるほど、膨大なリスクコントロールについて議論が交わされ、そこに予算を当てる妥当性について様々な意見を取り入れなければなりません。

もちろんリスクを管理し、予算をかけただけの効果が見込めるかを判断することは非常に重要です。しかしそれによって損失する時間は決して小さくはありません。

計画は責任が伴わなければならないから

計画が失敗すると、立案者はその責任を取らなければなりません。だから、多くの決裁者に決裁を図り、多くの識者に意見を求め、責任を分散させなければいけないのです。

いろんな人の意見が入ること自体は決して割ることではありません。ただあまりにも多くの意見を取り入れると計画に一貫性がなくなり、その計画がどんなにいいアイディアだったとしても、その良さが削られてしまうと言うことが往々にして起きてしまうのです。

計画に再現性と妥当性がなければならないから

多くの計画は、それが妥当かどうかを監視されています。場合によっては“再現性”と言う言葉を使って過去の成功例に当てはめようとすることすらあります。

しかし市場は常に流動的で、過去の成功例が確実に実を結ぶことなど一切の保証はありません。それでも、計画が完璧であるには過去の成功例に当てはめることが一番簡単で、また責任を分散させるにも非常に良い手段です。

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PDCAサイクルのC:Check(評価)は組織を硬化させてしまう要因?

複数人で何かを検討している人たち
Malachi WittによるPixabayからの画像

PDCAのC:Checkは組織全体への影響について懸念されることがあります。それは以下に示します。

C:Check(評価する)が査定の場になってしまっている

これは多くの管理者が陥りやすい勘違いですが、PDCAのC:Check(評価)は決して立案者を評価するフェーズではありません。あくまでも計画に対して実行し、その計画と実行した内容を評価するにすぎません。

しかしながら多くの組織では、C:Check(評価)フェーズで立案者を査定しようとしている節があります。そういった評価(査定)ありきのPDCAでは思い切った計画を立てることができなくなり、それどころかPDCAサイクルに対して無難なやり方しか検討できなくなってしまうのです。

成功しなかった時、その原因を追求しすぎている

失敗の要因を冷静に分析し、問題点を抽出することはPDCAにおいて非常に重要です。けれどもその失敗の原因の抽出にばかり躍起になってしまい、PDCAの本分を忘れてしまっては意味がありません。

あくまでもC:Check(評価)は次のA:Action(改善)ためのプロセスでなければなりません。常に流動的な市場においては、早急にC:Check(評価)を行い、迅速にA:Action(改善)のフェーズに移り、また再度P:Plan(計画)しなければいけないのです。

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PDCAの本来の役割

物事を評価している人
rawpixelによるPixabayからの画像

PDCAとは本来、生産技術における品質管理などの継続的改善手法と言われています。また労働安全衛生マネジメントシステムにおいても、危険の原因となる事柄を抽出し改善していくことで、継続的にリスクを低減させるために有用とされています。

つまり、PDCAとはあくまでも同じことの繰り返しであったり、変化の少ない環境の中においてじっくりと少しずつ改善に向けて取り組んでいく用のフレームワークなのです。逆に言うと、“VUCA”と言われる現代のビジネス市場においては問題点が多く、古い手法と言わざるを得ないのです。

なおVUCAとは、「Volatility:変動性」「Uncertainty:不確実性」「Complexity:複雑性」「Ambiguity:曖昧性」の頭文字を並べた言葉です。1990年代後半に米国の軍隊で使われるようになりましたが、2010年代になってビジネスの業界でも使われるようになりました。

営業の場はまさにこのVUCAと言えるでしょう。1日として同じことは起きませんし、市場は常に流動的です。営業の場において、PDCAがいかに古いフレームワークなのか、どこに問題点があるのかは明確でしょう。

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営業の場においてPDCAはもう古い?PDCAサイクルの問題点を紹介のまとめ

計画を立てる人
Gerd AltmannによるPixabayからの画像

なぜ営業の場でPDCAが古いと言われるのか、問題点について紹介してきました。PDCAの中でも特にP:Plan(計画)のフェーズ、そしてC:Check(評価)のフェーズには要注意です。

ぜひこの機会に、PDCAのあり方や新しい考え方について、勉強するのも悪くないかもしれません。

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