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ダンジョン飯最新刊10巻のあらすじネタバレと感想・考察|翼獅子はやっぱり悪魔だったけど、何でシスルじゃだめなんだろう?

この記事は約13分で読めます。

ダンジョン飯の最新刊10巻では、とうとう翼獅子が本性を現し始めたというか、欲望センサーがビンビン働いていました。特にマルシルと2人っきりの時に、翼獅子がマルシルに語りかけた言葉は非常に甘い罠な感じでしたね。

どうもさめきちです。今回は2月13日発売したダンジョン飯10巻のあらすじネタバレ、そして感想を述べて見たいと思います。

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ダンジョン飯これまでのあらすじ

ライオスが翼獅子を邂逅

ダンジョン飯9巻ではライオスが夢の中で翼獅子と邂逅を果たしていました。ライオスの夢に現れた翼獅子は、ライオスに、迷宮の新しい支配者になってほしいと頼んでいました。そしてそのために協力する、とも。

翼獅子はライオスに1つの可能性を提示します。もしライオスが迷宮の支配者になったら、魔物と人が共存できる王国を作ることができる、と。そしてライオスはそれに強く感銘を覚えます。魔物が人を襲うことなく、魔物を食べたり、魔物を労働力として使ったり、そんな共存の仕方ができる世界です。

そしてその可能性を見たライオスは、迷宮の奥に囚われている翼獅子を助け、新たな王になるべく、迷宮の奥を目指すことを決意します。

カブルーとミスルン

一方、迷宮の入り口付近でシスルと遭遇したエルフの精鋭カナリア隊は、後一歩のところでシスルを逃がしてしまいます。しかも脆くなった足場が崩れ、隊長のミスルンがカブルーと一緒に迷宮深部まで落ちてしまったのです。

カブルーはそこでミスルンから、迷宮の悪魔の話を聞きます。ミスルンが言うには、迷宮の悪魔は人の欲に付け込み、その欲を利用して自身が迷宮の外へ出ようと画策しているとのこと。翼獅子がまさにその悪魔で、シスルがその翼獅子に欲を吸われている被害者ということなのでしょう。

そしてカブルーは、今現時点で翼獅子‥‥つまり迷宮の悪魔に1番近いのがライオスであること、そして彼の欲望が非常に危険であることを悟ります。カブルーはミスルンを伴って、ライオスを探しに再度ダンジョンの奥へと向かうのです。

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ダンジョン飯10巻のあらすじネタバレ

とうとう翼獅子と対面

ライオスたちはとうとう、翼獅子が封印されているシスルの家にたどり着きます。シスルの家は異様なものでした。扉を開けるとまず、壁一面にかけられた大小の鏡が全て割られている部屋。その先には魂を抜かれたデルガルとその家族の肉体だけが、食卓に鎮座しています。

家の中は荒れ放題で、まるでお化け屋敷のようです。そんな中、マルシルは本棚の本の裏側から、シスルが常に手にして離さない魔導書のような本を見つけます。それはまさしく、ライオスたちが探していた、翼獅子を封印した魔法書だったのです。

「やあ、はじめまして。でも君たちのことはずっと見ていたよ」

「頭しか出てないが‥‥」

翼獅子とライオス:ダンジョン飯10巻

打倒ファリン

翼獅子の封印を半分だけ解くことに成功しますが、もう半分はシスルが持っている魔法書を奪わなければダメなようです。そして半分封印が解けたことで、シスルがそれに気づき、戻ってくることも判明します。そして一緒に、魔物と化したファリンも。

ライオスはファリンの体の構造から、ファリンが現在非常にお腹を空かしていると仮説を立てます。であるなら、ファリンが満足するような食事を酒と一緒に提供すれば、ファリンは寝てしまうはず。そこを狙って一度殺した後、翼獅子の力をもって復活させようと計画を立てるのです。

「大丈夫だよ。魂は抜けてないんだから、気絶しているようなものだもん‥‥」

ファリン:ダンジョン飯10巻

シスルが狂乱に堕ちた経緯

狂乱の魔術師シスルが狂乱に堕ちた経緯が描かれます。もともとこの国は、天災に見舞われ、飢餓に苦しんでいるところを外敵に襲われ、不幸のどん底にありました。しかもその上、デルガルの息子が病にかかり、瀕死の状態に陥っていました。

そんな国家存亡の危機を迎える中、シスルは国の地下に広がる迷宮で力を得ました。デルガルの息子の病を治し、外敵を排除し、死者すらも生き返らせたのです。それから迷宮の中を整え、自給自足ができるよう作り変えていったのです。

けれどもシスルはその迷宮ないの秩序を守るため、どんどんと力を行使し続けます。侵入者に対しては罠や魔物を増やし、逆らう住民を排除し、いつしか近しいものたちからも恐れられるようになっていったのです。

「よく言う。この国にとって1番危険なのはお前だ!」

エオディオ:ダンジョン飯10巻

シスルとの対決

ライオスたちはついに、狂乱の魔術師シスルに挑みます。けれども、本当ならば翼獅子の助力が得られるところなはずだったのに、その翼獅子もすでにシスルに捕らえられていました。結局ライオスたちは、翼獅子の助けなく、またも自力でシスルに挑まなければいけなくなったのです。

そしてシスルの魔術は非常に強力でした。防ぐ間もなく、ライオスたちはさまざまな種類の竜が飛び交う部屋に閉じ込められてしまうのです。そしてセンシ、チルチャックにイヅツミ、最後にはマルシルまでが竜たちに殺されてしまいます。

1人生き残ったライオスもまた竜の1匹に捕まり食べられそうになってしまいますが、すんでのところで助かります。竜同士が諍いを起こし、そのおかげでかろうじて食べられずに済んだのです。それを見て、ライオスは圧倒的危機的状況の中勝機を見出すのです。

「生き物だ‥‥伝説だろうが災害だろうが、竜は生き物なんだ!!」

ライオス:ダンジョン飯10巻
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ダンジョン飯10巻の感想と考察:翼獅子がシスルを見捨てるのはなぜ?

ダンジョン飯10巻では、とうとう翼獅子がその本性を表すようになって来ました。ライオスたちには終始友好的ではあるものの、ふとしたところで相手を見下すような、してやったりと言うような表情をするのですよ。ちょうど相手が叶えたい夢、欲望を吐露した瞬間などに。すごい悪い顔をしてます。

というか、翼獅子は今はライオスたちにシスルを倒させようとしています。もともとシスルを迷宮の主人として選んだのは翼獅子なわけですが、その翼獅子がシスルを見捨てようとしているのです。

欲望を喰らうと言うのなら、別にシスルのままでもいいと思うんですよね。特に今はカナリア隊もやって来て、シスルにとって1番大変な時。どんどん翼獅子に対して欲望を放っているじゃないですか。それなのにあえて迷宮の主人を変えようとしている。不思議じゃないですか。

悪魔は迷宮の外に出たがっている

1つ考えられるのは、迷宮の悪魔、つまり翼獅子は迷宮の外に出たがっているということです。9巻でミスルンの話では、もともと悪魔は迷宮の外に出るのが1番の目的だそうです。10巻ではカナリア隊のメンバーも同じことを言っていました。

「悪魔はそいつの欲望を食い、次から次へと欲を煽り立て、最終的に地上へとけしかける」

カナリア隊:ダンジョン飯10巻

けれども、現在翼獅子は迷宮の外に出れる要素が1つも見つかりません。むしろシスルに閉じ込められてしまっているくらいなのですから。

シスルは外には興味がない

もし翼獅子もまた迷宮の外に出たいという目的があるのなら、確かにシスルは主として的確ではないでしょうね。シスルはあくまで迷宮の中で国が存亡していればいいのですから。むしろ国民が外に出ることを拒絶していたほどです。

天災に見舞われ、外敵が襲って来て、国民は一時迷宮の中に避難しました。外敵の問題が解決した後再度国民が外に出るのであったなら、翼獅子にとっても都合が良かったのでしょう。けれどもデルガルの息子が迷宮の力で生きながらえていたようですから、それはシスルにとってあり得なかったでしょう。

結果、シスルは迷宮にこもるだけになってしまい、翼獅子にとっては予想外の悪状況になってしまったのです。

新しいターゲットはライオスではなくマルシル?

さて、上記踏まえて上で改めて翼獅子を観察してみると、翼獅子は確かに「外」を意識した発言をしていますね。9巻ではライオスに対して、迷宮内と迷宮外の交易の話をわざわざしています。また10巻ではマルシルに対しては、迷宮内だけではなく、迷宮外、それも世界中に対して迷宮の力が影響を及ぼせるような話をしています。

10巻の後半で詳しく述べられていましたが、マルシルはハーフエルフです。エルフとトールマンのハーフなのです。エルフほどに寿命はなくとも、トールマンに比べればはるかに長生きなようです。そしてマルシルは、この寿命の差を解消したいと考えています。それも世界レベルで。

「私は人種による寿命の差をなくしたいの。トールマンもドワーフもエルフも、みんな同じ速度で歩いてほしい。‥‥(中略)‥‥世界中の人たちにただ一緒に生きて欲しい」

マルシル:ダンジョン飯10巻

翼獅子と2人きりな時に、マルシルはそう語ります。そして、そう語ったときの翼獅子の顔が本当に悪い顔だったのです。悪巧みをしているというか‥‥いや、そうではありません。どちらかというと、やっと見つけた、という顔でしょうか。迷宮の力を、迷宮の外に使うことを望む者をやっと見つけた。そんな顔です。

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ダンジョン飯10巻の感想と考察:翼獅子が狙うのは「種族・生命の壁」を感じるものたち

考えてみると、迷宮の悪魔が狙うのはいつも「生命の壁」を解消したいと思っている人たちばかりなように感じます。

たとえばミスルンの場合、恋人にしたい女性はミスルンと同じエルフではなく、下半身が蛇の女性でした。ラミアとか、そういう魔物ではないかと思うのですが‥‥。

また狂乱の魔術師シスルの場合も、シスル本人はエルフであり、シスルが仕えるデルガル王は人間です。もしかしたら、そもそも翼獅子はじめ迷宮の悪魔は、そういった種族の壁を感じている人を狙って力を与えようとするのかもしれません。

考えてみるとライオスもまた、人と魔物の共存を望んでいました。いや、人と魔物だけではなく、エルフやドワーフなど種族、魔物や亜人などの括りすら取っ払いたいのがライオスの望みでした。

そういう観点でいうと、やはり迷宮の悪魔が種族・生命の壁を感じる者、そしてそれを解消したいと感じている者を優先的に主人としたがっているというのは、あながち間違いではないのではないでしょうか。

シスルって女?

シスルの性別について、これまで明確に描写はありましたでしょうか。ボクという一人称を使っていたのでなんとなく男かと思っていたのですが、10巻の絵や体の動きなどを見ていると、どうも女なのではないかと思ってしまいます。

各コマでの立ち振る舞いを見てもそうですが、ベッドの下にポエム付き日記を隠していたり、どうしてもシスルが女性にしか思えないのですよ。そしてシスルのデルガルに対する態度もまた、女性の態度、という感じがします。

‥‥まあ、デルガルが自分の結婚の話をしても、別に特段変わった様子‥‥例えば嫉妬するとか、そういうのはなかったですが。でも絶対に何かそういう男女的な感情があるように見えるんですよね。

シスルの願いはデルガルと一生一緒にいること?

「大丈夫だよデルガル。ぼくが守るから。だからずっと一緒に‥‥」

シスル:ダンジョン飯10巻

シスルの回想で、死を怖がるデルガルを慰めるシーンです。そしてその次のコマで、翼獅子に手をなめられています。なんとなくですが、翼獅子は舐めることで相手の欲望を食っているんでしょうね(他にもシスルの回想で、シスルが「また迷宮を広げて魔物や罠を増やさないと」言った後にも、その手をぺろっとなめていますし)。

ともかく、シスルの願いがこれでなんとなく想像がつきますね。シスルの1番の願いは、デルガルの寿命を伸ばすこと、一緒に生きていくこと。国を守る、外敵を排除するといった目的はあくまでも副次的なものだったのではないでしょうか。

いや、もともとは国を守るために翼獅子に接触したのかもしれませんが、翼獅子はシスルの心の奥に秘められた欲望を察して、力を貸すことを決めたのかもしれません。

そういえば、シスルの家の鏡が軒並み割られていたわけですが、それだって、歳を取らない自分の姿が嫌だったのかもしれませんよ。だから鏡を割って、そんな姿を見ないようにしたのかな、と。

‥‥ただ現時点において、シスルはそんな「デルガルと一緒にいたい」という気持ちを忘れてしまっているようですけど。

「一緒に‥‥なんだっけ?まあいいや」

シスル:ダンジョン飯10巻
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ダンジョン飯最新刊10巻の感想|翼獅子はやっぱり悪魔だったけど、何でシスルじゃだめなんだろう?のまとめ

ダンジョン飯10巻では、特にシスルの気持ち、マルシルの気持ちにスポットが当てられていたように思います。そして両者に共通しているのは、種族の壁、特に寿命に関する壁を感じている、それを解消したいと思っていることです。

いずれはマルシルもシスルのように取り込まれてしまうのでしょうか。確かに、マルシルが迷宮の主というのは、結構似合っているように思いますけど。

それとダンジョン飯10巻の最後は、ライアスが竜たちと戦う覚悟を決めたシーンで終わっていました。ちょうどハラハラするところで終わってしまったので、どうしても続きが気になって仕方がありません!まあ続きが気になってもどうしようもないのですが‥‥。

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