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最果てのソルテ最新刊2巻の考察|ブラックは異世界転生者?転生前の職業は歴史の教師?

この記事は約11分で読めます。

スピリットサークル惑星のさみだれで知られる水上悟志先生の最新作最果てのソルテ、この度ついに最新刊2巻が発売されましたね。

最果てのソルテ2巻では、ソルテたちはとうとう魔界に足を踏み入れ、その常識の通じなさっぷりに驚いたり振り回されたりでしたが、同時にとんでもないワクワク感に、一読者としても心躍る展開の連続でした。

ところでそんな最果てのソルテ2巻ですが、目玉はやはり何と言ってもブラックの過去ではないでしょうか。精霊病という、獣の姿になる謎の病に侵されたソルテの叔父ですが、初登場時より周囲から一目置かれる存在として描かれていました。

今回はその秘密の一端が示されていましたね。

ということで、このモグラ男、ソルテの叔父、ブラックについての記事です。

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最果てのソルテのブラックとはどんな人物か

最果てのソルテ1巻より

ソルテの父の弟、つまりソルテにとって叔父にあたります。過去にはソルテとも交流があったようですが、ここ数年間はずっと途絶えていたようです。

現在住んでいる町では先生と呼ばれ、また銀行の頭取もその名前を知っていることから、それなりの立場というか、地位のある人なのでしょう。またそれなりの資産も蓄えていると本人が語っています。

ただし贅沢しているわけでもなく、住処もアパートの3階です。仕事をしている様子はありませんので、昔の蓄えなのでしょう。魔界についての知識も非常に豊富で、ソルトとともに魔界に入る際には必要な道具をそろえるなど、まるで経験者のような振る舞いを見せています。

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最果てのソルテ最新刊2巻で分かったブラックの過去

最果てのソルテ2巻より

最果てのソルテ2巻では、ブラックの様々な秘密が判明しました。

・かつては教師をしていた。
・教師をしていた地域では、手押しポンプの開発、リバーシの考案、天然痘や壊血病の予防法の発見など、あらゆる分野で才能を発揮。
・上記功績により王城にエヴェレット(賢者)として招かれる。エヴェレットとして王城に招かれた者が現れたのは50年ぶり(その前はさらに30年前)。
・3年で失踪(王城に賢者として招かれた者は皆3年で王城を去るらしい)。
・エヴェレット時代に国が研究している古文書「グレン図文書」を見たことがある。しかも誰も解読できていないその内容を知っている。

などなど。

そして何より重要で驚愕の事実が、ブラックは我々の現代世界からの転生者である、ということです。

ブラックは今流行りの異世界転生者

ブラックが異世界転生者というのには本当に驚きました。手押しポンプワクチンの概念を理解していたのも、異世界の知識によるものだったのでしょう。

「……おれには前世の記憶がある。生まれる前にも別の人生があったことを覚えている……(中略)……おれがエヴェレットとして招かれたのも前世の知識を使っていたからだ」

最果てのソルテ2巻より

と、自ら告白しています。

おそらくこの最果てのソルテの世界では、異世界転生者はごく普通にいるものなのでしょう。もちろん数はそこまで多くはないのでしょうが、かといって、ブラックが世界で唯一というほどではないようです。

その証拠に、国で一生懸命解読しようとしているグレン図文書の内容は、過去に異世界転生した漫画家のエッセイ…日記のようなものであったことが、ブラックの口から語られています(その内容は最果てのソルテ2巻におまけとして収録されています)。そしてその言語は、転生前のブラックの故郷の言語(日本語)で書かれていたのです。

また明言されてはいませんが、ブラックの先代、先々代のエヴェレットもまた異世界転生者であったらしいことがにおわされていました。国に見つかっていない者、誰にも知られずに寿命を迎えた者も含めればそこそこの数になるのではないでしょうか。

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ブラックは転生前何をしていたのか?

最果てのソルテ2巻より

ところで、先代のエヴェレットは天体観測の専門家であったことが語られています。またグレン図文書の作者は、2015年頃の日本から、トラックに轢かれて転生した漫画家である旨が描かれていました。それではブラックはどうなのでしょう?果たして転生前、何をしていたのでしょうか。

ブラックは医者だった?

ブラックが転生者の知識を活かして行った功績は、先述した手押しポンプの開発の手助け、リバーシのアイディア創出、天然痘や壊血病の予防法発見のヒントのほか、宝くじの発案、戦争で遠征に行く部隊に持たせる石鹸と携帯浄水器の開発にも携わっていたようです。

ここでまずブラックの転生前の職業についてヒントがあるとすれば、天然痘や壊血病の予防法ではないでしょうか。つまり、ブラックは医師などの医療従事者だったのではないかということです。

ちなみに天然痘の予防はワクチン、壊血病の予防はビタミンCの欠乏を防ぐことです。

ただこれには少々疑問が残ります。というのも、我々の世界の医師が、果たしてどれだけ手押しポンプの仕組みや石鹼の作り方を知っているでしょうか?医師は確かに頭がよく、記憶力も抜群に良いです。けれどもそれが発揮されるのは自身の専門分野に限る場合が多く、逆に言うと専門分野以外についてはそれほど詳しくないことも多いのです。

天然痘や壊血病の予防についても、知らないというケースもあるでしょう。なにせ天然痘や壊血病は、今ではほとんど見ることのない疾患なのですから。現代の医師が覚えておかなければいけない知識ではないのです。

ブラックは物理学者だった?

手押しポンプを作るには、大気圧の原理を知っている必要があります。実は手押しポンプを手作りするのはそう難しいことではなく、ネットなどで検索しても、作り方を解説しているサイトや動画がいくつも公開されています。ただし、それを何も見ずに理解している人は、現代でもそう多くはないでしょう。

また石鹸についても同様です。これもまた、小学生の自由研究のテーマに取り上げられるくらい簡単に作ることができます。けれども、普通の人がその作り方をしっかりと覚えていることはなかなか難しいでしょう。

ではそういった原理を知っているのは、果たしてどんな人物でしょうか。

答えは物理学者です。物理を専門にしている人にすれば、手押しポンプや石鹸の作り方など、我々一般人にとっての九九のようなものではないでしょうか。

ただこの説についても疑問が残ります。

そう、天然痘や壊血病の予防方法を知っているものなのか?という点です。これもまたブラック医者説と同様ですが、物理学者が専門外の知識をしっかりと知っているものなのかどうか、怪しいというわけなのです。

ブラックは教師だった?

ほかにもブラックの転生前の職業として思いつくものはいくつかあるのですが、どれも決定打にかけてしまいます。やはり、エヴェレットになる前と後合わせたブラックの功績すべてを説明するにはどうしても弱いのです。

ここで大きなヒントとなるのが、エヴェレットになる前のブラックの職業です。

ブラックはエヴェレットになる前、自身の住む地域の学校で教師をしていたと語られています。人に教えるというのもまた専門分野の1つですね。少なくとも一朝一夕でできるようなことではありません。ただしそれ自体は、決して教師でなければならないということはありませんよね。

ポイントは、ブラックが披露してきたこれまでの知識の多くが、現代世界の18~19世紀ころのトピックに集中しているということです。

1819世紀とは?

18~19世紀とは、西暦で1700年から1900年頃までの間を言います。産業革命が起こったヨーロッパが力をつけ始めたころですね。天然痘のワクチンが発明され、壊血病の治療には柑橘系の摂取が重要であることが発見され、またアルカリ材を原料とした石鹸が広く普及した時期でもあります。ちなみに手押しポンプが日本にもたらされたのもそのくらいの時期だったはずです。

18-19世紀の歴史を専攻している人ならば、天然痘のワクチンがどのような過程で作られたことは知っていてもおかしくありません。壊血病とビタミンCの関係性についても同様です。なにせ歴史的大発見なのですから。そして教師ならば、理科系の実験の関連で石鹸の作り方を知っていてもおかしくないでしょう。

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最果てのソルテのブラックは18-19世紀の歴史を専攻していた教師だった

最果てのソルテ2巻より

以上から考えるに、最果てのソルテに登場するモグラ頭のブラックは、18-19世紀の歴史を専攻していた教師であったと考えられます。大学の学部はおそらく史学科あたりで、教育課程を取って高校の歴史教師として就職。きっと中世から近代当たりの歴史の授業では、得意分野の知識を活かしてさぞ興味深い授業を行っていたことでしょう。

↓水上悟志先生の作品はこちらもおすすめですよ。読まないと割と人生損するかも。

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